2020年度 文部科学大臣賞団体賞 受賞のことば
文部科学大臣賞団体賞は2013年度に創設され、その年度における出願者数とその増加率および試験結果等を勘案し、年度を通じたフランス語教育への取り組みを総合的に判断した上で、特に優秀と認められた団体に授与されます。2020年度は、順天堂大学国際教養学部、茨城キリスト教大学フランス語研究室、アサンプション国際中学校高等学校が選出され、APEF役員が各校にお伺いして表彰の場をもちました。表彰団体の先生方からお寄せいただいた受賞のことばをご紹介します。
順天堂大学国際教養学部フランス語科目担当 Chloé Viatte 逸見先生
このような栄誉ある賞を頂き、順天堂大学国際教養学部のフランス語担当者一同、大変嬉しく感じております。2015年に新設された本学部では、「仁」の精神を基本として、「豊かな教養」「卓越した外国語の運用能力」そして世界を舞台に活躍できる真の国際人たる「グローバル市民」の育成を教育目標に据えています。
言語力の総合評価をはじめ、キャリア形成に資する能力の可視化に至るまでメリットを誇る仏検は、大学入学後初めてフランス語に触れる初級や中級の学生の学習意欲を刺激するとともに、励みにもなっており、日本におけるフランス語教育の礎として、とても重要な役割を果たしています。
フランス語を通じて異文化理解を深め、知的好奇心を刺激することは大切だと考えております。これからも、受賞を励みにそのための教育環境づくりに取り組んでいきたいと思います。最後に、このような厳しい状況下で試験を準備してくださっているAPEFの皆様に、心より感謝申し上げます。
写真:ニヨンサバ フランソワ先生・西澤文昭APEF理事長・クロエ ヴィアート 逸見先生・加藤洋一学部長・フランス語の先生方と学生の皆さん
茨城キリスト教大学文学部教授 和泉涼一先生
このたび、文部科学大臣賞団体賞を、また本学学生が個人賞を賜りましたこと、まことに光栄の至りで心より感謝申し上げます。本学の場合、学生は第2外国語としてフランス語を学びます。それとともに授業科目としてフランスへの文化研修旅行や短期語学留学の制度を設けており、それらの科目と連携させることで学生の関心を持続させるようつとめております。ただ、あれこれ工夫を試みても現実にはさまざまな困難があるものです。そういう困難のなか、学生の興味をよびおこし持続させるうえで、仏検はきわめて有効な役割を果たしています。本学にはかなり以前より「フランス語の部屋」というサークルが活動していますが、創設したのは仏検の勉強会に参加する学生たちでした。誘い合って美術展を見学したり、映画鑑賞会や読書会を催したり、あるいはフランス旅行に出かけたりするなど、まことに仏検は「実用技能」を突き抜けて大学生活そのものを充実させる大切な機会となっているのです。仏検が世界へつながる扉であることを実感しております。ありがとうございました。
写真:上野尚美学長・和泉涼一先生・西澤文昭APEF理事長・二瓶恵先生と学生の皆さん
アサンプション国際中学校高等学校 菅沼浩子先生
このたびは、栄えある文部科学大臣団体賞に選出いただき心より感謝申し上げます。本校は本部をパリにおく聖母被昇天修道会によって創立され、フランス語は第二外国語として1960年の開校当時から高校では必修でおこなっております。3年間、フランス語圏の国々やその文化にも触れながら様々な角度からフランス語を学ぶことで、生徒たちは仏検のスローガン通りフランス語が自分に世界を開いてくれると感じています。そして、高校生としては珍しい仏検を取得することは自信と誇りとなります。団体賞は、一生懸命頑張っている全ての生徒1人1人の努力が認められた証であり、何よりも嬉しい賞です。この賞が、今後の生徒たち、さらに後輩たちのフランス語教育への大きな励みになることは間違いありません。
写真:岡本弘之副校長・北村卓APEF副理事長・菅沼浩子先生・Maria Josefina Matias 学院長・丹澤直己校長と生徒の皆さん