「仏検だより」を更新しました

「仏検だより」を更新しました。

新型コロナウイルス感染拡大による2020年度春季仏検の中止に伴い、年に2回先生方にお届けしているニュースレター「APEF通信」2020年9月号は発行がかないませんでした。
そのような中、お二人の先生がお寄せくださったエッセイを「WEB版仏検だより」として公開します。
ご寄稿いただいたお二方にこの場を借りて御礼申し上げます。


コロナ禍におけるカリタスの複言語教育
櫻木 千尋(カリタス女子中学高等学校 フランス語科主任)

Pouvoir, c’est vouloir !?-仏検が教えてくれたこと
工藤 貴子(弘前大学)

コロナ禍におけるカリタスの複言語教育  ~ 普遍的な愛( CARITAS )をもって人に尽くす人間を育てるために  Femmes pour les autres avec CARITAS ~

櫻木 千尋(カリタス女子中学高等学校 フランス語科主任)

人類の歴史的災厄といっても過言ではないコロナ禍によって、フランス語の学習環境や授業スタイルが大きく変わった方も少なくないのではないでしょうか?

私が勤務するカリタス女子中学高等学校でも、「生徒たちの命を守り生徒の学びを確保する」ため4月にオンライン授業がスタートしました。本校のオンライン授業の取り組みは、サンデー毎日(9月15日発売、毎日新聞出版)の首都圏おすすめ私立中学ランキングの記事において「学習塾の塾長や教室長が選ぶ中高一貫校 オンライン授業で高評価だった学校」で3位に選ばれました。この度、仏検だよりの執筆の機会に感謝しつつ、コロナ禍における本校の取り組みについてご紹介させていただきたいと思います。

カリタスの複言語教育

3人のシスター 本校は神奈川県川崎市にある唯一のカトリックの女子校で、2020 年で創立 60 周年を迎えました。カナダで初の聖人である聖マルグリット・デュービルが創立した「カリタス修道女会」が、戦後日本の社会的緊急課題であった学校教育の充実に応えるために日本へシスターを派遣し、カリタス学園が創立されました。「CARITAS」とは、ラテン語で「愛」を意味します。

創立当初より、英語とフランス語の複言語教育が行われています。中学では、フランス語を週に2コマ(1コマ45分)必修です。高校では、大学受験をする言語を英語かフランス語か選択し、もう一方を第二外国語として学習できます。「中学で複数の外国語を学び、高校進学時に大学受験をする外国語を選ぶことができる」カリキュラムを持つ日本でも珍しい学校の1つです。

オンライン授業開始に向けた怒涛の3週間

3月下旬、教員に召集がかかり、オンライン授業に必要なツール (zoom、Google classroom、Loilonote、Teams) のチェックとzoomの練習がスタートしました。そして4月1日に全生徒に向けオンライン授業開始を発表し、4月3日 〜 5日に全家庭と接続テストを実施、全授業の zoom ID とパスワードを発表、4 月 8 日に教科書と副教材を全生徒に配送し、4月10日から36時間(1日6時間 × 6日間)の試行期間が始まりました。生徒アンケートの結果をもとに、全教員で効果的だった授業のアイディアをシェアし、生徒の負担軽減策(授業時間を5分短縮、休憩を増やすなど)を話し合いました。

オンライン授業でも一人ひとりを大切に

フットサル部の体幹トレーニング

4月21日からは、通常時間割で全科目オンライン授業となりました。「一人ひとりを大切に」という本校の精神のもと、動画配信ではなく双方向的な授業にこだわって進められました。3週目に入り、各教員がチャット機能やブレイクアウトルーム機能を利用し様々な工夫がされていきました。非常勤の先生も含めた Teams を使った情報交換は、オンライン授業力向上に役立ちました。「先生も頑張っているから、私たちも頑張らなくちゃ」「授業が受けられるということがこんなに嬉しくて有り難いことだったんだ!」といった生徒からの声は、我々教員にとって大きな励みとなりました。

本校が大切にしている毎日の「お祈り」もオンラインで行われました。生徒たちは、祈りの時間を通して、医療従事者、この困難に苦しむ人々に心を寄せ、この状況下で自分に与えられた学びのチャンスに感謝し日々をより良く過ごそうとしていました。6月からはオンラインによるクラブ、委員会、奉仕活動、質問会、講習、図書館(蔵書オンライン検索、郵送貸し出し)が再開し、7月からは時差・分散登校開始、8月にはオンラインで夏期講習、留学プログラム、学校説明会が行われました。8月27日から通常登校が再開され、今に至ります。先日の台風の際は、オンライン授業に急遽切り替えました。いつでもすぐにオンライン授業に切り替える準備が出来るよう備えています。

オンラインでできた絆

本校は教科教室型の校舎で、生徒は毎時間移動して授業を受けます。中1にとっては、大きい校舎はまるで迷路のようです。例年、生徒を連れて校舎案内をするのですが、今年はオンラインで実施されました。

毎日の終礼では、生徒たちの強い希望で、お気に入りのものを紹介して質問し合う Show and tell や、積み木自己紹介(お寿司の好きなあやかです、お寿司の好きなあやかの隣の K-pop が好きな千尋です、と記憶しながら自己紹介を加えていくゲーム)やマジカルバナナ、リアルしりとり(リアルなものを画面に映すしりとり)などを行いました。7月の初登校時、「やっと会えたね!」と微笑み合う生徒の笑顔から、オンラインでの様々な交流を通じて、目には見えませんが、確かな「つながり」ができていることを実感しました。

コロナ禍でも普段の学びをとめない工夫

本校は4年前から文部科学省委託事業「グローバル化に対応した外国語教育推進事業」のフランス語の拠点校に指定され、慶應義塾大学外国語センター、中・韓・西・独の先生と共に「新学習指導要領を踏まえた学習指導案の作成とパフォーマンス評価を取り入れた授業づくり」の研究をしています。2020年の新学習指導要領改定を見据えてCEFR準拠のテキスト ( Adosphère / Hachette ) に変えて6年目、オンライン授業でも「読む、書く、聞く、話す」4技能5領域をバランスよく伸ばすカリキュラムを続けました。Smart Note book による音声を組み込んだ教材を画面共有し、音声や映像を駆使し可能な限りインタラクティブな授業を心掛けました。夏休みには、例年通り「学習している言葉が話されている様々な国や地域の多様な暮らしや文化を知り、自分の世界を広げるための課題」を Loilonote でオンライン提出としました。Google Form で「フランス語を学習する意味」を問うと「世界と自分を繋ぐ英語とは違う一歩である」「いろんな言語に触れることに意味があると思う」などの意見が見られました。

オンラインによる仏検・DELF対策講座、フランス語講座

本校は仏検の準会場となっています。今年度は、仏検対策直前講座 (3級、4級)、DELF A1、A2講座、復習講座、漫画やシャンソンで学ぶフランス語など全ての講座が全てオンライン実施です。また、iPad を導入した中学生用の仏検対策 Web 問題も配信しています。受験は義務にしていませんが、白水社の「ふらんす夏休み学習号 仏検5級模擬試験 2020」の無料採点に参加した者はその挑戦を評価しています。2016年には文部科学大臣賞団体賞をいただきました。仏検は、普段の学習や留学の成果を確かめ学習意欲を高めるきっかけとなっています。今後、大学入試における外部検定試験に認められることを願っています。

オンラインで発表の場や交流の機会を確保

外国語発表会 ( The Bilingual Entertainment / Le Divertissement bilingue ) は、40回目を迎える本校の伝統行事です。全生徒が、英語とフランス語で学年ごと、グループごとに特色あるパフォーマンスを披露します。今年度は2021年1月にオンラインでの実施となります。

39回目を迎えるフランス語フェスティヴァル(フランス語を第一外国語として履修可能な学校(雙葉、聖ドミニコ、カリタス、白百合、暁星)による中高フランス語教育連絡協議会が主催)も、教員と生徒による zoom 会議や SLACK による生徒交流を通じて11月のオンライン実施に向けて、準備を進めています。

オンライン発表会 第4回 高校生日本語プレゼンテーション に参加

全日本高校生プレゼンテーションコンクール(主催:国際交流基金パリ日本文化会館 共催:APEF)において、本校の生徒3名(久保、菅原、北川:仏語選択)が最優秀賞に選ばれました。審査員の方から、咄嗟の判断と日々の学習の成果が如実に出るフランス語による質疑応答の力を高く評価していただけたことはとても励みとなりました。

残念ながら日本代表として渡仏は叶いませんでしたが、オンライン発表会に参加できました。改めてパリ日本文化会館と APEF の皆様に感謝いたします。また、ENA や Lyon 政治学院で研修され、外交の現場で活躍されている外務省のスペシャリストの方がフランス語の特別レッスンをしてくださいました。国際平和や教育、演劇に興味を持つ3名にとって自分たちのキャリアを真剣に考える刺激的で貴重な体験となりました。ここでの学びは3人のこれからに大きく関わっていくことと思います。

「デラシネの画家 藤田嗣治のエスプリに学ぶ」



急速に進んだ ICT 化を振り返って

急速に進んだ ICT 化により、授業研究に一番時間をかけることができたこと、Teams によって非常勤と専任の繋がりが強くなり同僚性が増したこと、教科横断的な交流が促進したこと、ライフワークバランスが取れたことは良い点でした。一方、オンライン授業は、対面授業よりも自立した学習習慣の有無によって学力の二極化が進みます。生徒の学習のフォロー体制を強化しながら、ニューノーマルな時代に則した授業力を高めていくことが今後の課題だと感じています。

予測不能な社会を生き抜くための人間力が求められている時代、教員も失敗を恐れず前へ進んできました。その姿を通して、生徒が何かを感じ、自らの学びに活かしていってくれたら嬉しく思います。

多様な価値に対する寛容な心を持つ社会の担い手を育むために

私は、言語は世界を見る窓であると考えています。一か所しか窓がない部屋から見える景色は一つ、しかし、窓をもう一か所作れば、もう一つ別の景色を見ることができます。英語に加えてもう一つの言語を学び世界を見る窓を増やしていけば、様々な物の見方があることがわかり、多様な考え方が身につくでしょう。外国語を学習することで、一人ひとりが程度の差こそあれ、複数の言語を身につけ、言語も文化も異なる他者を尊重する寛容な心や「複言語」力を身につけて行くことを願っています。そのような社会の担い手を育成していくことは、外国語を教える教員の大切な使命ではないでしょうか。

また私は、中等教育の現場で、英語以外の外国語を自分の第一外国語として選ぶことができるという「選択の多様性」も非常に貴重なものであると感じています。高校時代に英語圏とは異なるフランス語を第一外国語として深く学び、異なる物の見方を得た高校生の数は多くはありませんが存在しており、貴重な多様性だと考えています。高校時代に習得した言語能力は、必ず英語や他の外国語にも活かされていきます。彼らが高等教育でさらなる専門性を高め、その多様性が豊かな世界を作っていくことに繋がっていくことを願っています。外国語教育を通して、多様な価値に対する寛容な心を持つ社会改革の担い手となる人材の育成に貢献していけたらこれほど嬉しいことはありません。

在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本賞















2020年度秋季試験の開催について

公益財団法人フランス語教育振興協会では、2020年度秋季試験は、新型コロナウイルス感染症への防止対策をとったうえで、1次試験11月15日(日)、2次試験2021年1月24日(日)の開催を前提とした準備を進めています。実施内容は「 受験案内 」の各ページをご参照ください。このページでは開催に関する情報を随時更新してお伝えします。(8月18日初掲、2021/1/6更新)

新型コロナウイルス感染症対策について(8/18初掲、2021/1/6更新)

仏検開催にあたっての最新の感染症防止対策は「 新型コロナウイルス感染症対策についてのお願いとご案内(11月4日更新版) 」でご案内しています。受験される方は出願の前に必ず内容をご確認ください。

「お願い」に記載された「ヘルスチェックシート」は、受験票の裏面に印刷されています。受験票が未着の方や、受験者にやむを得ず同伴される方は、下記のPDFファイルを印刷し、お名前をご記入ください。試験当日、来場前にヘルスチェックを行い、ご来場が可能な場合はチェックシートを会場にご持参ください。※2021年1月6日より、2次試験会場用のチェックシートを公開しています。

pdf ヘルスチェックシート(pdfファイル)

1次試験会場での収容人員制限と抽選の可能性について(9/14初掲、10月23日更新)

出願受付開始当初より収容人員超過時の抽選の可能性についてご案内してまいりましたが、10月21日の出願受付終了後に集計を行った結果、今季は抽選の必要はなく、ご出願いただいた全ての方に受験機会を提供できることとなりました。ご出願いただいた皆さまへの受験票は11月4日(水)に発送いたします。なお、出願期間終了後の1次試験受験地のご変更や追加のお申込みには一切ご対応いたしかねます。

国内会場での受験地と試験会場について(9/30更新)

全国各地の関係者の協力のもと、開催に向けて力を尽くしておりますが、まことに遺憾ながら、不開催が決定した受験地もございます。最新の情報は当ホームページ「 受験地/実施級・試験会場 」でご確認ください。9月30日の時点で開催の見通しが定まった会場名の掲載を開始しました。以後は定まり次第随時更新いたします。

2次面接試験のオンラインでの実施について(9/14初掲・10/23更新)

仏検実行委員会では、2020年度秋季試験の特例として、以下に該当する方を対象に、Zoomによるオンラインでの面接試験(1級・準1級・2級・準2級)を提供することを検討しています。実施の可否は個別に検討のうえお知らせしますので、ご希望の方は出願の前に仏検事務局までメールでご相談ください。なお、ご相談の受付期限は願書郵送締切日(10月14日)とし、それ以降はご対応いたしかねます。【10月23日追記】本件のご相談の受付は終了しました。

(1) 日本国外に居住する(かつそのことを書面で証明できる)1次試験免除の有資格者で、以下の条件のすべてを満たす方。

・仏検事務局が指定する試験実施日時に、身分証の提示による受験者の本人確認ができること
・適正な環境でオンライン面接試験が受けられるパソコン等の機器と、安定した通信環境を準備できること

(2) 日本国内に居住し、1次試験免除の有資格者もしくは1次試験合格後に2次試験のオンライン受験を希望し、以下の条件のすべてを満たす方。

・居住する県で受験を希望する級の2次試験が開催されていないこと
・所属する企業・機関・大学・学校が県外への移動を禁じており、そのことを証明する書類を出願時に提出できること
・仏検事務局が指定する試験実施日時に、身分証の提示による本人確認ができること
・適正な環境でオンライン面接試験が受けられるパソコン等の機器と、安定した通信環境を準備できること

2020年度春季試験中止にともなう振替受験対象者の皆さまへ(8/18初掲)

振替受験のご案内 」(6月9日公開)を今いちどご確認ください。今季の出願受付開始日が当初お知らせした日程から9月15日に変更となりましたことをお詫び申し上げます。6月9日に個別にお送りした振替コードのご案内が未着の方は仏検事務局までお問い合わせください。

2019年度春季1次試験大阪会場の中止にともなう振替受験対象者の皆さまへ(9/4追記)

2020年3月20付で皆さまにお送りした書面において、2019年7月に発行した「受験クーポン」の有効期限を2020年度秋季の出願受付最終日まで延長する旨お知らせしておりましたが、現在の状況に鑑み 「受験クーポン」の有効期限を2021年度春季の出願受付完了日まで再延長いたします。 クーポンを紛失された方は仏検事務局までお問い合わせください。
 今回の決定により、皆さまがお持ちの「受験クーポン」は、上記の2020年度春季試験中止にともなう振替受験対象者が所有する「振替コード」と同等の価値を有することとなります。したがって今後は「2020年度春季試験中止にともなう振替対象者」への各種ご案内を、「振替コード」を「受験クーポン」に読み替えることで、皆さまへのご案内を兼ねるものとしてご参照いただけますようお願い申し上げます。

国内会場の開催が中止された場合の対応について(8/18初掲)

今後、感染拡大の状況によって国や自治体からの要請等が発令された場合には一部もしくは全ての会場での開催中止を余儀なくされる可能性もございます。開催を中止した場合、出願された方には、返金ではなく2021年度春季・秋季いずれかの試験への振り替えをご提案させていただく予定です。ご出願にあたってはこの点についてもご承知おきくださいますようお願い申し上げます。

パリ会場の開催中止について(8/18初掲)

新型コロナウイルス感染症拡大の影響が各所に及ぶなか、パリでの試験開催は、実施およびその準備を安定的に行うことが依然として困難であると考えざるを得ず、誠に遺憾ながら パリ会場は秋季試験も開催を中止いたします 。どうかご理解を賜りますようお願い申し上げます。

出願受付開始日の変更について(8/18初掲)

受験地の調整のため、 秋季試験の出願期間は予定から開始を2週間遅らせ、 9月15日(火)に申込受付を開始 します 。従来8月下旬にお届けしている要項・願書やポスター等は9月10日前後の発送を予定してします。ただし、要項・願書に印刷された情報は今後変更される可能性があります。最新の情報を当ホームページにて随時ご確認ください。

2020年度 年末年始の休業期間についてのお知らせ

公益財団法人フランス語教育振興協会は、2020年12月26日(土)より新年1月5日(火)までを休業期間とさせていただきます。

仏検・翻訳・教育の各業務についてのご依頼・お問い合わせは1月6日(水)以降のご対応となりますことを予めご了承ください。

ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

公式ガイドブック 正誤表アーカイブ

『仏検公式ガイドブック』に誤植・誤りがありました。
謹んでお詫びを申し上げ、訂正いたします。

仏検公式ガイドブック 正誤表

2024年度版

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2022年度版

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2020年刊行 セレクション

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Pouvoir, c’est vouloir !?-仏検が教えてくれたこと

工藤 貴子(弘前大学)

4月下旬、2020年度春季試験中止を知って真っ先に思い浮かんだのは、これまで教師として、仏検試験監督として出会ってきた数多くの学習者の皆さんのことです。今年1月の最終授業が終わり「春になったら仏検を受けたい」と笑顔で教室を後にした学生、「仏検って本当にエキサイティングな機会ですね!」と興奮気味に語っていた女性、すでに1級に合格しながらその実力を維持するため毎回受験している男性、いまどんな思いでいるだろうか、と。

青森県弘前市は人口17万弱の地方都市ですが、弘前大学を会場として毎年仏検が実施され、車で約1時間の県庁所在地・青森市も含めて近隣の市町村からフランス語学習者が腕試しに集結します。人数はただし、こじんまりとしたものゆえ、人様の顔を覚えるのが得意な私は、二度目には「あ、どうも!」なんて声を掛けてしまうほどアットホームな(と自分では思っている)会場です。同じ級に何年もチャレンジし続ける受験生の方とはお互い「エヘヘ」と笑い合う仲。あっちはもしやバツの悪い「エヘヘ」なのかもしれませんが、こっちのそれは正真正銘、親愛と尊敬を存分に表明したもの。試験終了後、廊下で一人答え合わせをする姿や、同じ級を受けた受験者同士が連絡先を交換している場面に遭遇すると、フランス語への深く一途な情熱に毎回胸が詰まり、魂が洗われるような思いをしています。

こんな気持ち、前にも経験したことがある。同じ仏文専攻の同期や後輩がせっせと仏検の願書を書くのを眺めていたあの時。ボリス・ヴィアン、ドビュッシー、澁澤龍彦が好きだからというそれぞれに真っ当な理由でこの仏文コースにいる人たち。ほかにも美術部員、語学の天才、オシャレ番長。学生研究室に堂々と居並ぶ彼らに混じり、自分がここにいるのはまさに「魔が差した」としか言いようがなく、今風に言うなら「コレジャナイ感」。友人たちの果敢なチャレンジを眩しく見つめつつも、劣等感に襲われて一歩も動けなかったあの頃でした。

そんな私を前に、先生はおっしゃった:「アナタの場合、2級取らなきゃ卒業させないよ」

なぬ?
まずい。
そりゃーまずい。
こうなりゃさっさと合格し、とっととフランス語におさらばだ。


かくして私の仏検対策は始まりました。やおら対策クラスに顔を出す。下級生の目が注がれる中、ご指名を受けて黒板の前でひとりディクテする。緊張のあまり耳も気も遠くなり、録音がよく聞こえない。見学に来ていたフランス人留学生が見かねて「ドゥゼル、タカコ!」と助け舟を出してくれますが、それが« deux L »のことだと気づくのにいったいどれだけの時間をロスしたことか。また、別の回ではディクテしながらみなクスクス笑っている。なんとなれば、この時の教材は笑い話。恥ずかしくて顔を上げられず、自分以外に笑えなかった人があの場にいたかどうかは今もって謎。

これほどの劣等感からどうやって逃げようか。でも逃げたら卒業できないし…。バース、掛布、岡田にツーアウトから3連続バックスクリーン本塁打浴びた槙原もまだ現役続行してるもんな(わかりにくい喩えその①。※平成生まれの方は「伝説のバックスクリーン3連発」で検索☝S.V.P. ! )。でもじんましんかゆい…。

こうした堂々巡りの合間を縫って、ひたすらに問題をこなす。そう、得手不得手を考える暇も好き嫌いを思う間もなく、ただ無心でフランス語の音に向かううち、先生が常々おっしゃっていた発音とつづり字の規則性や美しいとさえ感じる明晰な文法体系、それを骨組みにして展開される文章の論理性が、実感としてある日突然胸の中にストンと落ちた。猛吹雪の帰路、正面から顔を叩く雪と風に抗って無心に歩を進め、ふと我に返って見上げると、空にはいつの間にか瞬く星が一面に広がっていた…時のような開放感に、仏検の経験はとてもよく似ています。(わかりにくい喩えその②。※コロナ終息後はぜひ真冬の弘前へ!)

この時、私自身も何かから解放されたのでしょう。俄然フランス語が楽しくなり、あれだけさっさと足を洗おうとしていたこの言語との付き合いがいまだに続いているのだから、人生とは本当に不思議です。さまざまなコンプレックスから逃れるには結局のところ、それに真正面から向き合うしか方法がなく、突破口はそこにこそ見出せるものだと信じるようになりました。仏検を通して、私は自分なりの人生の歩き方まで見つけたと言ったら言い過ぎでしょうか。


 « Vouloir, c’est pouvoir. »という表現があります。留学したい、フランス語を使って働きたい、あの小説を原書で読みたい、あのサッカー選手のインタヴューがわかるようになりたいなど、フランス語やフランスへの「望み」を原動力に猛勉強を重ね、それを通してフランス語で「できる」ことがどんどん増えてゆく。フランス語教育振興協会HP「合格者の声」https://apefdapf.org/voixには、そうした方々のポジティブな体験談が数多く寄せられていて勇気づけられます。

しかし、苦手意識を乗り越えて「できる」ようになったことをきっかけに、今後フランス語を使って挑戦したい「望み」を語る人にも、私は強いシンパシーを覚えます。「選択必修なんで」「消去法で」と初回授業で不安そうに座っていた学生の目に徐々に生気が宿り、学期末にはオススメ参考書や留学、そして仏検の相談に来る学生を数多く見守っていると、拙文のタイトルとした« Pouvoir, c’est vouloir !? »もあながち間違いでもないかという気もしてきます。

自分には少し遠いかもしれない目的地を設定した時、不安や力不足を感じることは誰にでも起こることです。しかし、その距離を走破「できる」時、新しく「したい」ことが生まれる。これを繰り返しながら目の前の風景は次々と更新され、学ぶ喜びはいつまでも尽きることがありません。道の向こうのまだ知らない景色は、実はまだ会ったことのない新しい私たち自身なのです。


本学では2017年度以降、英語以外の外国語が選択必修から自由単位扱いとなったこともあり、履修者数はかつての1/3程度にまで減少しています。かろうじて人文社会科学部の学生には専門課程でフランス語実習を履修する道が残され、ここでフランス語の知識や運用能力を向上させ、協定校のボルドー・モンテーニュ大学へ留学する学生も毎年出ています。しかし、こうした全学的な制度変更によって他学部の多くの学生が新しい言語との出会いを逸しているとすれば、その言語を通して「できる」ことも減り、その後見つけるかもしれない「したい」ことにもたどり着けません。

一方、市民の立場で見れば、組織立ったフランス語学校のない弘前では独学を余儀なくされる人も多く、この状況を憂慮したある同僚はフランス人留学生と市民・学生を繋ぐフランス語レッスンを文字通りの手弁当で始めています。本学は弘前にいながらにして世界へと開かれうる機会を広く市民にも提供する、最後の砦であり続けなければならないという一心からです。

そして2014年からは人文社会科学部の学生有志が中心となって「弘前×フランス」プロジェクトを立ち上げ、中心商店街活性化とともにフランス文化の紹介や国際交流・多世代交流の場を設けるイベント”Fête Française à Hirosaki~フランス日和”を毎年9月に行っています。フランス風マルシェが立つ広場でフランス語話者をゲストに招いたトークショー、フランス語と津軽弁による詩の朗読、弘前ペタンク協会のご協力を得たペタンク体験コーナーなど、弘前にフランス文化を掛けた新しい魅力を届けたいという想いは徐々に市民の皆さんに浸透し、来場者数も年々増加しています。また、サポートに入ってくださった神戸大学、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス、宮城学院女子大学、大阪産業大学、近畿大学の教員学生有志の皆さんとのディスカッションを通してこの活動への新たなヒントを得、学生自身の内面にも掛け算現象が起きていることでしょう。

vouloir とpouvoir は自転車のペダルのようなもので、片方が動けばもう片方も自然に動き出し、それを踏む私たちはぐんぐんスピードを上げて進みます。この二つの動詞の間にあるものの一つが仏検や大学であることを、私は自分自身の経験や仏検会場で出会った皆さん、そしてネットで目にする学習者の方々の声から実感します。そしてそこには、学ぶ人の数だけかけがえのない物語やフランス語への想いがあることも知りました。それらを大切に抱きつつ、仲間を求めて人が集まって来る広場のような場所であること、それが仏検や大学の役目ではないでしょうか。


思いもよらない仏検中止の知らせから半年。不確定な未来を想像したり憂いたりしながら、この期間もずっと仏検を目標にしてきた学習者の皆さんに、私が初めてディクテで20点満点の19点をもらった答案に恩師が記した言葉をそのまま、尊敬とエールを込めて最後に贈ります:「自信と希望を持って、これからも地道な努力を続けてください。地味な努力を続けられる力こそ、真の才能なのですから」。

 

 

受験票を発送しました

11月15日開催の2020年度秋季1次試験の受験票は11月4日(水)夕刻に都内郵便局より投函いたしました。未着のお問い合わせは11月10日(火)より承ります。

受験票の発送にともない、秋季試験の実施における新型コロナウイルス感染症防止対策を更新しました。受験者の皆さまにおかれましては、ご来場の前にかならず「秋季試験開催について」のページ、とりわけ「新型コロナウイルス感染症対策についてのお願いとご案内(11月4日更新版)」をご確認いただけますようお願い申しあげます。

「Le Jour du prof de français」インタビューへの参加募集について

フランス大使館文化部より、11月26日にオンラインで開催される「Le Jour du prof de français」の企画として、フランス語の遠隔授業に関するインタビューへの参加の呼びかけが届きました。オンラインでのインタビューは10月12日~23日にZoomで実施されるとのことです(所要時間15分程度)。フランス語を教える先生方でご関心がおありの方は、実施要領をご確認のうえ、直接ご担当までご連絡ください。

フランス語学習から広がる楽しさとは

2018年春季4級・5級併願合格
尾崎 水由羽
学生(福山市立大学)・広島県

私は、小さい頃にテレビで見たフランスの景色や文化に憧れを抱き、いつか訪れてみたいと思っていました。大学では、第二外国語としてフランス語を約1年間学習しました。フランス語は、発音が難しく文法も英語より複雑になり習得は容易ではありませんでしたが、コミュニケーション中心の授業であり、フランス文化(歌、食、慣習等)に触れる体験も織り込まれていました。そのため、現地に行き実際に経験したいという具体的なイメージが、私の中でどんどん膨らんでいきました。

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福山市立大学では、フランス研修が実施されており、提携大学(L’UNIVERSITE PARIS EST CRETEIL:UPEC)との交流や平和教育活動等を行っていることを知りました。実際にフランスに行ってみたいという思いはもちろん、幼児から大学院生や先生方のような様々な年代の人と交流できるプログラムに魅力を感じ、フランス語学習の成果を試してみたいと思い、参加を決めました。このプログラムでは、訪問する教育機関・図書館で、「被爆アオギリ物語 そばにいるよ~いっしょにあるいていこう~」という紙芝居のフランス語公演や折り鶴をつくる活動等を行います。そこで、現地で自分の思いを表現し相手の思いを受け止めるコミュニケーション力向上と実用的フランス語のレベルアップを目指し、仏検受験を決めました。授業以外でもフランス語担当の先生と学内で会うとフランス語で会話をするようにし、語彙を増やすためには関連する語句をまとめて覚えるように意識しました。また、友人と勉強会を開催し、フランス語への反応力を高めるため、互いに質疑応答を繰り返しました。

2018年春、仏検5級と4級を両方合格し、その後参加したフランス研修では、仏検に向けて培った力に加え、ジェスチャー等あらゆる身体表現を駆使して交流活動に必死に取り組みました。私が話す言葉が通じ、意思疎通ができたときは本当に嬉しかったです。何より、自分で本物に触れ、体験することが大切だということを痛感しました。フランス語を学習することで、他の言語を話す世界の様々な人と繋がりを持つことができることを実感し、新しい友達ともっと仲良くなるために、もっと話せるようになりたいとさらに大きな展望を持つことができました。

私は現在、小学校教員を目指しています。フランス語学習を通して得た学びを生かして、子どもたちが、言語学習の先にある楽しさや人と繋がる豊かさを実感できるような授業を実践したいと考えています。そのために、私自身も学び続け、「学ぶことって楽しい!」という気持ちを子どもたちとともに感じながら成長していきたいです。

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キャリア形成に役立ったフランス語

2005年春季2級合格
三浦 貴顕
UNHCR職員・コンゴ民主共和国

言語の習得って、大変ですよね。覚えられない、理解できない、話せない、と何だか挫折するためにわざわざ勉強をしているような気になります。しかし、細々と勉強を続けていたことが後に国際協力の仕事を得ることに役立った、という経験をお伝えしたいと思います。

私は大学の第二外国語としてフランス語を学びましたが、大学二年生の後期、フランス語の先生に「あなたは何の上に座っていますか?」とフランス語で聞かれ、いす( chaise )という基礎単語を知らずに答えられなかったので、恥ずかしい思いをしたことを20年近く経った今でもはっきりと覚えています。

皆さんの学習のモチベーションは何でしょうか。私の場合は旅行でした。大学の休みにモロッコやチュニジアの田舎を旅行して、乏しいフランス語力を可能な限り使うと、格段に旅行の楽しみが増えることが分かりました。ごく限られた言い回しと、数字と疑問文くらい使えれば、旅行には多少役立つので、旅行は手軽に学習の成果を感じられる方法だと思います。

もう一つのモチベーションは資格取得でした。就活準備等のために資格を取ろうと思い、大学3年生の時に仏検二級に合格しました。これはむしろこの文章を読まれない方にお伝えしたいことですが、仏検というマイルストーンがあったおかげで、フランス語の勉強にも積極的に取り組め、また客観的に自分の実力を確認できました。

フランス語は、国際協力に興味のある方にはとても重要な言語です。特にアフリカの仏語圏での仕事にはフランス語能力が必須です。私が国際協力の仕事のきっかけを得たのは、アフリカのコンゴ民主共和国の日本大使館で働く、外務省の専門調査員という仕事に応募した時のことですが、そのポストではフランス語力が重要な選考基準であるため、仏検取得等を通じて細々とフランス語の勉強を続けていなければ、開くことのできなかった扉だったと思います。その後、国際協力の仕事を続けることができ、今は再びコンゴ民主共和国のキンシャサで、国連難民高等弁務官事務所( UNHCR )の職員として難民や国内避難民の支援を実施しています。

業務で使えるレベルのフランス語力を持っている人は、日本ではもちろんのこと、世界全体でもある程度限られます。国際協力の分野では数年ごとに転職し続けることも多いのですが、フランス語ができることで、その後のキャリア形成を多少なりとも有利に進めることができたと思います。仕事をしながら新しい言語をゼロから習得するのはとても難しいので、仏検をマイルストーンにしながらフランス語を大学の時にやっておいてよかった、と思っています。

 

 

語学と言語学の間で右往左往する

2019年秋季準2級合格
宮腰 駿
学生(筑波大学)・千葉県

私は大学で言語学 (仏語学) を専攻している。高校時代にフランスのアルザスで話されているアルザス語という地域言語に興味を持ち、大学では言語学を学ぶことにした。最初から「諸言語の中のフランス語」という認識だったため、割と「遠回り」してフランス語に出会った。そして大学に入ってからフランス語とドイツ語を勉強し始めた。

大雑把にいえば私とフランス語の関わりは2種類に分けることができる。

1つ目は勉強や研究を行うための言語としての関わりである。仏語学やフランスの地域言語のことを勉強・研究しようとすれば、フランス語を学ぶ必要がある。まず大学のフランス語の授業で真面目に勉強するようにした。特に毎週課されるディクテには力を入れていた。また専門の勉強の中でもフランス語に頻繁に触れてきた。今から思えば無茶なことだが、1年生の後半にはフランス語で書かれた論文 (単純未来と近接未来に関する論文だったと記憶している) を頭に「???」を浮かべながら読んでいた。とにかく私の勉強の大半は辞書・文法書を「ひきまくり」ながらフランス語の文献を読んでいくことであり、それは今も変わっていない。このよう勉強法は遠回りなのかもしれないが、私の語学的なフランス語の力のほとんどはこのような地味な勉強で身についたと思っている。2年次の仏検受験も上述のような関わりの1つである。

2つ目は言語学の研究対象としての関わりである。言語学的な視線をフランス語に向けると、例えば「フランス語の動詞にはいろいろ時制とか叙法があるけどこれをまとめて説明する方法はないかな?」や「多義語の色々な意味の背後にはどういうシステムが働いているのかな?」というような問題がすぐに思い浮かぶ。また「日本語の『も』や『だけ』ってフランス語にするとなんだ?こういう表現はどうやったら特定できるんだ?」のような言語をまたいだ問題もあるだろう。語学とは違い、言語学では辞書・文法書・論文のなかでこれまで言われてきたことを自明視せずに徹底的に疑うことが必要になる。しかし、語学と言語学の間にはもちろん結びつきがある。語学を学ぶ中で学習者は日常的に様々な謎に出会う。私は作文をしていて「ここは定冠詞じゃダメよ!」と言われてきょとんとしてしまったことがある。そしてこういうことは人に理由を聞いてもよくわからないことが多い。こういう謎を解決するために言語学の知恵 (例えば、冠詞論の研究) を借りてくるのは、遠回りのようで案外、最短距離なのかもしれないと私は考えている。自分が予想していたよりもはやくフランス語学習がすすんだのも、言語学的な知識のおかげだと思っている。だから、おすすめの学習法を問われれば、私は無責任に「語学と言語学の間で右往左往することだ!」と答えるだろう。

私の関心のあるテーマは①フランス語副詞論と②フランスの言語政策と地域言語で、2020年の9月から予定していた初めてのフランス留学では専門的にこのテーマに関しての学びと語学学習を深める予定だった。しかし、コロナウイルスの影響で留学はできなくなった。だが、こういうときだからこそ地道に勉強して力をたくわえることが必要だと気持ちを切り替えている。最近はほとんど経験のなかったフランス語での会話にも関心を持つようにしている。まだまだフランス語についてわからないことの方が多い。そして、毎日のように「この文がうまく解釈できんな...あ、これはそういうことか!いや違うんじゃないか。うーん」と悩んでいる。仏検の合格と賞の受賞はゴールではないのでこれからもフランス語の海に溺れながら努力したいと思う。

 

 

絵の中から聞こえてくる

2019年秋季2級合格
津上 千春
学生(東京藝術大学)・東京都

私はフランス人やフランス語と出会う前に、フランスの絵画と出会いました。 多くの日本人に愛される印象派絵画は、毎年多くの展覧会が開催されますが、私も中学生で美術館に通うようになると、もれなくその魅力に取りつかれました。フランス人がどんな料理を食べ、どんな言葉で話すかまったく想像もできないうちから、絵に描かれたフランスの風景はいつも私の心の中にありました。

そんな体験から学芸員を志すようになり、今は大学で美術史を学んでいます。本来、言語の壁を越えて共感し合えるのが芸術の良いところですが、研究する立場になるとそれだけという訳にもいきません。大学に入ってから、第2外国語としてフランス語を学び始めました。そして最初の授業で、先生の話すフランス語の詩的な響きに引き込まれました。言っていることの意味が分からなくても、ずっと聞いていたいような心地の良い話し方でした。それは不思議にも、ただずっと眺めていたいとフランス絵画に対して抱く印象と似ていました。自分があこがれ続けてきた芸術作品を生み出した国の言葉として、すんなりと心に入ってきたのです。

最初は、フランス語の試験とはどんなものかと思い仏検5級から受験しました。そのうち大学の講義だけでは足りないと思い、仏検合格を目指して独学するようになりました。そこまでフランス語に力を入れている仲間が周りにいなくて孤独でしたが、仏検の合格証書を貰う度に、努力を認めてもらえたようで励みになりました。

昨年、準2級と2級を併願しましたが、特に2級の面接試験は自分一人で練習は難しいと思ったので、大学のフランス人の先生に添削と面接の練習をお願いしました。それから家で何度も何度も、予想問題への答えを唱えました。自分のフランス語を話す能力を評価してもらえる貴重な機会なので、本番で黙ってしまわないように、緊張していても口が覚えていて勝手に動くくらいには練習して行きました。その場で考えて自分の意見を正確に伝えられる段階には、まだまだ自分は達していないと思います。それでも、面接官の方が頷きながら話を聞いて、その内容について質問を返してくれた時、意思が伝わったことがとても嬉しかったです。

現在はCOVID-19の影響で、フランスとの距離が遠くなってしまったように感じます。しかしフランス美術への理解を深めるためには、いつか必ずフランスに留学したいと考えています。今はその時のための大切な準備期間だと思い、準一級合格を目指しながら自分のフランス語に磨きをかけていきたいです。

 

 

時間割(2019年度まで)

2020年度秋季試験以降、来場者の混雑緩和のため、試験開始時刻は毎季見直しを行っています。
このページではご参考として2019年度までの時間割をご紹介しています。
今季の時間割はこちらをご覧ください。

1次試験

春季秋季
1級14:00 〜 17:00準1級14:50 〜 17:25
2級14:00 〜 16:252級10:00 〜 12:25
準2級10:00 〜 12:00準2級15:15 〜 17:15
3級14:45 〜 16:003級10:00 〜 11:15
4級11:45 〜 12:454級13:30 〜 14:30
5級10:00 〜 10:455級15:30 〜 16:15

*春季と秋季では時間割が異なります。
*試験時間の内訳については、「試験内容・試験形式」をご覧ください。
*試験の時間帯は変更になる場合があります。最終的な時間割は受験票でご確認ください。
*パリ会場のみ試験の時間帯が異なります。パリ会場受験のページでご確認ください。

2次試験

時間については、受験票(1次試験結果通知)に個別に記載いたします。
変更は一切受けつけられませんので、ご了承ください。

読み解くだけでなく、聞くという理解の重要性

2019年秋季準2級合格
岡田 明佳
大学生(福岡大学)・福岡県

私は、高校 2 年の時にベルギー(フランス語圏)に一年間、留学しました。よく「なぜ、ベルギーを選んだの?」と聞かれます。フランスには日本人が多い点と小さな国に様々な言語がある点に惹かれてベルギーを選びました。また、当時私は英語以外の言語に殆ど触れた事が無く、フランス語に対して興味が湧いたことも留学を決断するものの一つでした。

留学初日は今でも鮮明に覚えています。ホストマザーに英語が全く通じず、「フランス語の発音が拙く、何を言っているのかわからない」と言われたのです。留学以前には、多少はフランス語も勉強していたのですが、それが通じないとなり、かなり衝撃を受けました。それから、私は毎日家の中でも辞書とメモ帳を持ち歩いて生活していました。ベルギーのかなり南の地区で訛りも強かった為か、当時はマザーも私も聞き取りにくかったのだと思います。今では、自覚はありませんが、たまに「ベルギー訛りだね。」と言われます。

帰国後、文系に進路変更し、フランス語を専門的に学び完璧にしたいという強い意志を実現するために、本学に入学しました。大学での授業は、文法の基礎的なことから日々詳しく学んでいます。そんな中、留学時の実力を保つ為、そして日々の努力の一つとして「仏検」を受験しました。その問題の中に、書き取り dictée というものがありますが、フランス語を学ぶ上でこの問題は非常に重要であると、私は思います。この問題をどれくらい回答できるかで、自分のリスニング力と理解度がわかるはずです。ただ文章の読解力を上げるだけでは、フランス語を使えるとは言う事は出来ません。以前私が留学した時、動詞の活用や文法は勉強していましたが、書き取りや聞き取りは勉強しておらず、どうしても現地の方の会話を理解するのに時間が掛かってしまっていました。Dictée を用いることで、今まで学んだ文法や発音、特に動詞の活用の暗記や聞き分けに効果的だと私は感じました。今思えば、もっと早くからやっておけば良かったと後悔しています。また、「仏検」を資格として取得するだけでなく、自身のフランス語能力の日々の向上のために活用する事もいい考えだと思います。単に文章を読めるだけでなく、ヒトと会話を楽しめる事が私にとって語学を学ぶ理由の一つです。

留学末に、私は「絶対 2 年後に会いに戻って来るよ!」と言い、2 年後の昨年の夏、私は本当に会いに戻りました!その時、留学時よりもフランス語を理解でき、会話できた事が本当に嬉しかったです!そして、久々にみんなに会えた喜びと以前よりも理解度が向上した自分に驚きました。短い日数でしたが、毎日親しい友人らと再会し、非常に濃厚な時間を過ごすことができました。その時、私は「幸せだ」と心から感じました。

留学で後悔する点はありました。それは語学力があまり向上出来なかった点です。ですが、留学とは語学が全てではないのです。異文化を直に体験のできるものであると言えるでしょう。私にとって「フランス語」とは、そんな貴重なものを経験させてくれ、そして大切な人達との架け橋となる重要な存在と言えます。

 

 

2020年度 夏季休業期間についてのお知らせ

公益財団法人フランス語教育振興協会は、8月11日(火)より8月14日(金)までを夏季休業期間とさせていただきます。休業期間中にお寄せいただいた各業務についてのご依頼・お問い合わせは8月17日(月)以降のご対応となりますことを予めご了承ください。

ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

2020年度秋学期 受講者募集のお知らせ

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2020年度春学期からの継続受講に加えて、全コースで新規受講者を若干名募集します。
受講資格 をご確認のうえ、以下の要領でお手続きください。

秋学期 受講申込方法

【受講申込期間】2020年8月18日(火)から9月1日(火)まで

※締切後の申込も場合によって受け付けますのでご相談ください。

● 継続受講の方

上記期間内に 受講登録 を終えてください。

● 新規受講希望の方

申込書(word)をダウンロードし、必定事項をご記入のうえ、cours@apefdapf.orgまでメール添付でお送りください。折り返し受講対象クラス、入学テスト受験の要不要などをお知らせします。

wordフォーム 申込書(word)   pdf 申込書(pdf)

入学テストは下記の要領で実施します。

2020年度秋学期 入学テスト 実施要領

●日時: 2020年9月5日(土) 11:00開始 16:00 終了予定
  <筆記試験> 11:00~12:00 <面接> 14:00時より順次
●会場:オンライン
●受験料:3,300円(税込み)
  ※銀行振込(下記参照)による事前支払い
  ※いったん納入された受験料は一切ご返金いたしかねます

◎ 出願期間: 2020年8月18日(火)から9月1日(火)まで

<入学テスト受験料 振込先 >  
みずほ銀行  九段支店(店番号532) (普)1805436
(口座名義)公益財団法人 フランス語教育振興協会 教育口

※入学テストの免除について

  • 2008年秋季以降の仏検1級、準1級(および対応するDELF・DALF)取得者で、「通訳(準備科)」、「翻訳(基礎科・本科)」を希望される方は入学テスト免除になります。免除を希望される場合は、申込書をお送りいただく際に当該レベルの合格証書またはディプロムの写しを併せて提出してください。
  • 「通訳基礎科・本科」を希望する方への入学テスト免除はありません。

入学テストの結果はテスト実施後3日以内にメールでご連絡いたします。

入学テスト合格者およびテスト免除*で受講決定の知らせを受けた方は 受講登録 にお進みください。

お問い合わせ

公益財団法人 フランス語教育振興協会
APEF青山フランス語プロフェショナルコース担当
〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F
TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157
E-mail: cours@apefdapf.org

開講コース案内(2021年度)

2021年度 開講コース一覧

・2コース5クラスと精読講座を開講します。各コースは年間30回で開講しますが、春学期と秋学期の切替時にクラスの変更や新規受講が可能です。
・授業日は1期15回の授業を確保します。
・短期集中講座は全4回で開講します。

2021年度「通訳者養成コース」は、青山学院大学の施設とオンラインシステムZoomを使用し、フレキシブルな授業形態を目指す「*ハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)」の形式で開講します。「翻訳コース」についてはZoomによるオンライン授業のみの開講となります。なお、今後の感染状況によっては、予定が変更となる場合がありますのでご承知おきください。

*ハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)とは?
1つの授業を、対面方式とオンライン方式で同時に行う授業方法です。講師は対面で授業を行い、受講生は教室で授業に参加するか、リアルタイムで遠隔からオンライン授業に参加するかを選ぶことができます。教室で参加する方とオンラインで参加する方が、同じ授業を同じタイミングで受講し、相互にコミュニケーションが取れるシステムです。

 

通常講座

クラス曜日時間定員受講期間回数
通訳者養成コース
(準備科)
10:00~12:30
(2時間30分)
15名(春)4/10~7/17
(秋)9/18~1/22
30
通訳者養成コース
(基礎科)
19:00~21:00
(2時間)
15名(春)4/9~7/16
(秋)9/17~1/21
通訳者養成コース
(本科)
19:00~21:00
(2時間)
10名(春)4/6~7/20
(秋)9/21~1/18
翻訳コース
(基礎科)
19:00~21:00
(2時間)
8名(春)4/7~7/21
(秋)9/22~1/19
翻訳コース
(本科)
19:00~21:00
(2時間)
8名(春)4/9~7/16
(秋)9/17~1/21


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短期集中講座

クラス曜日時間定員受講期間回数
Le Mondeの経済記事精読10:00~12:00
(2時間)
15名第6回:5/15~6/26
第7回:7/24~9/4
第8回:2022/2/5~3/19
4

 

コース・クラス紹介 

onglet_nivsup

本格的な通訳訓練を始める前の準備講座です。動画を使った通訳練習(仏→日)や、短文の翻訳練習(日→仏)を取り入れながら、関連する文法演習と派生する語彙の整理、聞き取り練習とフランス語らしい的確な表現力を養成し、通訳に必要な基礎を強化します。
◆ このコースはハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)の形式で開講します。対面授業かオンライン授業のどちらかをお選びいただきます。

【受講レベルのめやす】 仏検2級~準1級・DELF B1~B2 

クラス担当講師曜日時間受講期間受講料
(半期)
通訳者養成コース(準備科)菊地歌子
Eliane Cloose
10:00~12:30
(2時間30分)
(春)4/10~7/17
(秋)9/18~1/22
¥144,375

・上記の授業料は教材費・税込み価格です。春秋の各学期ごとに分納してください。
・受講料の他に入学金22,000円(税込み)が必要です。

onglet_interpretariat

ニュースや講演などを素材に仏日と日仏の両方向で逐次通訳の訓練を行います。要約練習、ノートテーキングやサイトトランスレーション、ゲストスピーカーを招いてのライブ通訳訓練を含みます。基礎科はエスコート通訳レベルをめざし、本科は会議通訳者をめざします。
◆ このコースはハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)の形式で開講します。対面授業かオンライン授業のどちらかをお選びいただきます。

【受講レベルのめやす】 <基礎科> 仏検準1級・DELF B2以上 <本科> 仏検1級・DALF C1以上

クラス担当講師曜日時間受講期間受講料
(半期)
通訳者養成コース(基礎科)三浦信孝
Catherine Ancelot
宇都宮彰子
小林新樹
19:00~21:00
(2時間)
(春)4/9~7/16
(秋)9/17~1/21
¥115,500
通訳者養成コース(本科)19:00~21:00
(2時間)
(春)4/6~7/20
(秋)9/21~1/18
¥115,500

・上記の授業料は教材費・税込み価格です。春秋の各学期ごとに分納してください。
・受講料の他に入学金22,000円(税込み)が必要です。

onglet_trad

新聞・雑誌の記事などを素材に仏日と日仏の両方向で基礎的な翻訳技術の訓練を行い、本科ではさらに高度な翻訳技術を磨きます。毎週課題翻訳を提出してもらい、次回講師が添削し模範訳例をつけて返却します。翻訳には文法と語彙の知識だけでなく広い教養と専門知識、調査能力が必要です。
◇ このコースはオンライン(Zoom)で開講します。

【受講レベルのめやす】 <基礎科> 仏検2級・DELF B1以上 <本科> 仏検準1級・DELF B2以上

クラス担当講師曜日時間受講期間受講料
(半期)
翻訳コース
(基礎科)
三浦信孝
Catherine Lemaitre
19:00~21:00
(2時間)
(春)4/7~7/21
(秋)9/22~1/19
¥115,500
翻訳コース
(本科)
永見文雄
Rodolphe Diot
19:00~21:00
(2時間)
(春)4/9~7/16
(秋)9/17~1/21
¥115,500

・上記の授業料は教材費・税込み価格です。春秋の各学期ごとに分納してください。
・受講料の他に入学金22,000円(税込み)が必要です。

LeMonde

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通訳者・翻訳者を志す方のための短期集中講座です。 Le Monde 紙の経済記事の精読により、仏語センテンスの趣旨を具体的につかむ意義を実感してもらい、自ら実践できるようになることをめざします。講座内容の詳しい紹介は こちら をご覧ください。
◇ このコースはオンライン(Zoom)で開講します。

【受講レベルのめやす】 仏検準1級・DELF B2以上 

クラス担当講師時間受講日受講料
(全4回)
第8回小林新樹10:00~12:00
(2時間)
2022年2月5日(土)、2月19日(土)、
3月5日(土)、19日(土)
¥20,370
・上記の授業料は教材費・税込み価格です。
・受講料の他に入学金は不要です。
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受講資格

【通訳者養成コース(準備科)】

・年齢制限はありません。

【通訳者養成コース(基礎科・本科)】【翻訳コース(基礎科・本科)】

・高校卒業以上または19歳以上の方に限ります。

【全コース共通】

・入学テストの合格者のみ受講が認められます。ただし一定の条件を満たす方には入学テストの免除制度があります。詳しくはお問い合わせください。
短期集中講座 には入学テストは不要です。
・学歴・職歴は問いません。
・日本語を母語としない方についても開かれていますが、入学テストで日本語能力をチェックします。
・障がいをお持ちの方や受講にあたって不安のある方は、 お申し込みの前に ご相談ください。できる限りの対応を検討いたしますが、状態によっては受講を控えていただく場合もございます。

受講に関する注意事項

<受講にあたって>
「受講上の注意」 を遵守してください。

<休講について>
・講師間の日程調整によって授業担当者を決めるので休講はありませんが、やむを得ない事情により休講があった場合は必ず補講します。
・休講・補講の連絡はメールでご案内いたします。
※補講を欠席されても、受講料の返金はいたしません。

<授業見学について>
事前連絡なく授業を見学することは認められません。ただし、前もってご相談いただければ可能な限りご対応いたします。

<個人情報の取扱について>
入学テスト出願および受講にあたって申込書に記入された個人情報は、 APEFの個人情報保護方針 に準じて取り扱います。

お問い合わせ

公益財団法人 フランス語教育振興協会
APEF青山フランス語プロフェショナルコ ース担当
〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F
TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157
E-mail: cours@apefdapf.org
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Appel aux dons pour la survie du DAPF-Futsuken

Appel aux dons pour la survie du DAPF- Futsuken

Tokyo, juin 2020

L’Association pour la Promotion de l’Enseignement du Français au Japon (APEF) est une fondation reconnue d’utilité publique dont l’activité principale consiste à organiser les examens du Diplôme d’Aptitude Pratique au Français (DAPF), communément appelé « Futsuken » en japonais, en deux sessions de printemps et d’automne, sous le patronage du Ministère de l’Éducation, de la Culture, des Sports, de la Recherche et de la Technologie (MEXT) et celui du Service culturel de l’Ambassade de France au Japon. Grâce à notre système de certification lancé en 1981 et désormais profondément ancré dans le paysage éducatif et culturel de notre pays, l’APEF n’a cessé de participer à la promotion de l’apprentissage de la langue française au Japon.

L’une des spécificités du DAPF- Futsuken réside dans son affinité avec le contexte socioculturel japonais. La répartition en 7 « kyu (niveaux) » (du plus élevé au plus faible : 1 kyu / jun 1 kyu / 2 kyu / jun 2 kyu / 3 kyu / 4 kyu / 5 kyu , balise commune avec les certifications d’autres langues étrangères), sert non seulement à évaluer la progression d’apprentissage et à motiver les apprenants, mais aussi à offrir un critère fiable de l’aptitude linguistique des candidats dans le cadre de grands évènements de la vie éducative ou professionnelle, tels que le concours d’entrée aux universités, la sélection pour les programmes d’échange à l’étranger, les processus de recrutement et de promotion du personnel ou encore la mutation à l’étranger.

Conçu pour les japonophones, le DAPF- Futsuken est un examen qui met en valeur la prise de conscience des différences linguistiques et culturelles entre le français et le japonais. Cette autre particularité encourage les apprenants à développer leur capacité de communication tout en gardant leur identité linguistique. Les admis aux niveaux supérieurs acquièrent ainsi un excellent niveau de pratique dans les deux langues. En témoigne le fait que les titulaires du meilleur niveau (1 kyu ) sont dispensés de l’épreuve écrite de français de l’examen pour le diplôme national de Guide-interprète, organisé par l’Office National du Tourisme au Japon (JNTO).

Le nombre total de candidats est aujourd’hui proche de 900 000 et le DAPF- Futsuken fêtera son 40 e anniversaire en 2021 : cette belle perspective a pourtant été obstruée par l’épidémie de la Covid-19, qui nous a obligés à annuler la session de printemps, empêchant environ 10 000 candidats de s’y présenter. Nous avons été par la suite confrontés à de grandes difficultés financières. Etant donné que 90% de nos revenus dépendent des frais d’inscription aux examens, nous avons perdu 40% de nos recettes annuelles (équivalant à environ 60 millions de yens). Actuellement, le comité exécutif du DAPF- Futsuken est en pleine discussion sur l’encadrement de la session d’automne, possibilité qu’il étudie avec prudence, mais l’organisation des deux épreuves (écrite et orale) dans le respect des consignes sanitaires nous imposera des préparatifs d’une ampleur inédite, entraînant des coûts supplémentaires non négligeables. Si jamais l’arrivée de la seconde vague épidémique nous forçait à annuler de nouveau la session, nous ne pourrions plus maintenir notre certification , et dans le pire des cas, notre association elle-même.

Malgré la baisse du nombre de candidats et celle de nos revenus, que nous avions déjà constatées depuis la dernière décennie, nous sommes fermement résolus à poursuivre notre mission. Offrir continuellement un examen probatoire répond à l’attente des apprenants de toutes catégories et de tous âges : élèves, étudiants, adultes ou seniors. Que ce soit dans le contexte académique ou dans celui de la formation continue, le DAPF- Futsuken se dresse comme le pillier autour duquel chacun manifeste son attachement à la langue française. Nous sommes convaincus que le maintien et l’évolution du DAPF- Futsuken contribuent à défendre la diversité, valeur essentielle dans notre société mondialisée.

Cependant, nous avons besoin en urgence de consolider le fonds qui fera subsister notre association et nos activités. C’est dans cette optique que nous lançons cet appel aux dons, en comptant sur un geste financier de généreux donateurs et donatrices. Vos témoignages de solidarité nous permettraient de reprendre espoir et de continuer les actions pour lesquelles nous avons déjà tant œuvré.

Nous aurons certes à rationaliser davantage la gestion de notre association et à moderniser le système de certification pour mieux l’adapter aux attentes du public actuel. Vos remarques, vos conseils et vos idées seront aussi fortement appréciés. Nous espérons que vous manifesterez votre compréhension et votre approbation à l’égard de l’intérêt public du DAPF- Futsuken, afin qu’il continue vaillamment à faire face aux défis de cette nouvelle ère.

Fumiaki NISHIZAWA
Président
Association pour la Promotion de l’Enseignement du Français au Japon

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Titulaire : Koekizaidanhojin Furansugo Kyoiku Shinko Kyokai

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Kudan 101 bldg., 1-8-1, Kudan-kita, Chiyoda-ku, 102-0073 Tokyo, Japon
TEL : 03-3261-9969 FAX : 03-3239-3157
E-mail: donation@apefdapf.org

パリ・ブレスト・パリへ

2019年秋季2級合格
溝上 将也 
高知大学学生・高知県

皆さんは、「パリ・ブレスト・パリ」( 以下PBP ) という自転車の大会をご存知でしょうか。日本でも売られているパリ・ブレストと呼ばれるお菓子がありますが、これは自転車の車輪をモチーフに作られたとされています。この大会は 19 世紀末から始まった世界で最も伝統のある自転車の大会とされており、現在では 4 年に 1 回行われ、2019 年の 8 月に行われた際は世界中のおよそ 90 の国と地域から 6000 人ほどがスタート地点であるパリ近郊のランブイエの町に大 集合しました。ちなみに、私自身もこっそり参加していました。この大会こそが私がフランス語を学ぼうと思ったキッカケ だったのです。

PBP はその参加条件にあたる Super Randonneur と呼ばれる一定の距離を時間内に走る事が出来る証明の獲 得が必須であり、大会期間中は原則として大会参加者以外の手助けは受けることができません。さらに、PBP はパリ からブルターニュ圏の都市ブレストまでの 1200 kmもの超長距離を 90 時間という非常に短い時間で完走しなければならず、現地での対応力が文字通り生死を左右することになります。

 

 以上のことを踏まえると、フランス語の習得が必要不可欠であると考えた私は、英語を差し置いてフランス語の勉強を大学で始めました。当初は、フランス語は PBP のためだけに勉強するはずだったのですが、フランス語の勉強を進めていく中で、想定外の収穫があったと実感しました。それは、「英語以外の外国語を学ぶ楽しさ」というものです。 日本の外国語教育において、小学校から高校まではほとんどが外国語として英語を学生に学ばせています。当時、 英語が苦手だった私は、自分は外国語が嫌いであるという風に自分自身で認識していました。

しかし、フランス語を勉強して初めて、それは勘違いであったと分かりました。学校で強制されて勉強していた外国 語とは違い、自分の意志で学ぶと決意したフランス語は今までにないほど精力的に取り組むことができ、最も重要な要素の一つである「勉強していて楽しい」という気持ちを思い起こさせました。また、PBP という目標があると尚更勉強に励む事ができ、それに加えて仏検で自分自身のフランス語の習得度が確認できることが、フランス語の勉強に拍車を掛けることができたのではないかと考えています。

次の PBP は 2023 年に開催されます。無論、体力と精神力の許す限り次回も参加するつもりでいます。当然それが目標ですが、今度はそれに加えて、今まで以上にフランス語の習得に励み、次回の PBP までに1級合格者の会に御呼ばれされたいな~~~という新たな目標を抱いてこれからも頑張っていきたいと思います。


追伸:世界中が新型コロナウイルスの脅威にさらされている中、私も2020年の春からフランス留学を予定していま したが、秋以降に延期となりました。蒸し暑い日本の夏が今年もやってくる上にマスクも標準装備になるので、その部分にやや絶望しています。

外の世界に出ることが不可能になったご時世ですが、前向きに捉えると、人に与えられている時間の総量は変わ りません。1日24時間365日です。2020年度の春季の仏検も中止が決まり、春季に開催される予定だった仏検1 級の試験は秋季に持ち越されることになりました。

つまり、本来受けられないはずの秋季に1級の試験を受けることができ、尚且つ家に居る時間が長いので勉強する 時間も取りやすくなったということです。これは寧ろチャンスです。私自身はこの新型コロナウイルスに与えられた時間を 活かしてさらにフランス語の上の段階へとステップアップしていこうと思います。



お問い合わせ対応の変更について(2020/7/1~)

公益財団法人フランス語教育振興協会は7月1日より窓口でのご対応を再開いたします。 ただし、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、各種のご連絡は原則としてメールをご利用いただき、ご来会にあたっては事前にご連絡のうえ当日はマスクの着用をお願いいたします。なお、お電話でのご対応は平日午後13:00から17:00とさせていただいております。

公益財団法人フランス語教育振興協会

遅咲きでも…好きなればこそ

2019年春季1級合格・欧明社賞
片岡 ゆかり
研究機関事務員・愛知県

20181101hs_01pol大学でフランス学科を専攻し、授業で古い映画を紹介して下さった先生のおかげでフランス語、文化にすっかり魅了されました。卒業後に仏検2級を取得し、後に Angers へ9か月間留学、帰国後フランス企業に勤める機会を得て、フランス語の上達を図ってきました。

しかし、1級合格への道のりは容易ではありませんでした。2次試験に失敗し、当時の基準で再び1次試験から受験する気力が持てず、20年も月日が経ってしまいました。

その間もフランス語への情熱は失うことなく、翻訳や通訳の講座を受講して単発の仕事もしましたが、⼤半は読書やラジオ、⾔語交流サイトを通して細々と学んでいました。しかし、年を取るにつれ環境が許さなくなる前にとようやく再挑戦を決意。1年だけと決めて学校へ通い、DELF/DALF も併せて受けることにしました。

家のことや仕事の合間を縫って勉強を進めると、思わぬ⽂法ミスを繰り返すことや、かつての2次試験は議論になっていなかったことがわかりました。自分で組んだ受験スケジュールがかなりタイトでしたが、公式ガイドブックからできるだけ対策を練って1次試験に臨みました。若い頃と違い試験中に集中力を保つことが大変でしたが、無事に受け終えることができて心からほっとしました。

1次試験の合格通知を受けたときは本当に嬉しかったです。おそらく記述式の問題で点数を稼げたと思われ、日頃の読み、書き、聴く習慣が大事だと感じました。しかし2次試験まで日がありません。急いで合格した方の対策を検索し、恩師にもアドバイスを請いました。時事問題をいくつか想定し、自分の意見を論理的に組み立て、反論されても首尾一貫して主張することを心がけて2次試験を受けました。

最終通知を受け、ようやく仏検を卒業できました。DELF B2/DALF C1 も無事に合格し、とても長く感じた奮闘の1年が終わりました。遅まきながらの挑戦は、家族、職場や恩師の方々などの理解や激励なくしてとても成しえなかったと思います。この度の受賞を喜んでいただき、恩返しができたのではととても嬉しく思っております。

Square d’Orléansにあるショパンの住んだ家、パリ地下に眠る遺跡、la Crypte archéologique de l'île de la Cité

フランス語を学ぶことで多くの楽しみを得ました。音楽では、フランスで学ばれた先生からピアノをはじめ様々なことを学び、敬愛するショパンのなぜかマズルカが彼のフランス語での呟きに聞こえたり。また、フランス歌曲は私にとってフランス語と音楽というとても魅力的な組み合わせです。そして⽂学では、ユゴーから始まって17-19世紀の作品を、歴史はフランス革命前後の変遷を気の赴くままに読み、次第に興味は時代を遡ってルテティアなど考古学へ。まずはパリでの史跡、遺跡巡りが訪仏の最⼤の楽しみとなりました。

20181101hs_02

そこにもうひとつ、かつて勤めたフランス企業での同僚が山岳ガイドになったのを機に randonnée も加わりました。当時の仲間も合流し、私は彼らと四半世紀ぶりの旧交を温めながら、紅葉が美しくはるか先にモンブランも見渡せる Vercors 山地を案内してもらいました。野生の馬たちに出会い、元同僚のガイドさんがスキルとして習っていたとても美味しいお料理をいただきながら、様々な地形や景色を楽しみました。特に、一泊した cabane から水の補給のために時間をかけて泉に行ったことや、翌早朝のまだ恐ろしいほど真っ暗な中、ヘッドランプを頼りに山の中で低く轟き渡るその鳴き声を追って、なかなか見られないという雄鹿を探し歩いたことが印象深かったです。

フランス語に出会って早35年、響きの美しさとロジックさを併せ持つこの素晴らしい言語が存在する奇跡に感謝し、生涯の友としてこれからも学び続けていきたいと思います。

 

 

「仏検」存続発展のためのご寄付のお願い

実用フランス語技能検定試験(仏検)存続発展のためのご寄付のお願い

フランス語教育振興協会(APEF)は、1981 年創設の「実用フランス語技能検定試験 (仏検)」を実施し、日本におけるフランス語教育の振興を目指す公益財団法人です。文部科学省と在日フランス大使館の後援の下で日本の機関が開催する唯一の公的なフランス語検定として、「仏検」は国内外から高い評価を受けています。1 級から 5 級まで、仏検の7つの級は、学習到達レベルを表す客観的な指標として個々の学習者の動機づけを果たすとともに、推薦入試・交換留学の選考要件、就職活動、社内昇進や海外勤務の選抜評価といった教育および社会の様々な場面において、信頼性の高いフランス語の評価基準として活用されてきました。昨年までの累計出願者数は95万人を超えています。

2020年春、コロナ禍によって仏検春季試験の開催中止を余儀なくされたことで、当協会の運営は苦境に立たされました。法人年間収入の 4 割にあたる検定料収入が途絶える見込みとなったことから、2020年6月に「仏検存続のためのご寄付のお願い」の呼びかけを開始しました。 別途ご報告 のとおり、2024年3月末までの4年間で1,549件、総額2,500万円を超えるご寄付を賜り、協会運営と事業の継続に大きな力を与えていただいております。ご賛同くださった皆さまにこの場を借りて厚く御礼申しあげます。法人としては、今後も内部経費の削減、業務の効率化、公的助成の獲得など、できる限りの努力を続けてまいります。

コロナ禍の中においても、試験開催に携わる全国の関係者のご協力のおかげで、2020年度秋季以降の仏検は順調に実施を続けています。しかしながら、受験者数はコロナ禍以前に比べ約2割減の状態が続く一方で、昨今の物価の上昇を受けて、会場と人員の確保、情報システムの維持管理等、試験運営に必要な諸経費は高騰しています。収支均衡を喫緊の課題と捉え、昨春は遺憾ながら検定料の改定にも踏み切りました。安定した受験機会を提供し続け、さらに試験内容の質的充実を目指すことを旨とし、実施団体としての財政基盤の安定化を図るため、「仏検存続発展のためのご寄付」の呼びかけは行ってまいりたく、ご理解とお力添えを賜りましたら幸甚に存じます。

グローバル化社会と言われて久しいですが、グローバル化は地球社会の画一化をもたらすどころか地域課題の顕在化をもたらし、多様な文化的アプローチを必要としています。一つの外国語ができれば地球規模の課題に対応できるというものではありません。また、多くの国際機関では英語とフランス語が公用語、作業言語となっています。

日本におけるフランス語学習の柱として、創設44年目を迎える「仏検」をさらに新しい時代へと繋ぎ、ひろく生涯学習社会におけるフランス語能力検定制度として発展させ、ひいてはグローバル社会における多様性の維持に貢献するためにも、当協会の公益事業「仏検」の活動にご理解とご賛同を賜り、ぜひご寄付をお寄せくださいますよう、心からお願い申しあげます。

2024年4月

公益財団法人フランス語教育振興協会 理事長 西澤文昭

税制上の優遇措置について

公益財団法人である当協会への寄付金は、個人(所得税への所得控除)・法人(法人税)のいずれについても税制上の優遇を受けることができます。

また、皆さまのご支援のおかげさまをもちまして、内閣府より公益社団法人等寄付金特別控除が認められております。当協会にお寄せいただいた個人からのご寄付は、確定申告により「所得控除」または「税額控除」のどちらか有利な方法を選択し、寄附金控除を受けることができます。なお、税額控除の申請には当協会が発行する「寄付金受領証明書」と、「税額控除に係る証明書」が必要です。

くわしくは 国税庁のホームページ でご確認いただくか、最寄りの税務署にお尋ねください。

寄付金のお申し込みについて

●ご寄付は一回3,000円以上でお願いいたします。

●ご寄付いただいた方のうち、公開に同意された方のご芳名を当ホームページに掲載いたします。

●ご寄付いただいた方には、当協会ニュースレター『APEF通信』(年2回発行)をお送りいたします。

お申し込み方法

  1. 下のボタンから寄付お申し込みフォームにご入力ください。

    クレジットカードでのご寄付はこちらから 銀行振込・郵便振替でのご寄付はこちらから

    団体・法人等で書式がご入用の場合は、フォームではなく下記の寄付申込書(Word PDF)をダウンロード・ご記入のうえ、メール添付・FAX・郵便にてお送りください。請求書をご希望の場合はご連絡ください。

    wordフォーム 寄付申込書(wordファイル)   pdf 寄付申込書(pdfファイル)
  2. 郵便振替または銀行振込またはクレジットカード(Paypal)でご入金ください。恐れ入りますがご入金にかかる手数料はご負担ください。なおクレジットカード(Paypal)を選択された場合は、お申し込みフォームでのご登録の後そのままお支払いページに遷移いたします。
  3. 寄付金のご入金を確認し次第、寄付金受領証明書をPDFファイルのメール添付でお送りします。郵送をご希望の場合はお知らせください。

ご入金先

郵便振替 00170-7-635851  公益財団法人フランス語教育振興協会
銀行振込

ゆうちょ銀行 〇一九(ゼロイチキュウ)支店 当座0635851

公益財団法人フランス語教育振興協会

クレジットカード Paypal (ペイパル/オンライン決済サービス)

※お申し込みフォームのご登録後そのままお支払いページに遷移します

お問い合わせ

公益財団法人 フランス語教育振興協会 寄付金担当

〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F

TEL:03-3261-9969 FAX:03-3239-3157

E-mail: donation@apefdapf.org

2020年度春季試験開催中止にともなう振替受験のご案内

2020年度春季試験に出願された皆さまへ

2020年度春季試験の開催中止にともない、ご出願いただいた皆さまには2020年度秋季試験または2021年度春季試験への振替受験をご案内いたします。なお、2020年度秋季試験につきましては、主要都市では従来の秋季実施級に春季に実施できなかった1級を加えた形での開催を予定しております。受験地および開催日の時間割は感染症対策を考慮しながら調整を進めており、7月下旬を目途に当ホームページで改めてお知らせいたします。ご理解を賜りますようお願い申しあげます。

振替受験にあたっては、お手数ですが、受験を希望される季の出願期間中に下記をご参照のうえ改めてご出願のお手続きをお願いいたします。振替受験のご出願にお使いいただく「振替コード」を対象となる全ての方に宛てて6月9日にメールまたは郵送にてご案内しております。6月19日までお待ちいただいてもご案内が未着の方や、お受け取り後に「振替コード」を紛失された方は仏検事務局までお問い合わせください。

公益財団法人フランス語教育振興協会
仏検事務局

振替受験のご案内

開催予定日程・出願期間

2020年度秋季試験
【1次試験】2020年11月15日(1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級)
【2次試験】2021年 1月24日(1級・準1級・2級・準2級)
【出願受付期間】2020年9月15日 〜〈願書郵送〉10月14日消印有効 〈WEB〉10月21日
 ※出願受付は当初のご案内から2週間遅れての開始となりますことをご容赦ください。

2021年度春季試験
【1次試験】2021年6月20日(1級・2級・準2級・3級・4級・5級)
【2次試験】2021年7月18日(1級・2級・準2級)
【出願受付期間】2021年4月1日(予定) 〜〈願書郵送〉5月19日消印有効 〈WEB〉5月26日

振替受験 出願方法(振替コードご利用方法)

【願書郵送申込】 所定の願書に必要事項をご記入の上、振替コードを願書左下の通信欄にご記入いただき、出願期間内に「仏検受付センター」宛てにご郵送ください。

【インターネット申込】 恐れ入りますが2020春季のIDは再利用できません。出願期間中にインターネット出願システムにて新たにID取得および出願情報入力を行ってください。そのさい、通信欄(お身体の不自由な方等に向けた自由記述欄)に「2020年度春季試験中止による振替受験 振替コード:2020P-XXXXXXXX」とご記入ください。決済方法は「コンビニ払い」を選択し、出願の手続きを終えてください(お支払いを喚起するメールが自動で送信されてしまいますが、お支払いの必要はございません。仏検事務局にて登録を完了し、その後改めてメールでご連絡いたします)。

振替コード ご利用条件

●振替コードは、2020年度秋季ないし2021年度春季試験での振替受験に際し、1回に限りご利用いただけます。

●受験地はご出願時の選択内容にかかわらずご希望の級が実施される全ての都市からお選びいただけます。

●受験級の変更や追加をご希望の場合は、2020年度春季に納入された検定料との差額をお支払いいただく必要がございます。詳しくはこちら をご覧ください。なお、検定料額のより低い級に変更される場合、差額のご返金はいたしかねます。

●振替コードの有効期限は2021年5月26日(2021年度春季試験出願受付最終日)です。

●振替コードは出願者ご本人以外はご利用いただけません。

1次試験免除資格をお持ちの方へ

2020年度春季の時点で1次試験免除の資格をお持ちの方は、2020年度秋季でも1次試験が免除されます。2020年度秋季に振替受験を利用されなかった場合に限り、1次試験免除の有効期限を2021年度春季まで延長いたします。1次試験免除を申請される場合は、ご出願の際に1次免除申請欄に必要事項をご記入ください。

1級と準1級の併願を希望される方へ

1級と準1級は午前と午後に分けて開催予定ですので、実際上は両方の級を受験することが可能ですが、システム上の理由により「併願」としてのご出願のお取り扱いはできかねます。併願による検定料の1,000円割引も適用外です。両方の受験を希望される場合は、1級と準1級のそれぞれについてご出願ください。(ネット出願ではIDを2度取得してそれぞれの級で出願手続きをしてください。願書郵送の場合は願書を2通ご記入ください。検定料のお支払いと願書の投函は2つの級の分をまとめていただいて構いません。)
秋季試験での1級の開催はあくまで例外的な措置であること、また長時間にわたる試験の両方を受験される方が多くは見込めないことから、このような形を取らざるを得ず、ご理解を賜りますようお願い申しあげます。

中止証明書について

中止により受験がかなわなかったことについて公的な証明を必要とされる方々には、「中止証明書」の発行を承ります。証明書は原則としてPDFファイルのメール添付でお送りします。添付ファイルを受信することのできるアドレスから、仏検事務局までメールにて取得目的お名前生年月日受験を希望していた級を明記のうえご申請ください。
印刷した書類がご入用の方は、上記内容を任意の用紙にご記入いただき、返信用84円切手(三つ折り厳禁の場合は120円切手)を同封のうえ、郵便にてご申請ください。

2020年度春季試験の開催中止について

文部科学省後援実用フランス語技能検定試験(仏検)は、新型コロナウィルス感染症拡大を受け、2020年度春季試験(1次:6月21日、2次:7月19日)について、全ての会場での試験開催を中止いたします。3月16日にパリ会場の中止を決定した後、国内会場の開催を目指して4月1日より出願受付を開始し、準備と調整を続けてまいりましたが、刻々と変化する状況のなかで、受験者の皆さまと会場関係者の健康と安全を重んじ、感染症の蔓延の防止を最優先とするためには、全会場の中止を決定せざるを得ませんでした。どうかご理解を賜りますようお願い申しあげます。

2020年度秋季試験(1次:11月15日、2次:2021年1月24日)につきましては、従来の秋季実施級(準1級・2級・準2級・3級・4級・5級)に、春季に実施できなかった1級を加えた形での開催を予定しております。なお、パリ会場については今後の状況を注視しながら開催の可否を8月下旬を目途に決定します。

▶ 既に出願を完了された皆さまへ

出願受付開始時よりお知らせいたしましたとおり、今季のご出願は、2020年度秋季または2021年度春季試験への振替でご対応いたします。詳細につきましては、当初の受験票発送予定日である6月9日を目途に、ご出願いただいた全ての方に個別にご連絡いたします。ただし、振替受験について現時点で確定している2点のみ先にご案内いたします:
・受験地の変更はご希望の実施級が開催されている受験地であれば可能です
・受験級の追加・変更は検定料の差額分をお支払いいただければ可能です。下位級へのご変更も可能ですが、検定料の差額はご返金いたしかねます。

なお、6月9日までにご住所やメールアドレスにご変更がありましたら、仏検事務局までなるべくメールでお知らせください。インターネット出願を利用された方は、「マイページ」にて5月27日までご自身の情報をご確認・ご変更いただけます。

また、中止により受験がかなわなかったことについて公的な証明を必要とされる方々には、「中止証明書」の発行を承ります。ご希望の方は仏検事務局までご連絡ください。

緊急事態宣言を受け、当協会および仏検事務局も在宅勤務等の対応を取っており、振替受験の手続き方法の検討や、個別のお問い合わせへのご対応には通常よりも時間を要しております。どうかご理解を賜りますようお願い申しあげます。

一日も早い事態の収束と、皆さまのご健康を心よりお祈りいたします。

公益財団法人フランス語教育振興協会
理事長 西澤 文昭

Nous avons le regret de vous annoncer l’annulation de la session de printemps 2020 du DAPF (Diplôme d’Aptitude Pratique aux Français, communément appelé Futsuken) prévue pour les 21 juin (examen écrit) et 19 juillet (examen oral) dans tous les centres au Japon et à Paris. Face à la crise inédite due à la propagation du virus COVID-19, nous avons pris cette décision aussi ardue qu’inéluctable, mais il s’agissait de considérer en priorité la vie, la santé et la sécurité des candidats ainsi que celles des organisateurs.

Les candidats déjà inscrits seront invités à passer soit la session d’automne, prévue les 15 novembre (examen écrit) et 24 janvier 2021 (examen oral), soit la session de printemps 2021 (les dates seront annoncées ultérieurement). 

En vous remerciant pour votre compréhension et en espérant la reprise prochaine du DAPF-Futsuken qui, depuis 39 ans, promeut sans discontinuer l’enseignement de la langue française au Japon, nous vous prions de recevoir nos salutations les meilleures.

Association pour la Promotion de l’Enseignement du Français au Japon
Président
Fumiaki NISHIZAWA

2020春季仏検:新型コロナウイルス感染拡大にともなう対応について

2020年度春季試験は、新型コロナウイルス感染拡大により、中止いたします。


【日本国内での仏検春季試験について】
(2020年4月8日)

日本国内の仏検一般会場は、4月1日より開催の方向で受付を開始して参りましたが、現在の感染拡大の状況および政府の緊急事態宣言を受けて、中止の可能性について真剣に検討を進めているところです。最終的な判断は確定し次第、当ページでご案内いたします。今季の出願期間は5月20日(願書)ないし27日(web)まで設けてあり、時間的余裕はございますので、ご出願は今しばらくお待ちいただくことをお勧めいたします。ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

【日本国内での仏検春季試験について】(2020年3月26日)
日本国内の一般会場は、予定どおりの開催に向けて4月1日より受付を開始いたします。
春季試験の情報は下記の各ページでご確認ください。
ただし、新型コロナウイルス感染症の影響によっては、試験を中止・延期する場合がございます。措置の決定やその後の対応については、随時当ページでお知らせします。

試験が中止となった場合は、原則として検定料の返金ではなく、2020 年度秋季ないし2021 年度春季のいずれかの試験への振替受験をご提供いたします。ご出願にあたってはその旨あらかじめ御了承ください。どうかご理解を賜りますようお願い申し上げます。

【パリ会場の中止について】(2020年3月16日)
2020年度春季仏検パリ会場は、新型コロナウィルス感染症拡大による欧州の状況に鑑み、試験実施およびその準備を安定的に行うことが困難であると考えられるため、開催を中止いたします。
3月上旬に印刷を完了した春季受験要項パンフレットおよび受験願書にはパリ会場受験についての記載がありますが、中止の旨、どうかご了承ください。

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年間実施日程・受付期間
受験票・結果通知発送予定
受験地と受験級
検定料
試験時間

郵送申込用の願書受験要項の無料送付をご希望の方は請求フォームに必要事項をご記入ください。

なお、仏検では、前回・前々回(2019年度春季・秋季)に出願された方を対象として、予めお名前等を印字した願書・受験要項をクロネコDM便でお送りします(3月23日発送済)。

お問い合わせ対応の変更について(2020/4/20~)

公益財団法人フランス語教育振興協会は、新型コロナウィルスの感染拡大に関する情勢に鑑み、感染被害の抑止と職員の安全確保の観点から、2020年4月20日(月)より、業務体制をさらに縮小いたします。

仏検に関するお電話でのお問い合わせは、仏検受付センター(03-5778-4073)は通常通り稼働しておりますが、仏検事務局本部での電話対応は午後13:00から16:00までとさせていただきます。メールでお寄せいただいたお問い合わせにつきましても、ご返信にお時間を要する場合がありますことをご了承ください。

翻訳および教育事業に関するお問い合わせはすべてメールにてお寄せください。なお、翻訳サービスにおいては、場合により納期が延長されることもございます。


ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

Afin de suivre les directives du gouvernement concernant le Covid-19, notre service de traduction annule les rendez-vous directs à notre bureau à partir du 6 avril 2020 jusqu’à nouvel ordre. Nous vous remercions de bien vouloir nous contacter au préalable par mail. Eventuellement, le délai de la remise de la traduction devra être reporté. Nous vous remercions de votre compréhension.

公益財団法人フランス語教育振興協会

2019年度 文部科学大臣賞団体賞 受賞のことば

文部科学大臣賞団体賞は2013年度に創設され、その年度における出願者数とその増加率および試験結果等を勘案し、年度を通じたフランス語教育への取り組みを総合的に判断した上で、特に優秀と認められた3団体に授与されます。2019年度は、学習院大学フランス語圏文化学科、福岡大学人文学部フランス語学科、神戸海星女子学院中学・高等学校が選出されました。

3月27日に開催を予定しておりました表彰式式典は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため中止のやむなきにいたりましたが、受賞団体にはAPEF役員より賞状と記念の楯をお渡ししました。難しい状況のなかで訪問をあたたかくお迎えくださった各団体の関係各位にこの場を借りて御礼を申しあげつつ、以下に表彰団体の先生方からお寄せいただいた受賞のことばをご紹介します。


学習院大学フランス語圏文化学科 大野 麻奈子 先生

学習院大学団体受賞写真(左より)水野雅司先生・大野麻奈子先生・西澤文昭理事長・鈴木雅生先生 この度は、栄えある賞に選出して頂き、心より感謝申し上げます。教職員一同、大変嬉しく思っております。本学科では一年次にフランス語の授業が週5コマあり、一年間で初級文法全体を終わらせるカリキュラムになっています。したがって、殆どの学生が大学からフランス語を始めるのですが(既修者は一年次から中級クラスに入ることができます)、一年次の秋から仏検を受験することもできます。一年生から四年生まで、それぞれのレベルに合った(または少し背伸びした)級に定期的にチャレンジすることは、日々の学びにおいても、より積極的になるきっかけとなっているようです。これからも、学生たちがフランス語を通じて世界の文化の多様性に対する理解を深めていけるようにサポートしていきたいと思います。
(写真左より)水野雅司先生・大野麻奈子先生・西澤文昭理事長・鈴木雅生先生


福岡大学人文学部フランス語学科 山本 大地 先生

福岡大学団体受賞写真(左より)フランス語学科1年 岡田明佳さん・Hélène De Groote先生・山本大地先生・北村卓副理事長

 この度は、文部科学大臣賞団体賞を賜りましたこと、福岡大学人文学部フランス語学科教員一同厚く御礼申し上げます。福岡大学での受験会場は30年以上続いており、このような栄誉ある賞を賜ることができたのは、ご退職された先生方のご尽力あってのものです。受験会場としての運営には、学科教員だけでなく非常勤講師の先生方、そして事務職員の方々にも多大なご協力をいただいております。また、九州でフランス語を学び仏検を受験される学生、および地域の方々なくしては受験会場として成り立ちません。これらの方々への感謝を胸に、今後もフランス語教育振興のために一層の努力をして参ります。末筆ではございますが、今回福岡までご足労くださった北村副理事長、そして毎年春秋の試験を準備くださっているAPEFの職員の皆様に、心より感謝申し上げます。
写真(左より)フランス語学科1年 岡田明佳さん・Hélène De Groote先生・川島浩一郎先生・山本大地先生・北村卓副理事長


神戸海星女子学院中学・高等学校 川勝 直子 先生

神戸海星女子学院中学・高等学校団体受賞(写真左より)川勝直子先生・糸井孝幸校長先生・北村副理事長

  この度は栄誉ある賞を賜り、教職員一同、心より感謝申し上げます。神戸海星女子学院はマリアの宣教者フランシスコ修道会のフランス人修道女によって創立され、当初からフランス語教育を行ってまいりました。その後前任の金森百代先生によって受け継がれ、現在は中3から高3までの選択科目となっております。修学旅行でフランスを訪ねることもあって生徒の学習意欲は高く、学年が上がるにつれ熱心さも増しています。なかでも仏検は全学年が挑戦し、学院祭の仏語劇やコンクール、DELFとともに達成感を得る大きな目標のひとつです。神戸海星女子学院大学 平田淳子先生のご尽力で続いてきた準会場受験は、中高生にとっての垣根を低くしています。
 この受賞に際し、仏検が中等フランス語教育を支える存在であることを改めて強く感じております。フランス語教育振興協会及び仏検のますますのご発展をお祈りし、お礼のことばと致します。
(写真左より)川勝直子先生・糸井孝幸校長先生・北村副理事長



素人のフランス語

岩本 渉(アジア太平洋無形文化遺産研究センター所長 ・ APEF 常務理事)

私はフランス語の教員でも研究者でもないが、フランス語には随分助けられてきた。

フランスの小説を愛読していた上に語学が好きだったから、大学はフランス語学科にしようと思っていた。しかし父から、それでは飯を食っていけないと諭され(これを読まれている方の多くは飯を食っていらっしゃると思う。すいません。)結局法学部にした。だが、教養課程では第2外国語のフランス語を遮二無二勉強し、法学の専門課程が始まっても、文学部の図書館で「痴愚神礼賛」の羅仏対訳本を借りたりしていた。

パリ第2大学正面公務員になって2年目に人事院在外研究員の試験で、フランスを希望し受験したところなんとか合格、1979年から1981年までフランスに行った。初めの3か月間はトゥールの語学学校に行ったが、当時は文法中心の教授法で、しかも日本人学生が多く関西弁や日本各地の方言の勉強にはなった。

その後パリに上りパリ第2大学で行政学の DEA(博士号取得準備課程)に登録。私にとって、行政学といえども講義はすべてフランス語の勉強であった。日本式経営が注目され始めたころで、教授の友人の会社員から夕食に招かれ日本の稟議制とは何か説明を求められフランス語で苦労して説明したこともあった。授業の中で印象的だったのは、Conseil d’Etat(最上級の行政裁判所)の判決を読む留学生向けのクラス。判決の内容を理解してなぜ原告または被告が勝ったかを口頭でまとめるという授業で、これは非常に勉強になった。一般に、判決は1ページに1つもポワンが出てこない長文で主述の係りが判りにくいという、プルースト並の文章の連続で、これで随分読解力が身に付いた。DEA取得後、1980年秋からは Collège de France へ聴講に行った。ミシェル・フーコーは早朝の授業で聴講生が多く少し遅参すると床に座らざるを得ないので脱落。レヴィ=ストロース教授の講義は混んでいたが、席には座れた。「ミクロネシアの親族構造」がその年度のテーマだった。Cousin croisé(交叉いとこ)や cousin parallèle(平行いとこ)という概念や教授の描く系図を通じ親族構造と社会構造について勉強した。ある日の講義で教授が突然 ≪ Au Japon, la famille Fujiwara… ≫ と話し始め驚いた。藤原氏の外戚政治に言及し、ミクロネシアの親族構造との類似性を指摘したのだった。文化を相対的に見ることの重要性を学びこれは今の無形文化遺産の仕事に役に立っている。

レヴィ=ストロース教授の献辞1990年から1993年まで在フランス日本国大使館で文化担当一等書記官を務めた。日本文化の紹介、日本を目指す国費留学生の選考など仕事は多岐に及んだ。当時イル=ド=フランス向けの Radio Asie というラジオ局があったが、そのインタビュー番組で日本文化の特質やフランス芸術への影響などを30分話したことがあり、後で知人の親類の子から「僕はあの放送を聴いて日本語を勉強し始めました」と言われた。また、文化交流の推進策についてフランス文化省の役人と幾度も議論したほか、日本人出張者の通訳代わりとして同行することもよくあり、完成直後のバスティーユ・オペラ座の舞台装置を視察することなど10回近くあった。とにかくフランス語が本当に武器となった。他方、各地で日本文化祭などがあると大使館代表として挨拶することがよくあった。パリ近郊の町が自前で宮崎駿監督の映画祭を開催した時に、私が祝辞で、「宮崎監督の映画は、『星の王子様』のように、かつて子供だった大人のためのものです」と締めくくったところ、市民から大喝采。後日調べたらその町の中心にある教会の名は Eglise de Saint-Exupéry ということがわかった。仕事の関係でレヴィ=ストロース教授と久しぶりにお会いし数回研究室にお邪魔した。当時出版された Histoire de lynx(邦題『大山猫の物語』)に先生から献辞を頂いたが、これは今でも家宝となっている。日本の文化人類学への貢献に着目した大使館の推薦に基づき、先生は1993年春日本政府の叙勲を受けられた。レセプションを大使公邸で開いたが、帰り際奥様運転のルノーサンクに乗られる際、先生が私に ≪ Merci à vous. ≫ と言われたのを昨日のことのように覚えている。

3回目の滞仏は2001年から2009年の間で、ユネスコ本部に勤務し教育局、社会・人文科学局で部長を務めた時である。ユネスコ職員は英仏2か国語が仕事上使用できることが求められている。フランス語ができたことと修士相当の DEA を取得していたことがどれだけユネスコ応募に有利に働いたかわからない。スポーツにおける反ドーピング条約の草案を作成した際、各国のユネスコ代表部の大使に、ニュージーランド人の同僚とともに根回しに行ったが、フランス語圏の大使には私がもっぱら説明した。条約がユネスコ総会で採択された直後、France3 というテレビ局から条約の意義等についてインタビューされ、その模様は首都圏版ニュースとなって放映されたが、多くの知人から「テレビで見たよ」と言われ面映ゆかった。

ユネスコの同僚たち(オフィスにて)

さすがに日本にいるとフランス語を使う機会がない。そこでなるべく文庫本で原書を読むことにしていて、3年前からゾラのルーゴン=マッカール叢書を読み始め、全20巻のうち現在第19巻 La Débâcle(邦題『壊滅』)まで来たところで普仏戦争終盤のアルデンヌ地方、セダンにいる。フランス研究者の知人からは「岩本さんは楽しみでフランス語の本が読めるからいいですね」と言われたが、これも素人の特権であろう。

グローバル人材という言葉が官民挙げて叫ばれて久しいが、そこでは英語能力の話ばかりが出る。しかし、国際機関で働いた経験からすると、英語だけから見る世界というのは、片目をつぶってみたものだと思う。フランス語、フランスから見た世界はまた違うのである。グローバル化は、画一化を強いるようでありながら、実は世界各地域での状況の相互連関を増大させている。こうした中、今ほど英語以外の外国語を学ぶ必要性が高いときはないのである。

 

「仏検だより」を更新しました

「仏検だより」を更新しました。

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、全国で臨時休校等の措置がとられている状況を踏まえ、年に2回先生方にお届けしているニュースレター「APEF通信」の2020年4月号は発送を延期しました。9月号の刊行時にまとめてお届けできることを願いつつ、4月号掲載のエッセイと団体賞受賞のことばをご紹介します。

2019年度 文部科学大臣賞団体賞 受賞のことば
学習院大学フランス語圏文化学科
福岡大学人文学部フランス語学科
神戸海星女子学院中学・高等学校

名古屋外国語大学のフランス語教育:専攻語あるいは複言語として
大岩 昌子(名古屋外国語大学フランス語学科)

素人のフランス語
岩本 渉(アジア太平洋無形文化遺産研究センター所長 ・ APEF 常務理事)

名古屋外国語大学のフランス語教育:専攻語あるいは複言語として

大岩 昌子(名古屋外国語大学フランス語学科)

私が実用フランス語技能検定試験にかかわらせていただいたのは、以前、面接の試験官をお引き受けしていたころのことです。フランス語学科では、学科生全員が仏検2級に合格するという目標を設定していますから、検定試験をさまざまな観点から学ぶ良い機会となりました。なかでも、多様な背景を持つ受験生の皆さんが懸命にがんばる姿に、私自身が大変刺激を受け、勇気づけられたことをよく覚えています。

本学フランス語学科のカリキュラムには、「フランス語検定」という、2年次生を対象とした必修授業があります。偶然にも2019年度後期よりこの講義を担当することとなりました。教員歴だけはかなり長くなってきたのですが、初めての授業はなかなか思い通りに進まないものです。とりわけ学生のモティベーションに寄り添うことの難しさが、反省点として残りました。2020年度は、体制を立て直して授業準備に臨みたいと思っています。

フランス語学科のカリキュラム

学科の方針として、フランス語だけでなく「もう一つの専門」の獲得を目指し、2年次から「フランス語・フランス文化系」か「フランスビジネス系」のどちらかの系に所属してもらいます。例年、前者に7割、後者には3割程度の学生が属します。1学年75名のうち約半数が、フランス、ベルギー、カナダ、タヒチなどの提携校に長期留学しますので、留学先でも自身が選んだ系を踏まえた学習を深めてくるように勧めています。最近では、英語圏とフランス語圏の2か国留学制度も充実しており、多様な目的意識を持つ学生が増えてきたことも、特徴のひとつだと思います。

一方で、提携校からの20名近い交換留学生と、FLEの教育実習生を受け入れる体制を整えるなど、本学のキャンパスにいながら、同世代のフランス語話者と日常的に交流できる環境を作ろうとしています。加えて、1年生が全員参加するセネット(小劇)、2年、3年次を対象とした、学生4人とフランス語話者の教員1人で行う “超”少人数授業、主に帰国生による弁論大会などを通して、常に学生がフランス語を身近に感じるように工夫しています。

今年で30周年を迎える学科主催のフランス語弁論大会

複言語プログラム

本学では専攻語にとどまらず、いわゆる第二外国語としてのフランス語教育にも取り組んでいます。2015年度の改組に伴い、「複言語プログラム」を設置、さらに、2017年度の新学部(世界共生学部)設立を機に、同プログラムが全学化されました。現在、本学を構成する4学部9学科の全学生に対して、英語 * 、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、アラビア語、中国語、韓国語、インドネシア語、タイ語の12言語が用意されています。英語と共に複言語を重視した結果、必修単位は、以前の8単位から、12単位〜16単位(学科によって異なる)へと大幅に増やされました。こうした変更は、減少の一途をたどる第二外国語教育の現状に逆行する対応だと考えています。ちなみに、フランス語の受講者数は、中国語、スペイン語、韓国語に次ぐ4番目で、初級、中級とも、各150名程度となっています。

学生は、興味に応じて「複言語プログラム」からどの言語でも履修することができます。抽選制度はありません。必修単位数の増加に伴い、上級レベルまで履修する学生が多くなっています。この場合、従来よりも学習時間が45〜90時間上乗せされるため、最大で総計270時間となることを考慮すれば、3級から準2級取得を目ざすレベルに達すると想定されます。2年前から検定料の補助が始まったこともあって、幸いにも実際に受験率が上昇、他の複言語にも同様な傾向が見受けられます。もちろん、上級まで受講せずに、ふたつ目の言語の初級を履修する学生もいますが、どちらにせよ、必修単位が増加したことにより、学生の意識は確実に変化しているようです。

* フランス語学科、中国語学科、国際日本学科の学生は、複言語として英語が必須となっています。

複言語教育の質保証:語彙習得と留学制度

複言語の学習効果に関わる「質の保証」は難しいのですが、現在、言語学習の最も重要なポイントのひとつである語彙習得を、ひとつの材料として検討しています。具体的には、「複言語プログラム」で開講するすべての言語に共通した「語彙学習・試験システム」のMoodle上での構築です。このシステムが、本学の複言語にかかわる「質の保証」のひとつとなるのも、遠い将来ではありません。

また、複言語にも様々なタイプの留学制度が開かれています。例えば、フランスの大学にて、英語で言語学、英・仏文学、歴史などの授業を受講できる制度があります。こうした留学では、生活はもちろんフランス語ですから、学生は英語だけなく、驚くほどのフランス語力を身につけて帰国します。本学には世界中に150校ほどの提携先がありますので、今後、複言語学習の動機付けを高める仕組みとして、スペイン、イタリア、ロシア、ドイツ、メキシコ、ブラジルなどへの留学が大きく発展していくと思われます。英語以外の言語を通した生活は、学生の視野を広げ、その後の人生を豊かにしてくれるはずです。

大学における複言語教育の目的

世界はすでに、複言語・複文化主義という複眼的視座が欠かせない時代となっています。そのなかで、大学の「複言語教育」はどうあるべきでしょうか。まず、第一に、複数の言語を理解し、状況に応じて言語を切り替え、意思疎通を図る言語能力の育成を目指すことでしょう。複数の言語が個人内で共存し、影響しあうことによって、コミュニケーション能力の高度化が期待できるわけですから、まさしく外国語大学としての本学の理念につながるものと考えます。第二に、異文化という「他者」を寛容し、共生する力、未知の世界への好奇心を培うための開かれた場所、制度として存在すべきでしょう。「複言語教育」を通じて最も涵養したいのは、こうした「言語的・文化的弱者への眼差し」であり、世界の多様性に触れることで自己を変化させていく柔軟な姿勢だと思っています。

お問い合わせ対応の変更について(2020/4/6~)

公益財団法人フランス語教育振興協会は、新型コロナウィルスの感染拡大に関する情勢に鑑み、感染被害の抑止と職員の安全確保の観点から、2020年4月6日(月)より、業務体制を縮小いたします。翻訳および教育事業に関するお問い合わせはすべてメールにてお寄せください

翻訳サービスにおいては、場合により納期が延長されることもございます。

仏検に関してはお電話でのご対応も可能ですが、応答に遅れが生じる場合がございますので、お問い合わせはできる限りメールでお寄せください。

ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

Afin de suivre les directives du gouvernement concernant le Covid-19, notre service de traduction annule les rendez-vous directs à notre bureau à partir du 6 avril 2020 jusqu’à nouvel ordre. Nous vous remercions de bien vouloir nous contacter au préalable par mail. Eventuellement, le délai de la remise de la traduction devra être reporté. Nous vous remercions de votre compréhension.

公益財団法人フランス語教育振興協会

受付時間の変更について(新型コロナウィルスに対する対応)

公益財団法人フランス語教育振興協会は、新型コロナウィルスの感染拡大の可能性に鑑み、感染被害の抑止と職員の安全確保の観点から、2020年3月2日(月)より職員の時差出退勤を実施いたします。これにともない、当協会の事業についてのご依頼・お問い合わせの対応時間を下記のとおり変更いたします。


   対象  :   仏検・翻訳・教育の各業務
   受付時間:   10:00 ~ 17:00  
   変更期間  : 2020年3月2日(月)~2020年4月30日(水)(予定)
           ※当初は3月末までの予定でしたが、変更期間を延長いたします。

ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

公益財団法人フランス語教育振興協会

仏検公式ガイドブックが新しくなります!

仏検を実施するAPEFが編集した唯一の公式問題集『仏検公式ガイドブック』が、2020年度より「年度版」と「セレクション」の2本立てに変わります!

2019年度版までの公式ガイドブックの第2部にあたる前年度実施問題は、隣り合う級をまとめた3分冊の「2020年度版」に掲載します。おなじく第1部にあたる練習問題は、級別の「セレクション」としてまとめました。
また、今回から「年度版」も「セレクション」も、聞き取り問題の音声は付属CDに加えて音声アプリによるダウンロードが可能。PCだけでなくスマホでも再生できるので、より身近に、取り組みやすくなります。
試験全体の流れをつかむには「年度版」、問題タイプ別の弱点補強には「セレクション」。
2種類の「ガイド」が仏検合格を目指す皆さんを装い新たにサポートします。

2020年度版は4月10日発売予定。セレクションは1級と2級を4月に先行発売、その他の級は2020年9月上旬発売予定です。

2019年度 合格基準点・合格率

級(季)出願者数1次試験1次試験免除者数2次試験
受験者数合格者数合格基準点合格率受験者数合格者数合格基準点最終合格率
1638名528名68名93点12.9%12名77名61名34点11.4%
11,209名1,083名259名67点23.9%30名272名214名23点19.5%
2()1,446名1,154名426名59点36.9%66名462名370名20点31.1%
()1,618名1,414名533名63点37.7%56名563名467名20点32.3%
2()1,503名1,288名800名56点62.1%44名807名661名18点51.0%
()1,721名1,447名866名56点59.8%115名948名809名19点52.9%
3()2,770名2,196名1,120名55点51.0%     
()3,399名2,999名1,683名60点56.1%     
4()2,017名1,786名1,453名60点81.4%     
()3,235名2,925名2,192名60点74.9%     
5()1,626名1,463名1,224名60点83.7%     
()2,470名2,284名2,027名60点88.7%     

2019秋季 パリ会場受験

2019年度秋季試験 パリ会場での受験について



仏検はフランス・パリ会場でも実施されています。
秋季に準1級・準2級、春季に1級・2級・3級 を受験できます。
1次試験、2次試験のいずれかのみをパリ会場で受験することも可能です。
ただし、検定料や1次試験開始時刻が日本国内とは異なります。

実施級

 準1級 準2級  ※2020年度春季試験では1級・2級・3級が実施される予定です。

試験日程・会場

1次試験

2019年11月17日(日)

準1級 8:30 〜 11:05準2級 8:30 〜 10:30 

会場(予定) : パリ・デカルト大学
       
Université Paris Descartes (Site COCHIN)
        24, rue du Faubourg Saint-Jacques 75014 PARIS

※注意 パリ・デカルト大学には複数の校舎があります。住所・番地をよく確認のうえご来場ください。

2次試験

2020年1 月26日(日)
準1級、準2級のいずれも、集合時間は受験票(1次試験結果通知)に個別に記載します。

会場(予定)
: パリ国際大学都市 日本館
        7C, Boulevard Jourdan 75014 PARIS

検定料

準1級 12,500円準2級 9,000円

* 1次試験、2次試験のいずれかのみをパリ会場で受験する場合でも、上記検定料が必要です。
* ユーロ建て小切手・為替等でのお支払いは受けつけられません。
* インターネット申込で日本国外のカードをご利用の場合、引き落とし金額は各国通貨に換算されます。

出願方法・受付期間

願書でのお申し込みは仏検受付センターへの郵送のみ受けつけます(在仏日本人会での出願受付は行っておりません)。
日本国外からのお申し込みは インターネット申込 をご利用ください。

出願方法と受験の流れ で大まかな流れをご確認のうえ、お申し込みの際は以下の点にご注意ください。

注意事項

  インターネット申込 願書郵送申込
検定料
納入方法
クレジットカード
※決済方法選択画面で「クレジットカード」を選択
※日本国外のカードをご利用の場合、各国通貨に換算された金額が引き落とされます
郵便振替 または 銀行振込
※書店・生協ではお支払いいただけません
出願締切 10月23日(水) 日本時間23:59 10月16日(水) 日本国内の 消印有効
※願書提出先:仏検受付センター
※国外からの投函時は10月16日(水)必着

各種案内・通知の発送予定日

パリ市内から発送いたします。未着のお問い合わせは仏検事務局までお寄せください。
インターネット申込をご利用の方は、試験結果を一足早くご確認いただけます。

案内・通知発送予定未着問い合わせ期間
準1級 準2級受験票 11月8日(金) 11月12日(火)〜 11月16日(土)
準1級 準2級1次試験結果通知 12月16日(月) 2020年
1月7日(火)〜 1月14日(火)
準1級 準2級最終結果通知 2020年
2月19日(水)
2020年
2月26日(水)〜 3月3日(火)
準1級 準2級合格証書 2020年
2月19日(水)
2020年
2月26日(水)〜 3月3日(火)

お問い合わせ

仏検事務局  ※在仏日本人会へのお問い合わせはご遠慮ください。
TEL : +81-(0)3-3230-1603
MAIL : paris@apefdapf.org
受付時間 : 月〜金(祝祭日を除く) 9:00 〜 17:00

2019年度仏検成績優秀者表彰式 中止のお知らせ

公益財団法人フランス語教育振興協会は、新型コロナウィルス感染症の拡大防止のため、2020年3月27日(金)に日仏会館ホールでの開催を予定しておりました実用フランス語技能検定試験(仏検)2019年度成績優秀者表彰式の中止を決定いたしました。ご案内をお送りし、行事を準備する道半ばでの決定を余儀なくされたことは当協会としてもたいへん遺憾に存じますが、日本全国からおよそ150名の方々にご参加いただき、また式典後には飲食を伴う行事の開催には衛生・健康上のリスクが伴うと考え、中止の判断に至りました。

2019年度春秋の各試験でとくに優秀な成績を収められた個人受賞者の皆さま、同じくフランス語教育・仏検への優秀な取り組みが認められた団体賞受賞団体関係者の皆さま、ご協賛機関・企業の関係各位、そしてご来賓として式典への出席をご予定くださった皆さまにおかれましては、どうかご理解を賜りますようお願い申しあげます。

仏検の表彰式は、当該年度の試験で優秀な成績を収めた方々を讃え、フランス語にかかわる様々な方々の交流を促進することで、学習の発展を奨励し、フランス語教育の振興をはかる行事です。式典の中止にともない、交流の場は次回へと機会を譲らざるを得ませんが、2019年度の成績優秀者・優秀団体への表彰につきましては、賞状・賞品の発送をもって代えさせていただきます。なお、発送は上記の式典実施予定日を目途に行います。皆さまのフランス語学習のさらなる継続発展を祈念いたします。

公益財団法人フランス語教育振興協会
理事長 西澤 文昭

Chers lauréats, chers partenaires, chers collègues,

C’est avec tristesse que nous vous annonçons l’annulation de la cérémonie de remise des prix aux lauréats du DAPF-Futsuken 2019, prévue le 27 mars 2020 à la Maison Franco-Japonaise. Face à la menace du coronavirus, force est de prendre des mesures de prévention contre la propagation épidémique. Nous nous trouvons ainsi dans l’obligation de renoncer à organiser notre cérémonie annuelle, rassemblant à chaque fois environ 150 personnes - y compris des lauréats en provenance de différentes régions du pays - et suivie d’une réception.

La cérémonie étant annulée, demeure toutefois son objectif : récompenser les lauréats qui ont obtenu de meilleures notes à chacune des deux sessions de printemps et d’automne en 2019, afin de les encourager dans leur progrès, et de promouvoir l’apprentissage du français au Japon. Vers la date prévue de la cérémonie, nous allons donc faire parvenir par voie postale à chacun des lauréats l’attestation du prix, accompagnée des cadeaux dont la plupart ont été offerts par nos partenaires.

Nous vous remercions de votre compréhension et de la constance de votre appui à nos activités.

Fumiaki NISHIZAWA
Président de l’Association pour la Promotion
de l’Enseignement du Français au Japon