公開期間 2022年11月20日(日)〜2023年1月末日
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11月20日の仏検1次試験当日の緊急連絡先を下記のとおり開設いたします。
【1次試験当日のお問い合わせ】仏検受付センターTEL:03-5778-4073 |
・受験票が未着または紛失された方はヘルスチェックシートをこちらからダウンロードしてください。
・試験を欠席される場合、事前連絡は不要です。なお、欠席された方への結果通知の発行は行いません。
・感染対策の一貫として今季も試験終了後の正解例の配付は行いません。正解例は試験当日11月20日(日)の20:00過ぎに当ホームページにて公開予定です。
仏検インターネット申込は、システムメンテナンスのため、
以下の期間中、各種お取り扱いを一時停止いたします。
※期間中は申込システムへのアクセスが不通となります。
※作業の進捗状況により、終了時間は前後する可能性がございます。
仏検インターネット申込 お取り扱い一時停止期間
対象 : インターネット申込システムへのログイン、
「マイページ」での各種操作
停止期間 : 2022年11月11日(金)AM 0:00 ~ 4:00
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承のほど、お願い申し上げます。
講師:小林 新樹 (プロフィールはこちら)
本講座では「和訳する際、原文の趣旨が明確に掴めれば分り易い日本語にできる」という考え方に立ち、『ル・モンド』紙の経済記事をできるだけ具体的に理解することを目指します。ZOOMを使用した、全4回のオンライン短期集中講座(入学金不要)です。
▶ 多くの文脈において industriel を産業的、social を社会的、santé を健康などと訳したのでは、趣旨を誤ります。詳しくは私のHPの項目を参照下さい: 「industriel, social, santé, numérisation」 ▶ また、最近扱った教材にこんな一節がありました: Sur Internet aussi, les Français s’en donnent à coeur joie : l’an dernier, ils ont dépensé 129 milliards d’euros, soit 15% de plus qu’en 2020. (ネット通販、動画配信サービスなどの消費額) Et nos sociétés ultraconnectées ne sont pas sans incidence sur le changement climatique : le numérique est responsable de 3,5% des émissions mondiales de gaz à effet de serre. 文脈から le numérique はインターネット利用を指していることが分かります。 ▶ 更に別の記事にこんな一文がありました: (TF1, M6 の合併話 p.3、第二パラグラフ) La télé est en voie de numérisation. フランスでも、15年以上前に地上波デジタル放送が始まっています。従って、この文が「テレビはデジタル化の途上にある」を意味していることはあり得ないのです。上にあるように le numérique がインターネット利用を指す例を考慮すると、正しくは次のように訳すべきと思われます: 「ネット接続可能なテレビが普及しつつある」 |
このように一文全体となるとなおさら、その具体的な趣旨を把握しなければ分りやすい訳は作れません。授業では、 Le Monde の経済記事を精読することにより、趣旨を具体的につかむ意義を実感してもらい、様々なテキストにあたった時に、趣旨が明確に掴めているのかどうか、自分で判断できるようになって頂きたいと考えています。
授業では順に数行ずつ訳して頂きます。オラルでの通訳を想定して、事前に準備した訳文を読み上げるのではなく、その場で訳してもらいます。 表面的な訳に感じられる場合は、具体的な意味を考えるよう促す、という形で、趣旨を明確に理解するお手伝いをします。必要に応じて、フランスの社会的文脈や経済の基本用語の解説もします。時間内で説明し切れないこともありますので、授業終了後に以下の点をメモとして配布します:
・より正確に趣旨を伝えるのに望ましい表現
・特定の語について、Petit Robert には何と書いてあるか
・経済用語や記事の背景に関する詳しい解説
● 過去に扱ったテーマ・教材一覧は こちら で覧いただけます。 | ||||||||||||||||||||
※ これまでの講座から(資料見本) |
・対象レベル:仏検準1級以上/DELF B2以上 ・定員:15名・授業料:20,370円(税込み) ※入学金不要 ◆ 第14回 開講日程 【開講日程】2025年2月8日 (土) , 22日 (土) , 3月8日 (土) , 22日 (土) ※全4回 【開講時間】10:00~12:00(2時間) 【会場】オンライン(ZOOM) 【申込受付期間】11月1日 (金) ~ 2025年2月5日 (水) 【授業料納入期限】2025年2月7日 (金) ● 申込方法:下記申込書に必要事項をご記入のうえ、メール添付でお送りください。 |
公益財団法人 フランス語教育振興協会 APEF青山フランス語プロフェショナルコ ース担当 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157 E-mail:cours@apefdapf.org |
「学習のツボ」を更新しました。
第33回 フランス語で伝える−初めての2次試験(準2級)
慶應義塾大学准教授 中川 真知子
第34回 並べかえ問題の攻略法(3級)
中央大学教授 金澤 忠信
中央大学教授 金澤 忠信
あたえられたいくつかの語を並べかえて文を完成させる問題は5級からありますが、並べかえる語の数は、5級では3語、4級では4語、3級では5語と、級があがるごとに1語ずつふえ、それだけ文が複雑になり、難易度もあがります。並べかえ問題は、一見簡単そうですが、実際には、並べかえる部分とその前後の部分にあるすべての単語それぞれの意味・用法と文中での機能(品詞)、そして文全体の構造がわからないと解けない、かなりむずかしい問題です。ある意味、フランス語の真の語彙力が試される問題と言っても過言ではありません。
3級の並べかえ問題(筆記[ 5 ])の平均得点率はおおよそ50%から70%のあいだを推移しています。すなわち、4問中2問か、3問できるかできないか、というところです。これを、確実に3問はでき、さらに、多少むずかしい問題があってもなんとか4問全部できるくらいのレベルに引きあげることができれば、おのずとほかの語彙問題や読解問題に対しても難なく対応できるようになるでしょう。
ここでは、過去数年間に出題された3級の並べかえ問題のうち、正答率が50%を下回る、比較的むずかしい問題を取り上げて、多くの受験者がどのポイントでつまずいているのか、どのように考えれば、またどのようなことを事前に知っていれば正解にたどりつけるのか、見ていきたいと思います。
Il ( ) notre présidente.
① avoir ② confiance ③ en ④ mieux ⑤ vaut
(2021年度秋季・正答率21%)
並べかえ問題で最初にすべきことは、主語とそれに対応する活用した動詞を見つけることです。 ここでは主語 Il がすでに文頭に出ています。活用した動詞は、選択肢のなかでは ⑤ vaut しかありません。まずこれで文の構造のもっとも基本的な部分が確定します。これに ④ mieux をつなげると、〈Il vaut mieux+不定詞〉「〜したほうがよい」という非人称構文ができます。この構文は『仏検公式基本語辞典』の valoir「価値がある」の項に載っています。不定詞は ① avoir があります。これを、残った選択肢 ② confiance、 ③ en とまとめると、〈avoir confiance en+人〉「(人を)信頼する」という熟語になります。これも『公式基本語辞典』のconfiance「信頼、信用」の項に、Nous avons confiance en lui.「私たちは彼を信頼しています」という例文があります。以上から、Il vaut mieux (avoir) confiance en notre présidente.「私たちの大統領(議長、社長)を信じたほうがいいですよ」という文が完成します。この問題は〈Il vaut mieux+不定詞〉と〈avoir confiance en+人〉という2つの定型表現を組み合わせるのがポイントと言えますが、ちょうど両者の重なる部分が3番目の空欄にあたるので、どちらか一方でもうろ覚えだと、おそらく正解にはたどりつけません。(『2022年度版3級・4級・5級仏検公式ガイドブック』参照)
Mon frère ( ) moi.
① autant ② de ③ lit ④ livres ⑤ que
(2019年度秋季・正答率36%)
文頭の Mon frère が主語だとすると、対応する活用した動詞は、選択肢のなかでは ③ lit があります。lit は「ベッド」を表わす男性名詞でもありますが、ほかに動詞になりうるものは見当たりませんので、これを動詞として用いることになります。意味的にも、③ lit「読む」と ④ livres「本」は親和性があります。さて、この問題のもっとも重要なポイントは、① autant の用法にあります。これは〈autant de+名詞 que+比較の対象〉「(比較の対象)と同じ数・量の〜」という同等比較の定型表現で用いられます。フランス語の教科書・参考書の類では、「比較級」のところで出てくるはずなのですが、同じ同等比較の〈aussi+形容詞/副詞 que+比較の対象〉「(比較の対象)と同じくらい〜」とくらべると、見落とされがちのようです。それがこの正答率に反映しているのでしょう。ちなみに、比較の対象をみちびく que のあとの人称代名詞は強勢形になります。ここでは moi が空欄の外に出ていますが、この要素もふくめて問われることがありますので、しっかり覚えておきましょう。文を完成させると、Mon frère lit autant (de) livres que moi.「私の兄/弟は私と同じ数の本を読む」となります。
Il mange ( ) .
① fois ② nous ③ plus ④ que ⑤ trois
(2018年度秋季・正答率30%)
選択肢を見ると、③ plus と ④ que がありますので、これも比較の表現だろうということはすぐわかるはずです。ただし、plus のあとにくるはずの形容詞あるいは副詞が見当たりませんので、この plus は副詞 beaucoup がそのまま比較級になったものだと気づく必要があります(文の原形は Il mange beaucoup.「彼はたくさん食べる」)。比較の対象は、すぐ上で見たように、人称代名詞の強勢形である ② nous です。nous と vous は主語、直接目的補語、間接目的補語、強勢形がすべて同じ形なので、どの役割を担っているかについては、文の構造のなかで判断しなければなりません。あとは ① fois と ⑤ trois が残っていますが、これは trois fois「3回、3倍」とするしかないでしょう。これらをまとめて文を完成させると、Il mange trois fois (plus) que nous.「彼は私たちより3倍多く食べる」となります。これとほぼ同じ例文が、「[比較級の前で]…倍」という説明とともに『仏検公式基本語辞典』の fois の項に載っています。比較の表現でのこの fois の用法をしっかり身につけましょう。また、beaucoup の優等比較、同等比較、劣等比較は、それぞれ plus、autant、 moins であることも覚えておきましょう。名詞がつづく場合は、〈beaucoup de+名詞〉と同様、〈plus de+名詞〉、〈autant de+名詞〉、〈moins de+名詞〉となります。
Son ( ) ?
① couleur ② de ③ est ④ quelle ⑤ vélo
(2018年度秋季・正答率44%)
文頭の Son は所有形容詞で、男性・単数の名詞と、母音または無音の h で始まる女性・単数の名詞につきます。選択肢に名詞は2つありますが、① couleur「色」は子音で始まる女性名詞ですので、⑤ vélo「自転車」が最初の空欄に入ることになります。① couleur は同じ女性・単数の疑問形容詞 ④ quelle と組み合わせます。この問題を解くポイントは、ずばり… est de quelle couleur ?「〜は何色か」という表現を知っているかどうかです。もう少し文法的な説明をすることもできるのですが、3級の段階では、とりあえず être de quelle couleur ? を定型表現として覚えたほうが手っ取り早いでしょう(『仏検公式基本語辞典』、couleur「色」の項参照)。この表現を知らなかった受験者は、おそらく de の置き場所に苦慮したのではないでしょうか。完成文は Son vélo est (de) quelle couleur ?「彼/彼女の自転車は何色ですか」となります。
並べかえ問題では、基本的に主語とそれに対応する活用した動詞を見つけることが最優先課題ではあるのですが、フランス語には、〈voilà+名詞〉や〈merci de+不定詞〉など、主語も活用した動詞もない特有の構文があります。また、命令文では主語が落ちたり、補語人称代名詞の位置が変わったりします。基本的な事柄を問う問題にせよ、例外的な事柄を問う問題にせよ、解答に際しては、ひとつひとつの単語の意味(というか日本語訳)だけでなく、用法・機能、熟語・定型表現、取りうる構文などの知識も必要になります。日ごろから、辞典・辞書をひくときに、ちらっと見るだけでなく、説明や例文もふくめしっかり読むことが「学習のツボ」です。
仏検インターネット申込では、システムメンテナンスのため、クレジットカードおよびコンビニ決済での検定料納入のお取り扱いにおいて下記の期間中に停止ないしエラーが発生する可能性がございます。該当された方は恐れ入りますが下記の時間を避けて再度お手続きください。なお、作業の進捗状況により、終了時間は前後する可能性がございます。(10月17日更新)
仏検インターネット申込 決済システム 一部停止期間
2022年10月19日(水) 午前0:30~0:45 および 5:30~6:00
対象決済方法:一部のクレジットカード決済
内容:「三井住友カード」の一部をお使いの際にエラーが発生する可能性がございます。
2022年10月21日(金) 午前2:00~5:00
対象決済方法:一部のクレジットカード決済
内容:「VISA」のクレジットカードをお使いの際にエラーが発生する可能性がございます。
2022年10月24日(月) 午前0:00~2:00
対象決済方法:一部のクレジットカード決済
内容:「トヨタファイナンス」のクレジットカードをお使いの際にエラーが発生する可能性がございます。
ご不便をおかけいたしますが、安全な決済システムの運用のため、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
公益財団法人 フランス語教育振興協会
仏検事務局
彩りを与えてくれるフランス語
2021年秋季5級合格
吉田 梨花
2021年秋季5級合格
吉田 梨花
学生(大分大学)・大分県
2021年の春、ある本を読んでいると“Je ne sais pas.”という文がでてきました。 日本語訳で「知らないわ。」と説明してあったのですが、この文の成り立ちを知りたいと思いフランス語の勉強を始めることにしました。なお、海外留学経験やフランス語学習歴も全くなかったのでゼロからのスタートでした。
早速参考書を買い、新たな世界が広がる喜びを感じました。主に公式テキストやテレビ番組などを参考にして基本的な文法の習得に努めました。最初はなかなか覚えることができませんでしたが、メモ帳に例文を書いて暗記するなど工夫しました。そのおかげで少しずつフランス語の感覚を身につけることができるようになったと思います。単語に関しては仏検公式基本語辞典を何度も繰り返し、それでも覚えられない単語は単語帳を作りました。
また、早い段階で過去問の学習も行いました。最初は、「筆記もままならないのにリスニングなんてハードルが高すぎる。どうにかしなければ。」と感じました。初心者なので仕方がないのですが、いざ試験に挑戦するとなればそんなことを言ってはいられません。そこで、リスニング問題を何度も繰り返しました。また普段からスマートフォンでフランス語の音楽を流し耳が慣れるように努めました。おかげで、試験でもキーとなる微細な発音(contentとcontente など)も判別をつけられるレベルに到達することができました。
結果、半年の学習期間で満点という成績で合格することができ、自分の勉強法は間違っていなかったと思えました。また成績優秀者に選んでいただき大変光栄に思います。応援してくださった方々、本当にありがとうございました。
最後に、フランス語の勉強を始めてよかったと思うことは、巷に溢れているフランス語に気付けるようになったことです。それだけで、普段の生活に彩りが出てきたように感じます。今回の結果を次につなげ、光り輝くフランス語の世界にさらに浸かっていきたいです。
2011年度(1級は春季、準1~5級は秋季)の実施問題をご紹介しています。
問題形式の確認やレベルチェックにご活用ください。
最新の試験問題は『仏検公式ガイドブック』で詳しい解説と共にご覧いただけます。
1級 筆記試験問題冊子
1級 聞き取り試験問題冊子
1級 書き取り試験注意事項
準1級 筆記試験問題冊子
準1級 聞き取り試験問題冊子
準1級 書き取り試験注意事項
2級 筆記試験問題冊子
2級 聞き取り試験問題冊子
2級 書き取り試験注意事項
準2級 筆記試験問題冊子
準2級 聞き取り試験問題冊子
準2級 書き取り試験注意事項
東北大学と仏検
深井 陽介(東北大学 高度教養教育・学生支援機構 准教授)
おパリなシテデザール生活の回憶
齊藤 一也(ピアニスト)
深井 陽介(東北大学 高度教養教育・学生支援機構 准教授)
私は2017年4月に東北大学高度教養教育・学生支援機構(以下「機構」と省略)に赴任しました。機構は外国語教育を含む全学教育を担っている部局で、川内北キャンパスを中心に授業を行っています。現在、機構のフランス語の専任教員は私を含めて2名ですが、実際の授業は本学国際文化研究科、文学研究科の先生方をはじめ、非常勤講師の先生方にも担当して頂いています。
東北大学のフランス語の授業は非常に自由で、例えば1年生の授業の場合、週2コマをペアで担当することになっていますが、内容は会話中心1コマ、文法中心1コマと決まっているだけで、教科書も教育方法も教員の裁量に任せられます。現在、私は学部生の授業を中心に6コマの授業を担当しており、1年生の授業ではゲーミフィケ―ションを応用した自著『政宗伝』(三修社)をベースとした反転授業、2年生では小松祐子先生の『フランコフォニーへの旅』(駿河台出版社)をベースとした聞き取りとインタラクション中心の授業、3年生以上ではテレビ・ラジオなどのニュースの聞き取り・ディスカッションや、スイス、ローザンヌ大学との共同映画プロジェクト、昨年度より始まった「日本におけるゴンクール賞」の読書会などを中心に授業を進めています。
東北大学には優秀な学生が沢山いますが、赴任当初はフランス語をはじめとする初修外国語に対する学習のモチベーションが低いように感じました。というのも、教養教育にあたる全学教育を終えると、文系学部の学生は隣の川内南キャンパス、理系学生は青葉山キャンパスなどに移動し、学部の授業・研究が生活の中心になっていくからです。多くの学生にとって外国語の授業はいわば「本業」の前の「通過点」で、仕方なしにやっている雰囲気も感じられました。また、入学当初はモチベーションが高い学生でも、2年生の後半ごろになるとモチベーションが下がり、学習時間が減少していく傾向にありました。実際、学生生活に慣れていくと、部活動やサークル、アルバイトなどに熱を上げ、地道な努力が必要な外国語学習を継続しようという学生は減っていきます。
このような現状を打開する為、学習意欲の向上と維持を目的として、仏検を活用させて頂くことにしました。私は、既に前任校の東海大学時代より、当時お世話になっていた惟村宣明先生と共に仏検を積極的に活用してきました。学生に対して身近な目標を明確に示すことで、学生のやる気が増すことは経験的に分かっていましたので、まずは自分の授業を受講する学生に仏検の受験を勧めました。また、東北大学の先生方とも話し合い、仏検に合格することによって成績に加点することも認めて頂きました。例えば私の担当する「基礎フランス語Ⅱ(1年生の後期の授業)」では、5級に合格すると5点、4級で10点、3級で15点を加点します。こうすることにより、仏検の受験者数が飛躍的に増加するとともに、以前より意欲を持ってフランス語学習に励む学生が増えてきました。また、私の授業では到達すべき目標と達成期間を明確に定めるようにしました。例えば、1年生の11月に受験する4級では80点以上取ることを目標にします。続く2年次の6月では3級、11月では準2級に合格することが目標です。こうすることで、2年次終了までにフランス語を学ぶ学生の多くが準2級を取得するようになり、現在では文系はもちろん、理系の学生でも2年次の6月(つまり学習開始から1年3か月ほど)で準2級に合格する学生が多数出るようになりました。
東北大学におけるもう一つの改革が、学部の垣根を取っ払い、意欲のある学生が集まって、高学年まで外国語を集中的に学ぶプログラムを構築することです。まずは、本学文学研究科の阿部宏先生にご相談し、フランス語学習に意欲的な学生を対象とした「展開フランス語(検定・留学向け)」というクラスを開講しました。そして、本年度からは、全学教育カリキュラム改革に伴い、「東北大学プルリリンガル・スタディーズ(TUPluS)」という新しいプログラムが創設されました。本プログラムは東北大学が現代社会における新たな課題に挑戦する「挑創プログラム」の1つであり、初修外国語を集中的に学習するプログラムです。12単位で認定される「スタンダード」の他、「アドヴァンスト」、「エキスパート」の3つのコースがあり、文・教育・法・経済・理・工・農学部に属する25名の一期生と共に4月にスタートしました。今後、仏検の受験はもちろんのこと、フランス語圏に留学する学生を増やし、学内外の様々なイベントにも参加し、プログラムのブランド化を図っていく予定です。こうすることで、学生の就職や進学の際にアピールするポイントが増え、彼らの将来に少しでも役立つのではないかと考えています。現に私と共にフランス語を学んでくれた学生は、フランス語の学習とそれに関わる様々な活動を面接でアピールし、数多くの一流企業から内定を取ってきてくれています。研究室にやってくる学生からそのような報告を受けると、私も教員として非常に嬉しく、励みになります。
仏検は日本の学習者を対象とする唯一のフランス語の資格試験です。受験することで、全国の受験者と比較することもできますし、学内の他のクラスとの比較することも可能になり、教育上の戦略も立てやすくなりました。フランス語の授業内容や方法が自由であっても、仏検という共通の評価基準があるお陰で、学生も教員も明確な目標を持ち、達成した時の喜びを共に分かち合うことができるのではないかと思います。
コロナ禍で弁論大会が中止になったり、留学が困難になったりする中で、仏検は今まで以上に大切な存在になりました。有難いことに、東北大学のフランス語履修者、仏検受験者は右肩上がりで増加し続けています。就任当初219名だったフランス語履修者は今年度369名まで増え、2016年度、僅か年間15名だった仏検受験者は、2021度では239名まで増加し、合格者も2級9名、準2級7名、3級36名、4級120名まで増えました。22年度春季の受験者も過去最高を更新しています。また昨年度は2級を受験した文学部の赤城みうさんが文部科学大臣賞を受賞しました。今後もこのような発展を維持できるように学生と共に頑張っていきたいと思います。
2018年より初修外国語の履修希望を取りはじめましたが、フランス語の受講希望者は増加傾向にあります。 履修配属者数も2016年から2022年で約1.6倍増加しました。
齊藤 一也(ピアニスト)
2011年9月。パリCDG空港に降り立ち、フルサイズのスーツケース2個と大きなリュックを抱え、右も左もろくに分からぬ状態でありながらRER B線とピンクのメトロ7番線を乗り継ぎ、Pont Marieの駅に辿り着きました。Pont Marieの駅にはエレベーターがなく、長距離フライトで疲れた体と緊張の頭でフラフラになりながらも、その大荷物を地上まで運び上げた時の達成感たるや、日本ではなかなか味わえない感覚です。
シテデザールに到着したのは深夜だったためアクイユには誰もおらず、不安の隠せないままに蚊の鳴くような声でインターホン越しから「ジュ…ジュマペールカズヤ」と言うと、奥からガタイの良いおじさんが出てきて、眠そうな目を擦りながら部屋まで案内してくれました。少ない会話ながら現地のフランス人とフランス語での会話はほぼ初めてでしたし、果たしてどのような部屋なのかと不安と緊張が止まりませんでしたが、案内された部屋に入ると、想像していた以上に息を呑むほど素晴らしい光景が飛び込んできました。そして、その衝撃と共にとある記憶が蘇ります。
…2005年、高校1年生のときに、僕のピアノの師匠である秦はるひ先生がご主催されたパリでのピアノ講習会に参加するために人生で初めてパリを訪れました。春なのに空はとても暗く、様々な人種の方々が行き交い、まるでリアル映画の世界。グルグル回るやたらいい匂いのする肉の塊(ケバブ)や、メトロに乗ってきては突然陽気な音楽を奏でるミュージシャンたち。理解できない言葉の数々や、日本ではあまり聞かないノキアの着信音。ゴミや落書きにまみれた路地や、路上にはなぜか便器が捨てられていたりと、自分の知る“花の都パリ”のイメージとはだいぶかけ離れたものでした。久しぶりに晴れた日にチュイルリー公園を散歩していると黒人のお兄さんたちがやってきて、なにやら手首にカラフルな紐(ミサンガ)をかけられ、プレゼントなのかと思いきや、財布からお金をスラれたこともありました(この時たまたまユーロ札を持っていなくて、なぜか財布に入っていたのは千円札が1枚だけ。「これは日本の1000ユーロだ」と言うと、彼らは喜んで持っていきましたが…)。
そんなパリのあれこれに疲弊しつつ、少しはパリの雰囲気にゆったり浸りながら練習にも集中したいと思っていた時でした。受講生が空き時間に練習するために、ピアノが弾けるお部屋を現地の留学生にお借りしていたのですが、その時訪れたひとつのお部屋に衝撃を受けたのです。セーヌ側が真横を流れ、窓から大きなノートルダム寺院が見え、まさにこれぞ「ザ・パリ」といった場所で、こんな環境に身を置いて勉強できたらどれだけ幸せな毎日だろうと、妄想を重ねました(景色に見惚れ、逆に練習に気が入らないまま、その後のレッスンではボロボロだった記憶もあります)…。
6年前にその衝撃を受けた場所こそが、今自分がパリ暮らしを始めようとしているシテデザールでした。朝起きて、カーテンを開けるとその景色の素晴らしさに改めて圧倒されました。ここぞパリと言わんばかりの歴史的建造物が丸々目視できる南向きの5階の一番景色の良い部屋で、目の前にはサン=ルイ島(ピアノを弾く身からすればサン=ルイ島はショパンゆかりのランベール館があるところで、ショパンが近所を往来していたと考えるだけで胸がときめきます)やシテ島のノートルダム寺院やコンシェルジュリー、遠くにはパンテオンやエッフェル塔も見えます。さらに、最上階である5階にだけはバルコンがあり、自由に外に出ることができます。早速、最寄りにあったサン=ルイ島のブーランジュリーでクロワッサンを調達し、コーヒーを沸かし、そのバター香るクロワッサンをカフェとパリの新鮮な空気と共に味わう、パリ生活初日の朝のシテデザールでの贅沢なひとときの思い出です。
このシテデザールの景色の良さは、フランス人にも定評があり、パリ音楽院の寮としても何部屋か確保されているものの、常に満室という人気ぶり。北向きと南向きの部屋があるのですが、北向きの部屋はあまり景色がよくないのに対して、南向きの部屋は先述のような景色ゆえに圧倒的人気で、北側に住む友達がうちに来た際は « Je t’envie !! » と口々に嫉妬していました。僕のパリ時代の師匠であるミシェル・ダルベルト先生もレッスンの時、「一也の住むシテデザールはとても好環境だと聞いたんだがね、次の試験終わりの門下フェットを、綺麗な夜景を見ながら一也の部屋でやらないか?」と提案され、まだ出来るかどうか分からないのに、先生がワインの瓶を沢山抱えてシテデザールに内見に来たことがありました。 ダルベルト先生は景色は勿論、タバコや葉巻が吸えるからかバルコンがあることをとても気に入られていました(フェットに集まる人数を鑑みると、少し部屋が狭いと断念せざるを得ず、実現には至りませんでしたが、実際隣室のフランス人たちも頻繁にフェットをしていましたし、酔っ払ってバルコンを裸足でトボトボ歩いている姿もよく目にしました)。
僕は何よりもこのシテデザールの窓から臨むパリの表情豊かな空が好きでした。特に夕焼けの美しさは筆舌に尽くし難く、日によって季節によって、まるで違う表情をありありと見せてくれるのです。この空を見ながら、フォーレやラヴェルの描いたモノトーンな色彩の世界感や、ショパンやリストの芸術の源である繊細なノスタルジーを毎日のように感じ得ては、ピアノの演奏に反映させることを大切にしてきました。
そもそもパリでピアノを弾ける物件を探すことは、そうそう容易ではありません。なんせ、日本のように防音加工を施した音楽マンションもなく、通常であれば、まずはその家探し(しかも楽器を弾けるという条件)に苦労するところから始まるのです。やむなく普通のアパルトマンに暮らしていても、みんな音の苦情のトラブルには散々苦労させられると耳にしていました。そんな中、シテデザールという芸術家のためのオアシスのような住居があると、僕にフランス語をご教授くださった稲葉延子先生にご紹介をいただき、幸運なことに入居の運びとなったこと、どれだけ幸先の良いことだったでしょう(…もしかしたら読者の皆様の中にはピアノを弾くなんて、なんてロマンティックだろうとか、ピアノの音が聞こえてくるくらいであれば多少の我慢はできると思われる方もいらっしゃるでしょう。音大生やピアニストの練習を聞くとその感覚は覆ります。実際には、5〜6時間ひたすら音階の反復練習をしたり、良い和音を鳴らすための練習として何度も何度もフルパワーでピアノを鳴らしたりと、かなり聴いている側からするとストレスが溜まります。ピアニストである自分でさえも、他人の練習をずっと耳にしていると、イライラすることも多々あるくらいです…)。実際、入居中はどれだけ練習しても苦情等のトラブルには一切巻き込まれず、ピアノを自由に弾けることが保証されている環境に心から安心して生活を送ることができました。
入居当初はピアノがまだ部屋に置いてありませんでした。ピアニストとしてピアノ抜きの生活は練習が出来ない上、精神的な不安も常に付きまといます。しかし、シテデザールにはなんと地下に練習室があり、その練習室を破格の値段で借りることができるのです。そこで、最初の1〜2週間は練習問題を凌ぐことができました。やがて、学校から無料でピアノを借りられることとなり、自分の部屋にもついにピアノを置くことができ、そこからはまるで天国のような生活です。家賃もすこぶる安く(僕の住んでた時期は月々395ユーロくらい、光熱費は無料)、この条件でこの環境は、パリでは通常あり得ません。生活必需品も、必要最低限の家具や食器などは揃っていたので、すぐに生活の基盤はできました。1口しかない電気コンロだけは古くポンコツで、毎回鍋のお湯を沸かすのに15分くらいはかかるような代物でしたが、電気ケトルを買ってからはその問題もすぐに解消されました。
2年間のシテデザール生活でしたが、パリ留学生活の原点となった大変思い出深い大切な場所です。素晴らしいアーティストである隣人たちに囲まれ、同じ学校の音楽友達(その中には2015年のショパンコンクールで見事優勝したチョ・ソンジン君もいました)にも色々と助けられたり、お互いの練習に刺激を受けながら過ごせた環境はとても恵まれていたと思います。また、美術の人たちは、自分の住んでいる部屋をアトリエとして自由に公開していたりして、音楽家以外の芸術仲間を増やすこともできますし、様々な観点からお互い芸術についての理解を深め合えることができるのは大きなメリットだと思います。また、地下でも定期的に展覧会が催されており、住人以外でも自由に観覧することができるほか、Auditoriumではコンサートも開催されており、音楽家たちは有志で演奏する事ができます。 「国際芸術都市」ならではのコンセプトを、ここまで具現化できていることは本当に素晴らしいことだと思いました。 『ゲンズブールと女たち(2010)』 というフランス映画の中の描写で知ったのですが、あの有名なセルジュ・ゲンスブールもここに数年間住んでたようです。実際のロケ地にシテデザールが使われており、ブリジット・バルドーと共に、ピアノを弾きながら「ボニーとクライド」を歌うシーンがとても印象的でした。こうした歴史的な芸術家たちも、このシテデザールの環境に心酔しながら数々の名作を生み出していたのだと思うと、本当に感慨深く、自分自身も同じ環境に身を置けたことをとても誇りに思います。
僕は6年に渡るパリ留学と3年間のベルリン留学を経て日本に完全帰国し、現在はピアニストとして各方面で活動しています。今年10月13日には銀座王子ホールにて、ニューアルバム 『The Passion』 リリース記念のリサイタルを行います。僕が毎回パリの秋の空を思い浮かべながら心を込めて演奏しているフォーレの「ノクターン第6番」や、珠玉の幻想美を誇るリストの「ペトラルカのソネット」などの作品を演奏します。
最後になりますが、このシテデザールでの生活環境を与えてくださったAPEFの関係者の皆様に、この場をお借りして心からの感謝を申し上げます。そして、この感謝の想いをこれからも音楽を通して、皆様にお届けしたいと思う限りです。
パリ国際芸術都市(Cité internationale des Arts)は、フランス文化省とパリ市によって1957年に設立された財団で、1965年完成のアトリエ兼宿泊施設に毎年世界各国からの芸術家を受け入れています。APEFは前身「日仏文化センター」が芸術都市理事会と交わした契約に基づき2つの個室の推薦権を保有しており、1975年から2021年3月まで毎年入居者を推薦してきました。コロナ禍で中断した入居者推薦を再開するにあたり、2011年から2年間アトリエに滞在し研鑽を積まれたピアニスト・斎藤一也さんにエッセーをお寄せいただきました。 |
慶應義塾大学准教授 中川 真知子
人には学習タイプというものがあるそうです。視覚から吸収するのが得意な人、聴覚が優位な人・・・。さらに語学教師の肌感覚でいうと、外国語を学ぶ現場では「きっちりさん」と「おおらかさん」に分かれるように思います。「きっちりさん」は正確に積み上げていくのが得意で、「おおらかさん」は間違いをおそれずに堂々と発信できます。どちらも得がたい強みです。ことフランス語で表現するという段になると、「きっちりさん」は大胆に、「おおらかさん」は細やかに伝えることを意識すれば鬼に金棒ではないでしょうか。
日本語環境で生活している場合には、教室や独学で学んだフランス語を使って、はじめて会う人と意思疎通をはかるという機会は、どこにでも転がっているわけではありません。その意味で仏検の2次試験(面接)は、格好の腕試しの場となるでしょう。
とはいえそこは試験ですから、十分に実力を発揮できるよう、準備することは必須です。「2次試験方法の案内」で試験の実施形式を確認してみると、試験内容はフランス語の文の「音読」と、文およびイラストに関する「質疑応答」とで構成されるとのこと。具体的にはどのような内容なのでしょうか。2021年度秋季試験で実施された問題をのぞいてみましょう。
印刷された文章
Chaque week-end, Cécile va chez ses parents. Ceux-ci habitent à la campagne depuis trois ans, et cultivent des légumes pour les manger. Cécile est très contente de travailler dans les champs avec eux.
和訳
毎週末、セシルは両親の家に行きます。セシルの両親は3年前から田舎に住んでおり、野菜を栽培して(自分たちで)食べています。両親と畑仕事ができて、セシルはとてもうれしく思っています。
イラスト
庭。若い女性とその両親(らしき男女)がテーブルを囲み、ワイングラスをかたむけている。テーブルの下には犬が1匹。家のかたわらには木が2本ある。太陽が輝いている。
(実際のイラストは、『2022年度版2級・準2級仏検公式ガイドブック』でご覧いただけます)
まずは音読の注意点です。
リエゾン、アンシェヌマンをする箇所はないでしょうか。この文では2文目の « trois ans » がリエゾン必須でしたね。さらに最後の文の « avec eux » もなめらかに発音する必要があります。また発音しない部分もチェックしましょう。動詞 « habitent »、« cultivent » の語尾 « ent » は主語が複数であるというマークで、発音はしないのでした。さらに実際に声に出したときに戸惑うことのないよう、意味のかたまりに目星をつけておくのも有意義だと思います。たとえば2文目であれば、« Ceux-ci habitent à la campagne / depuis trois ans, / et cultivent des légumes / pour les manger » というかたまりを意識して、意味とリズムとをとることができます。
黙読する1分間を有効に使い、以上の点を確認しておくとよいでしょう。『2022年度版2級・準2級仏検公式ガイドブック』には、「おちついて」「リラックスして、かつ明瞭な声で」読むようにというアドバイスがあります(282頁)。1分間で細部にまで注意をはらったあとには、思い切って読み上げましょう。
つづいて質問と答えです。
『2022年度版2級・準2級仏検公式ガイドブック』によると答えは「原則として、主語と動詞をふくむ完全なフランス語の文」にするそうです(282頁)。ただ大意を述べるだけでなく、正確に構成して伝える能力を身につけるという出題意図があるようなので、ここはきっちりおさえておきたいところです。
質問5つのうち、文章について2問、イラストについて3問が問われるとのことです。いずれも質問の要点 ( qui, que, quand, pourquoi, où, comment, combien ) を外さぬように、集中してききとりましょう。
Question 1 : Chaque week-end, chez qui va Cécile ?
(和訳)毎週末、セシルはだれの家に行きますか。
« chez qui » がききとれたら、1文目に対する質問だと分かります。対応するのは « Cécile va chez ses parents » ですが、面接官が発する質問ですでに « Cécile » が出てきているので、Cécile を繰り返さないように、対応する代名詞すなわち « elle » に変えましょう。« (Chaque week-end), elle va chez ses parents. » が正解です。
Question 2 : Depuis quand les parents de Cécile habitent-ils à la campagne ?
(和訳)セシルの両親は、いつから田舎に住んでいますか。
« Depuis quand » と問われているので、 2文目に対する質問です。本文では « Ceux-ci habitent à la campagne depuis trois ans » とあります。これをこのまま読んでしまいたくなりますが、またも代名詞に要注意です。本文中の « Ceux-ci » はあくまでもその文の直前にある « ses parents » を指して、文章のなかで使われています。それに対して私たちはいま、面接官が発した « les parents de Cécile » に関する問いに、答えを返すことを求められており、このような場合に « ceux-ci » はふさわしくありません(そもそも質問文のなかでも、セシルの両親は « ils » で言い換えられていますね)。したがってふさわしい代名詞は « ils » となります。« Ils habitent à la campagne depuis trois ans. » と答えましょう。ちなみに « à la campagne » を繰り返さないよう、« Ils y habitent depuis trois ans. » としてもOKです。(ただし問いの主眼がそこにはないので、こんがらがりそうだったら、そこは無理をしなくても大丈夫だと思います。) « Ils habitent », « Ils y habitent »、いずれも « Ils » のあとのリエゾンをお忘れなく。
Question 3 : Où est-ce que le chien dort ?
(和訳)犬はどこで眠っていますか。
イラストの質問に入りました。犬はテーブルの下にいます。「完全な文」にするので、« Il dort sous la table. » となります。
Question 4 : Qu’est-ce que ces gens vont boire ?
(和訳)この人たちは、何を飲もうとしているところですか。
« ces gens » とはイラスト上の3名を指します。« gens ジャン » は音と文字で印象が違いますが、発音して練習しましょう。ワインを飲もうとしていますから、« Ils vont boire du vin. » となります。
Question 5 : Combien d’arbres y a-t-il à côté de la maison ?
(和訳)家のよこには、木が何本ありますか。
家のよこには木が2本あります。« Il y a deux arbres. » あるいは中性代名詞 en をつかって、« Il y en a deux. » と言ってもよいでしょう。しつこいようですが、« deux arbres »、« Il y en a » のリエゾンが何も見なくても自然にでてくるように、口頭で練習しておいてください。
いかがでしたか?
文章の音読、質問の聞き取り・答え方は、準備のしがいがありますね。過去問を複数こなすのが対策の鍵となりそうです。
いうまでもなく、現実の場面のコミュニケーションが、こんな風に型どおりにいくことはないでしょう。それでもまずは「聞かれたことに答える」という面接の基本は、コミュニケーションの基本でもあると思います。フランス語で表現する場を、細やかに大胆に、楽しんでみてはいかがでしょうか。
「学習のツボ」を更新しました。
第33回 フランス語で伝える−初めての2次試験(準2級)
慶應義塾大学准教授 中川 真知子
終わりのない旅(2022年8月26日掲載)
2021年度秋季準1級合格
小牧 眞子
2021年度秋季準1級合格
小牧 眞子
学生(立教大学)・埼玉県
高校1年生から始めたフランス語の学習は今年で7年目になります。これまでの6年間、フランス語は私に数えきれない素敵な出会いをもたらしてくれました。
高校時代に訪れたフランス語圏のニューカレドニアで出会った友人たちとは、5年が経った現在も頻繁に連絡を取り合っています。彼ら/彼女らとコミュニケーションを取り続けるうちに、会話において自然な言い回しやよく使われる表現を少しずつ覚えていきました。また大学では、フランス語で書かれた記事を読んだり、フランス語で論評を書いたりする授業の積極的な履修を通して、書き言葉に好まれるフォーマルなフランス語を学びました。熱心な先生方のご指導には、心から感謝しています。
外国語の学習において私が大切だと思うことは、「盗む」ことです。生の言語に触れ、出会ったなかから気に入った表現を自分のものにしていくことで、場面ごとに相応しい言葉を選んで使えるようになると考えています。
また外国語を学ぶことの楽しさは、その言語が、話される国や地域の文化と切り離せないところにもあります。つまり、新しい言語を学ぶことは、異なる価値観に触れる機会でもあるわけです。それは自分に、それまでになかった新しいものの見方や考え方をもたらしてくれます。これまでを振り返ると、改めて自分が非常に恵まれた環境でフランス語を学べていたことに気づきます。
当然、フランス語の学習を続けるなかで期待するような伸びが感じられず、苦しい思いをした時期がこれまでに何度もありました。でもそれは、自分がフランス語と真剣に向き合っていたがゆえの悩みでもあった、と今は思います。 真面目に勉強しているからこそ次から次へとわからないことにぶつかっていく。それが苦しくて必死になって勉強を続けることで力が伸びていく。その繰り返しだ、といつか高校時代の恩師に教わりました。
フランス語検定準1級の合格という目標もまた、フランス語学習のモチベーションを高く保つことに繋がりました。 受検にあたっては、書店にて『完全予想仏検準1級』の「筆記問題編」及び「書き取り問題・聞き取り問題編」の2つのテキストを購入し、1次試験の約2ヶ月前に取り組みはじめました。テキストの問題すべてに目を通せるように試験日から逆算して1日の勉強量を決めました。検定に向けた勉強は、私の課題のひとつだった「語彙を増やす」ための絶好の機会となりました。
準1級獲得後の春は、大学の長期休暇を利用して南フランスのニースに約1ヶ月間、滞在しました。コロナ禍の海外渡航には不安もありましたが、待ち望んでいた留学であっただけに新しい出会いや発見への期待が膨らんでいました。 準1級の2次試験対策として、フランス・フランス語圏に関わりのあるニュースに目を通す習慣をつけていたことで、現地では、度々取り上げられたコロナ対策や大統領選挙といった話題にもついていくことができ、周りと深い意見交換ができました。 今後フランス語検定を受験する人にとっても、試験に至るまでの過程がフランス語の実力を伸ばす機会になればよいと思います。
言語の学習に終わりはありません。私が自分の語学力に満足し、自信を持てる日はきっとこの先も来ないと思います。しかしこれまでの6年間にフランス語の学習を通して学んできたことや出会ってきた人たち一人一人との思い出はすべて私の財産で、これらの「経験」には堂々と胸を張ることができます。この先もフランス語を通してどんな経験ができるのか、今からとても楽しみです。
7月17日の仏検2次試験当日の緊急連絡先を下記のとおり開設いたします。
【2次試験当日のお問い合わせ】仏検受付センターTEL:03-5778-4073 |
・受験票が未着または紛失された方はヘルスチェックシートをこちらからダウンロードしてください。
・試験を欠席される場合、事前連絡は不要です。なお、欠席された方への結果通知の発行は行いません。
2次試験を欠席された方に対する来季の1次試験免除については、こちらをご覧ください。
・新型コロナウイルス感染等による欠席予定者・欠席者への対応や、試験開催にかんする最新の情報は「2022年度春季試験の開催について」のページでご案内しています。
公益財団法人フランス語教育振興協会では、引き続き新型コロナウイルス感染症への防止対策をとったうえで、2022年度試験の開催を準備しています。このページでは2022年度春季試験の開催に関する情報を随時更新してお伝えします。(2月21日初掲、6月29日更新)
新型コロナウイルスに感染した/濃厚接触者に認定されたために試験を欠席された方は、医師・医療機関等の発行する診断書等の客観的な資料、あるいはそれに相当するものをご提示いただければ、来季への振替や2次面接試験のオンライン対応を含めた対応を検討いたします。該当される方はすみやかに仏検事務局までメールでご連絡ください。7月17日の2次試験を欠席される/された方への対応申請は7月19日(火)朝10:00まで受け付けます。
仏検開催にあたっての感染症防止対策は昨年度と同様の形で行う予定ですが、随時更新する可能性もございます。最新版のご案内を当ページに掲載いたします。受験される方は出願の前に必ず内容をご確認ください。
2022春季仏検 新型コロナウイルス感染症対策についてのお願いとご案内(4月14日版)
「お願い」に記載された「ヘルスチェックシート」は、受験票の裏面に印刷されています。受験者にやむを得ず同伴される方や、当日までに受験票が未着の方は、下記のPDFファイルを印刷し、お名前をご記入ください。試験当日、来場前にヘルスチェックを行い、ご来場が可能な場合はチェックシートを会場にご持参ください。
ヘルスチェックシート(6/29掲載・春季2次試験向け)(pdfファイル)
■ 試験日程: 1次試験 6月19日(日) 2次試験 7月17日(日)
■ 出願受付開始: 4月15日(金)
■ 出願締切: [願書郵送] 5月18日(水) [インターネット] 5月25日(水)
※当ホームページの 請求フォーム からお申し込みいただいた方には受験要項・願書を無料でお届けします(5月16日まで→今季の発送は終了しました)。
コロナ禍による2020年度春季仏検の中止を経て、2020年度秋季以降、受験票でお知らせした会場はいずれも無事に試験の開催を終えております。しかしながら、今後の感染拡大の状況によって国や自治体からの要請等が発令された場合には、一部もしくは全ての会場での開催中止を余儀なくされる可能性もございます。開催を中止した場合、出願された方には、返金ではなく次季 試験への振り替えをご提案させていただく予定です。ご出願にあたってはこの点についてもご承知おきくださいますようお願い申し上げます。
全国各地の関係者の協力のもと、開催に向けて力を尽くしておりますが、出願開始の時点では開催が未確定の受験地もございます。最新の情報は当ホームページ「 受験地/試験会場と実施級 」で随時お知らせいたします。
仏検実行委員会では、2022年度春季試験の特例として、以下に該当する方を対象に、Zoomによるオンラインでの面接試験(1級・2級・準2級)を提供することを検討しています。実施の可否は個別に検討のうえお知らせしますので、ご希望の方は 出願の前に 仏検事務局までメールでご相談ください。なお、 ご相談の受付期限は4月15日(金)から5月13日(金)までの1ヶ月間 とし、それ以降はご対応いたしかねます。
(1) 2次試験実施日に日本国外に居住する(かつそのことを書面で証明できる)1次試験免除の有資格者もしくは1次試験合格後の2次試験オンライン受験希望者で、以下の条件のすべてを満たす方。
・仏検事務局が指定する試験実施日時(事前に告知した本試験日から変更される場合があります)に、身分証の提示による受験者の本人確認ができること
・適正な環境でオンライン面接試験が受けられるカメラ・マイクを備えたパソコン・タブレット等の機器(スマートフォンを除く)と、安定した通信環境を準備できること
(2) 日本国内に居住し、1次試験免除の有資格者もしくは1次試験合格後の2次試験オンライン受験希望者で、以下の条件のすべてを満たす方。
・居住する県で受験を希望する級の2次試験が開催されていないこと
・所属する企業・機関・大学・学校が県外への移動を禁じており、そのことを証明するものを出願時に提出できること
・仏検事務局が指定する試験実施日時(事前に告知した本試験日から変更される場合があります)に、身分証の提示による本人確認ができること
・適正な環境でオンライン面接試験が受けられるカメラ・マイクを備えたパソコン・タブレット等の機器(スマートフォンを除く)と、安定した通信環境を準備できること
コロナ禍の影響が続くなか、パリでの試験開催は実施およびその準備を安定的に行うことが依然として困難であると考えざるを得ません。誠に遺憾ながら パリ会場は2022年度春季も開催を中止いたします 。 どうかご理解を賜りますようお願い申し上げます。なお、今年度秋季パリ会場の開催有無については8月末頃に決定し次第お知らせいたします。
・2コース5クラスと精読講座を開講します。各コースは年間30回で開講しますが、春学期と秋学期の切替時にクラスの変更や新規受講が可能です。
・授業日は1期15回の授業を確保します。
・短期集中講座は全4回で開講します。
2022年度「通訳者養成コース(本科)」は、青山学院大学の施設とオンラインシステムZoomを使用し、フレキシブルな授業形態を目指す「*ハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)」の形式で開講します。「翻訳コース」についてはZoomによるオンライン授業のみの開講となります。なお、今後の感染状況によっては、予定が変更となる場合がありますのでご承知おきください。
*ハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)とは?
1つの授業を、対面方式とオンライン方式で同時に行う授業方法です。講師は対面で授業を行い、受講生は教室で授業に参加するか、リアルタイムで遠隔からオンライン授業に参加するかを選ぶことができます。教室で参加する方とオンラインで参加する方が、同じ授業を同じタイミングで受講し、相互にコミュニケーションが取れるシステムです。
クラス | 曜日 | 時間 | 定員 | 受講期間 | 回数 | |||||||||||||||
通訳者養成コース (準備科) | 土 | 10:00~12:30 (2時間30分) | 15名 | (春)4/9 ~ 7/23 (秋)9/17~1/21 | 30 | |||||||||||||||
通訳者養成コース (基礎科) | 金 | 19:00~21:00 (2時間) | 15名 | (春)4/15~7/29 (秋)9/16~1/20 | ||||||||||||||||
通訳者養成コース (本科) | 火 | 19:00~21:00 (2時間) | 10名 | (春)4/12~7/26 (秋)9/20~1/17 | ||||||||||||||||
翻訳コース (基礎科) | 水 | 19:00~21:00 (2時間) | 8名 | (春)4/13~7/27 (秋)9/21~1/18 | ||||||||||||||||
翻訳コース (本科) | 金 | 19:00~21:00 (2時間) | 8名 | (春)4/15~7/29 (秋)9/16~1/20 |
クラス | 曜日 | 時間 | 定員 | 受講期間 | 回数 | |||||||||||||||
Le Mondeの経済記事精読 | 土 | 10:00~12:00 (2時間) | 15名 | 第9回:7/30, 8/13, 8/27, 9/10 第10回:2023年 2/4, 2/18, 3/4, 3/18 | 4 | |||||||||||||||
日仏逐次通訳短期講座 | 日 | 10:00~12:00 (2時間) | 12名 | 8/7, 8/21, 9/4, 9/11 | 4 |
本格的な通訳訓練を始める前の準備講座です。動画を使った通訳練習(仏→日)や、短文の翻訳練習(日→仏)を取り入れながら、関連する文法演習と派生する語彙の整理、聞き取り練習とフランス語らしい的確な表現力を養成し、通訳に必要な基礎を強化します。
◇ 春学期:オンライン(Zoom)授業のみ、秋学期:後日発表します。
【受講レベルのめやす】 仏検2級~準1級・DELF B1~B2
クラス | 担当講師 | 曜日 | 時間 | 受講期間 | 受講料 (半期) | |||||||||||||||
通訳者養成コース(準備科) | 菊地歌子 Eliane Cloose | 土 | 10:00~12:30 (2時間30分) | (春)4/9 ~ 7/23 (秋)9/17~1/21 | ¥144,375 |
・上記の授業料は教材費・税込み価格です。春秋の各学期ごとに分納してください。
・受講料の他に入学金22,000円(税込み)が必要です。
ニュースや講演などを素材に仏日と日仏の両方向で逐次通訳の訓練を行います。要約練習、ノートテーキングやサイトトランスレーション、ゲストスピーカーを招いてのライブ通訳訓練を含みます。基礎科はエスコート通訳レベルをめざし、本科は会議通訳者をめざします。
◇ 「本科」ハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)形式で開講します。対面授業かオンライン授業のどちらかをお選びいただきます。
◇ 「基礎科」春学期:オンライン(Zoom)授業のみ、秋学期:後日発表します。
【受講レベルのめやす】 <基礎科> 仏検準1級・DELF B2以上 <本科> 仏検1級・DALF C1以上
クラス | 担当講師 | 曜日 | 時間 | 受講期間 | 受講料 (半期) | |||||||||||||||
通訳者養成コース(基礎科) | 三浦信孝 Catherine Ancelot 宇都宮彰子 小林新樹 | 金 | 19:00~21:00 (2時間) | (春)4/15~7/29 (秋)9/16~1/20 | ¥115,500 | |||||||||||||||
通訳者養成コース(本科) | 火 | 19:00~21:00 (2時間) | (春)4/12~7/26 (秋)9/20~1/17 | ¥115,500 |
・上記の授業料は教材費・税込み価格です。春秋の各学期ごとに分納してください。
・受講料の他に入学金22,000円(税込み)が必要です。
新聞・雑誌の記事などを素材に仏日と日仏の両方向で基礎的な翻訳技術の訓練を行い、本科ではさらに高度な翻訳技術を磨きます。毎週課題翻訳を提出してもらい、次回講師が添削し模範訳例をつけて返却します。翻訳には文法と語彙の知識だけでなく広い教養と専門知識、調査能力が必要です。
◇ このコースはオンライン(Zoom)で開講します。
【受講レベルのめやす】 <基礎科> 仏検2級・DELF B1以上 <本科> 仏検準1級・DELF B2以上
クラス | 担当講師 | 曜日 | 時間 | 受講期間 | 受講料 (半期) | |||||||||||||||
翻訳コース (基礎科) | 三浦信孝 Catherine Lemaitre | 水 | 19:00~21:00 (2時間) | (春)4/13~7/27 (秋)9/21~1/18 | ¥115,500 | |||||||||||||||
翻訳コース (本科) | 永見文雄 Rodolphe Diot | 金 | 19:00~21:00 (2時間) | (春)4/15~7/29 (秋)9/16~1/20 | ¥115,500 |
・上記の授業料は教材費・税込み価格です。春秋の各学期ごとに分納してください。
・受講料の他に入学金22,000円(税込み)が必要です。
通訳者・翻訳者を志す方のための短期集中講座です。 Le Monde 紙の経済記事の精読により、仏語センテンスの趣旨を具体的につかむ意義を実感してもらい、自ら実践できるようになることをめざします。講座内容の詳しい紹介は こちら をご覧ください。
なお、この講座も回を重ねて8回目となるのを機に、より充実したものにするため、アプローチを少し変更します:
1)記事の趣旨を可能な限り正確に伝えようとする余り、受講生の皆様の訳についての指摘・解説が細かくなり過ぎていました。その結果、折角準備してきて下さった教材なのに、時間切れを理由に、半分以上を講師の要約で済ますことが多くなっております。
2)そこで授業中は、趣旨を読み誤っていない限りOKとして先に進みます。
3)訳だけを聞いている人に趣旨を伝えるという観点から、失礼ながら不安が残る点については、授業終了後に以下の点をメモとして配布します:
・より正確に趣旨を伝えるのに望ましい表現
・特定の語について、Petit Robert には何と書いてあるか
・経済用語や記事の背景に関する詳しい解説
◇ このコースはオンライン(Zoom)で開講します。
【受講レベルのめやす】 仏検準1級・DELF B2以上
クラス | 担当講師 | 曜日 | 時間 | 受講期間 | 受講料 (全4回) | |||||||||||||||
第9回 | 小林新樹 | 土 | 10:00~12:00 (2時間) | 7/30, 8/13, 8/27, 9/10 | ¥20,370 | |||||||||||||||
第10回 | 2023年 2/4, 2/18, 3/4, 3/18 |
クラス | 曜日 | 時間 | 定員 | 受講期間 | 回数 | |||||||||||||||
日仏逐次通訳短期講座 | 日 | 10:00~12:00 (2時間) | 12名 | 8/7, 8/21, 9/4, 9/11 | 4 |
・年齢制限はありません。
・高校卒業以上または19歳以上の方に限ります。
・入学テストの合格者のみ受講が認められます。ただし一定の条件を満たす方には入学テストの免除制度があります。詳しくはお問い合わせください。
・短期集中講座 には入学テストは不要です。
・学歴・職歴は問いません。
・日本語を母語としない方についても開かれていますが、入学テストで日本語能力をチェックします。
・障がいをお持ちの方や受講にあたって不安のある方は、 お申し込みの前に ご相談ください。できる限りの対応を検討いたしますが、状態によっては受講を控えていただく場合もございます。
<受講にあたって>
・ 「受講上の注意」 を遵守してください。
<休講について>
・講師間の日程調整によって授業担当者を決めるので休講はありませんが、やむを得ない事情により休講があった場合は必ず補講します。
・休講・補講の連絡はメールでご案内いたします。
※補講を欠席されても、受講料の返金はいたしません。
<授業見学について>
事前連絡なく授業を見学することは認められません。ただし、前もってご相談いただければ可能な限りご対応いたします。
<個人情報の取扱について>
入学テスト出願および受講にあたって申込書に記入された個人情報は、 APEFの個人情報保護方針 に準じて取り扱います。
公益財団法人 フランス語教育振興協会 APEF青山フランス語プロフェショナルコ ース担当 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157 E-mail: cours@apefdapf.org |
APEF青山フランス語プロフェショナルコースTOP | 講師紹介 | コース・料金 | 受講登録
公益財団法人フランス語教育振興協会は、8月8日(月)より15日(月)までを夏季休業期間とさせていただきます。8月5日(金)17時以降、休業期間中にお寄せいただいた各業務についてのご依頼・お問い合わせは8月16日(火)以降のご対応となりますことを予めご了承ください。
ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
フランス語を母語に持つ講師による、フランス語アウトプットを磨くための逐次通訳講座です。
聞き手にわかりやすい自然な訳出をめざして、日→仏の逐次通訳練習を集中的に行います。
◇ このコースはオンライン(Zoom)で開講します。
・対象レベル:仏検準1級以上/DELF B2 以上
・定員:12名(最低開講人数 8名)
・受講料:20,000円(税込み) ※入学金不要
【開講日程】2022年8月7日(日), 8月21日(日), 9月4日(日), 9月11日(日)
※全4回
【開講時間】10:00~12:00(2時間)
【会場】オンライン(ZOOM)
● 申込方法:下記申込書に必要事項をご記入のうえ、メール添付でお送りください。
APEF受講生の場合、申込書は不要です。
公益財団法人 フランス語教育振興協会 APEF青山フランス語プロフェショナルコ ース担当 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157 E-mail: cours@apefdapf.org |
2022年度春学期からの継続受講に加えて、全コースで新規受講者を若干名募集します。
受講資格 をご確認のうえ、以下の要領でお手続きください。
※締切後の申込も場合によって受け付けますのでご相談ください。
上記期間内に 受講登録 を終えてください。
① 申込書(word)をダウンロードし、必定事項をご記入のうえ、cours@apefdapf.orgまでメール添付でお送りください。折り返し受講対象クラス、入学テスト受験の要不要などをお知らせします。
② 入学テストは下記の要領で実施します。
2022年度秋学期 入学テスト 実施要領
●日時: 2022年9月3日(土) 11:00開始 16:00 終了予定
<筆記試験> 11:00~12:00 <面接> 14:00時より順次
●会場:オンライン
●受験料:3,300円(税込み)
※銀行振込(下記参照)による事前支払い
※いったん納入された受験料は一切ご返金いたしかねます
◎ 出願期間: 2021年8月1日(月)~8月31日(水)まで
<入学テスト受験料 振込先 > みずほ銀行 九段支店(店番号532) (普)1805436 (口座名義)公益財団法人 フランス語教育振興協会 教育口 |
③ 入学テストの結果はテスト実施後3日以内にメールでご連絡いたします。
④ 入学テスト合格者およびテスト免除で受講決定の知らせを受けた方は 受講登録 にお進みください。
公益財団法人 フランス語教育振興協会 APEF青山フランス語プロフェショナルコース担当 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157 E-mail: cours@apefdapf.org |
6月19日の仏検1次試験当日の緊急連絡先を下記のとおり開設いたします。
【1次試験当日のお問い合わせ】仏検受付センターTEL:03-5778-4073 |
・受験票が未着または紛失された方はヘルスチェックシートをこちらからダウンロードしてください。
・試験を欠席される場合、事前連絡は不要です。なお、欠席された方への結果通知の発行は行いません。
・感染対策の一貫として今季も試験終了後の正解例の配付は行いません。正解例は試験当日6月19日(日)の20:00過ぎに当ホームページにて公開予定です。
【2022年度春季試験】出願受付は終了しました。受験票発送予定日:6月7日(火)
フランス語を学ぶ原動力(2022年5月13日掲載)
2021年春季4級合格・秋季3級合格
川西 有紀子
やはり日々コツコツと(2022年5月6日掲載)
2021年度秋季3級合格 在日フランス商工会議所賞
矢代 恵
TLPフランス語での1年 ~三カ国語話者を目指して~ (2022年4月28日掲載)
2021年秋季2級合格 文部科学大臣賞
橘 幸作
フランス語の錆落とし – 仏検は人生の deuxième étape への糧(2022年4月22日掲載)
2021年春季1級合格 日仏会館賞
小池 穣治
好きこそ物の上手なれ(2022年4月15日掲載)
2021年秋季準1級合格 ケベック州政府在日事務所賞
森川 奈緒美
第3言語としてのフランス語(2022年3月24日掲載)
2021年秋季5級合格 在日スイス大使館賞
堀田 悠惺
フランス語に感謝(2022年3月16日掲載)
2021年春季2級合格 文部科学大臣賞
赤城 みう
2021年春季4級・秋季3級合格
川西 有紀子
会社員・奈良県
私がフランス語と出会ったのは、高校生の頃でした。第二外国語として学ぶ機会があり、もともと英語をはじめ外国語に興味があった私は、フランス語の美しい響きに魅了され、もっとフランス語を学びたい!と思うようになりました。
その後、訳あって大学ではフランス語ではなくインドネシア語を学ぶことになるのですが、フランスへの想いは消えることなく、大学時代には旅行でフランスを訪れました。モン・サン・ミシェルの夜の幻想的な姿は、今でも心に残っています。
社会人になり、仕事でフランスに行く機会が多くなったため、フランスの方とフランス語でコミュニケーションを取りたい!と思い、改めて学び始めることになりました。せっかく学ぶのだから形に残るようにと、仏検合格を目標に掲げ、勉強に励みました。独学ではありましたが、フランス語は市販の参考書が充実しているため、学習材料には困りませんでした。以前勉強していたインドネシア語とは比べ物にならないくらい参考書が多く、やはりフランス語はメジャー言語だと実感いたしました。
過去問題集、文法書、単語帳、辞書、自前の単語ノートを使い3ヶ月ほど集中して勉強し、無事に4級合格、しかも満点での合格ができたことを嬉しく思います。その後3級にも合格しました。
フランス語を学び始めてからは、日本の日常生活にもフランス語が溢れていることに日々驚かされています。また、少しの単語を知っているだけでも現地での簡単な会話には困らず、なんといってもフランス語表記しかないレストランでの食事や、買い物が楽しくなりました。
フランス語を勉強していて一番嬉しかったことは、仕事で対応したお客様に、” Puis-je vous aider ? “と言えたことです。英語があまり得意ではないお客様でしたので、どうにかフランス語で対応できないかと、知っている単語を駆使してなんとかお話ししました。英語の説明にはしかめっ面をしていたお客様も、フランス語を話した途端笑顔になってくださり、ご自身のことをたくさん話してくださいました。
お客様の心が少しオープンになった瞬間でした。フランス語を学んでいてよかった、お客様の力になれてよかったと、嬉しく思いました。
それと同時に、「この単語、覚えたはずなのに出てこない・・・つづりはどうだっけ・・・」と、たくさん勉強してきたはずの言葉がスムーズに出てこず、自分がまだまだフランス語を「話せる」レベルではないことを痛感しました。やはり、生のフランス語を習得するには、実際に使って「話す・書く」ことが1番の方法であると感じました。
英語や他の言語を勉強したい気持ちもあり、フランス語のみに費やす時間が多く取れないのが現実ですが、これからもフランス語を学び続けていきたいです。高校生でフランス語と出会った瞬間のときめき、フランス語を実際に使って人の役に立てた時の喜びが、私の原動力になっています。
2021年度秋季3級合格・在日フランス商工会議所賞
矢代 恵
学習塾講師・埼玉県
私とフランス語との付き合いは、遡ること大学生時代。専攻はフランス文学でしたが、文学専攻とはいえ、まずはフランス語の修得が第一。 文学の研究の他、大学4年間を通じて、フランス語の学習に費やしました。大学卒業後は趣味でのんびりと勉強を続けており、フランス語学習歴はブランクがあったものの、通算40年近くになるのではと思います。
普段はネットでフランス語のニュースサイトを聴いたり、リスニングに特化したテキストで耳を鍛える学習をしたりすることが多いです。また動詞の活用は、活用表を折に触れて眺めて覚えているか、チェックするようにしています。
フランス語検定に対する学習は、信頼できるテキストをこれ1冊と決め、それを暗記するくらい、いえ飽きるくらい(笑)、何度も繰り返しやること。これに尽きるのではないでしょうか!1冊を完璧にやり、もうこれ以上やる必要はないと自信をもっていえるほどとことんやったおかげで、試験本番でも想像したよりずっと緊張せず、自分でも驚くほど冷静に問題は取り組むことができました。あれこれ手を出してどれも未消化になるより、ひとつのものに絞ってしっかり消化することの大切さを改めて思い知りました。もちろん、同じテキストを何度も繰り返しやるのは飽きることもあります、正直なところ。でも、合格した際の喜びを思い浮かべてそれを励みに、またテキストに向かうことができるのではないでしょうか。
更にリスニングに関しては、時間は短くて良いので、毎日集中して聴くことで、いつの間にか力がアップしていくようです。聞き流しではなく、必ず全身を耳にして聴く。試験本番でもそのような状況なのですから。
試験終了後1ヶ月ほどして、ネットで合格を知り、感無量としかいいようがなかったです。試験が終わり、帰宅途中の電車の中で答え合わせをしながら、あれっ、こんな基礎的な知識が実はあいまいだったと反省しましたので、それだけに。 同時に、フランス語検定という試験が存在していて、本当にありがたいものだと実感しました。
大学時代はフランス文学専攻なのだからフランス語を真面目に勉強して当然だという気持ちでいましたが、大学を卒業した後だからこそ、やはり自分はフランス語が好きなのだと気付きました。特にこの数年は家にこもらざるを得ない日々が続き、ならばフランス語の学習に新たに本腰を入れ、フランス語検定も頂点まで目指すべきと思ったわけです。
フランス語検定は、正に日本人がフランス語能力を客観的にはかるのに最適な試験だと、今回受験してみて、改めて感じました。 報われない努力もある一方で、報われる努力もまたしっかりある、そんなことも実感しました。今回は思いの外、良い成績で合格でき、それを励みに現在は2級受験を目指して日々コツコツと学習しております。 これからもフランス語検定を私の学習の伴走者とし、更なるフランス語の向上に努めていきます。
2022年度春季試験のインターネット出願の受付開始にあたり、4月14日より下記のとおりご案内しておりましたが、システム改修の完了にともない、クレジットカード決済のご利用は、5月6日(金)より稼働を再開いたしました。改修期間中にご不便をおかけいたしましたことをお詫び申し上げますとともに、多くの方のご出願をお待ちしております。
2021年度秋季仏検の出願期間中に決済サービス会社において発生したクレジットカード情報の流出を受けて、仏検インターネット申込ではクレジットカード決済のサービス利用にかかるシステムの改修に着手していますが、完了まで日数を要しています。このため、2022年度春季試験のインターネット出願期間におけるクレジットカード決済のご利用は、5月9日(月)から稼働を開始させていただきます。
稼働開始日の前に出願される方は、恐れ入りますがコンビニ決済または願書郵送による出願をご利用ください。なお、出願日や出願方法が、受験票の発送(6月7日発送予定)や実際の受験の条件等に影響を及ぼすことは一切ございません。
ご不便をおかけいたしますが、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
2021年秋季2級合格・文部科学大臣賞
橘 幸作
大学生(東京大学)・千葉県
私がフランス語の学習を始めたのは、約1年前のことです。大学に入学するにあたり、第二外国語としてフランス語を選択したことが学びの始まりでした。もともと語学を勉強することが好きだった私は、大学で授業が始まる前から、フランス語という新たな世界へと足を踏み入れることに胸をときめかせていました。
大学でのフランス語の授業は、そんな私の期待に応えてくれるものでした。東京大学教養学部における外国語教育は、非常に充実しています。特に、トライリンガル・プログラム(TLP)と呼ばれる教育プログラムにおいては、第二外国語の運用能力を短期間で集中的に鍛えることができます。これは、入学時に一定レベルの英語力を有すると認められる学生を対象とするプログラムで、日本語と英語に加えてもうひとつの外国語をマスターすることにより、三カ国語話者となることを目指すものです。語学の勉強が大好きな私にとってTLPは非常に恵まれた環境であり、第二外国語としてフランス語を履修すると決めたときから、何としてもTLPに入ってフランス語を勉強したいと考えていました。実際にTLPフランス語の履修許可通知が届いた際には、大喜びでした。
TLPフランス語の授業では素晴らしい先生や仲間に恵まれ、私のフランス語の実力は着実に向上していきました。授業は原則としてフランス語で進行するため、早い段階からフランス語で話す訓練を積むことができ、いわゆる「4技能」を満遍なく伸ばすことができました。また、コロナ禍ということもあり、授業は基本的にオンラインで行われましたが、双方向性の高い授業であるがゆえに他のTLP生ともすぐに仲良くなり、互いに切磋琢磨することができました。
大学に入って半年が経つ頃には、フランス語の基礎が整い、仏検2級も射程圏内に入ってきました。この頃、秋季試験で仏検2級を受験することに決めた私は、仏検を意識して勉強するようになっていきました。
仏検2級の試験で最も苦労したのは、筆記試験の大問2でした。これは、与えられた日本語の文とフランス語の文が同じ意味となるように、フランス語の文の空欄に適当な単語を一語書き入れる問題です。記述式の問題であるということもあってなかなか正答率を上げることができなかった一方で、フランス語に独特な表現が多く問われていて大変勉強になる問題でもありました。例えば、2014年度の春季試験では、日本語話者とフランス語話者にとっての信号機の色の違いが出題されています。一般に、日本語話者にとって信号機の色は「青、黄、赤」の三色であり、英語話者にとっては「green、amber (yellow)、red」の三色であるのに対し、フランス語話者にとっては「vert、orange、rouge」の三色です。これは、信号機の色が物理的に異なるということではなく、ひとえに認識の問題だそうです。
このような認識の差異は、信号機の色に限ったことではないように思われます。言語が世界をどのように分節化しているかによって、世界の見え方が異なってくるということなのでしょう。私たちの認識が言語によって強く方向付けられていることを痛感すると同時に、新たな言語を学ぶことで既存の認識の枠組みから解放される体験には、何ごとにも代えがたい喜びを感じます。
フランス語の学習を始めてまだ日は浅いですが、TLPの仲間とともにこの一年間で大きな成長を遂げることができました。仏検2級の成績優秀者に選出していただいたことを大変嬉しく思うと同時に、今後ともより一層フランス語の学習に励み、三カ国語話者を目指して努力を積み重ねていきたいと思います。
仏検インターネット申込は、システムメンテナンスのため、
以下の期間中、各種お取り扱いを一時停止いたします。
※期間中は申込システムへのアクセスが不通となります。
※お申込完了後のコンビニ店頭でのお支払いは可能です。
※作業の進捗状況により、終了時間は前後する可能性がございます。
仏検インターネット申込 お取り扱い一時停止期間
対象 : インターネット申込システムでのID取得・出願情報入力、
マイページでの各種操作
停止期間 : 2022年4月28日(木)AM 1:00 ~ 6:00
ご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承のほど、お願い申し上げます。
2021年度春季1級合格・日仏会館賞
小池 穣治
千葉県
中学生の時、Radio France Internationale を短波放送で聞いてフランス語の美しさに魅せられ、大学ではフランス語を第2外国語として選択しました。その後、20代終わりにパリに赴任することとなり、2年間本格的にフランス語に接することとなりました。
当時は(今も?)パリでは英語があまり通じない中、フランス語でのコミュニケーションに悪戦苦闘する日々でした。不幸にも住居が盗難にあってしまい、警察に出向いたら、≪ English, I speak, ehhh… quelqu’un qui parle anglais? ≫ と同僚に振る始末、フランス語で状況説明しなければなりませんでした、また、車の免許を取るため「日本人OK」という現地の自動車教習所を訪れると、フランス語しかしゃべれない教官たち。話が違う!いきなりパリの公道を運転させられました。しかし、こんな修羅場を経験したおかげでフランス語は鍛えられました。まさにピンチをチャンスに、です。
日本に帰国後、仏検2級を取得しました。今から30年ほど前のことです。
その後、残念ながらフランス語を使う機会はほとんどなく、フランス語の能力はどんどん落ち、忘却のかなたに追いやられていた状況でした。
第二の人生設計を考えなければいけない年齢になったことをきっかけに、「今まで曲がりなりにも培ってきたフランス語を忘れるに任せるのはもったいないのではないか、今後フランス語を活かせる機会もあるのではないか」との思いが強くなりました。そのため、フランス語の再学習の目標とすべく30年ぶりに仏検を受験することにしました。
当初、仏検準1級の合格を目標にしました。錆びついたフランス語は相当リハビリが必要でしたが、勉強を進めていくにつれ、昔の知識・感覚が蘇ってきました。昔身につけた知識は無駄になっていなかったと実感しました。そうなると欲が出てくるもので、あまり深く考えずに仏検1級も受けることにしました。
幸運にも2020年秋季の仏検準1級に続き、2021年春季の仏検1級に合格することができました。初回での1級合格は想定外だったので、こんなに嬉しいことはありませんでした。
*
さて、仏検に向けどんな勉強を行ったか、少し触れたいと思います。
まずは30年間ほぼ使う機会がなかったフランス語の錆落としをする必要がありました。このため、昔使っていたフランス語の入門書を引っ張り出して復習、特に性・数の一致、条件法、接続法を重点的に復習し、カンを取り戻す努力をしました。仏検を受験した際、こうした基礎固めの重要性を改めて認識したところです。
ネットで提供されるフランス語のニュースについて、毎日欠かさず国際情勢、仏国内の出来事を含め幅広く読むようにしました。これに加え、医療・健康や科学関連のネット配信記事を読むことにより、知識習得とフランス語能力の向上を図るようにしました。
仏検1級に特化した勉強としては、過去問や類題を何回か解き、出題傾向の相場観を養うようにしました。個別の出題分野について行った対策をいくつかご紹介します:
名詞化問題:重点的に対策を行なった分野の1つです。市販やネットの教材などを活用しつつ、名詞形と名詞化構文への変換について繰り返し学習しました。特に留意したのが特殊な名詞形と複数の名詞形があるケースです。名詞構文への変換についてはいくつかのケースに類型化し、それぞれの名詞構文化にあたってどのような動詞が用いられるかなどを別途まとめる作業を行いました。また、名詞構文への変換は1対1ではなく様々な方法があるため、市販の教材にある名詞化構文を敢えて別の名詞化構文にするといった試みをしました。仏検公式ガイドブックの解説には様々な名詞構文のパターンが解説されており、大変役に立ちました。
多義語:市販の教材がなく、最も対策が取りにくい分野でした。仏和辞書から違う意味を含む基本語彙を拾い上げ、別途単語帳にまとめるという作業を行いましたが、手間がかかるため途中で挫折しました。幸運にも対策済の部分から実際に出題されたので、作業は無駄にはなりませんでした。
時事用語:出題対策というよりは、むしろ多様な分野においてフランス語で表現する能力を高めたいという動機で覚えました。様々なソースを頼りに分野別の時事用語集を半年くらいかけて1,000単語程集めて作り、暗記しました。(例えば「新型コロナ関連」、「医療」、「政治」、「経済」、「環境・エネルギー」、「スポーツ」、「IT」など)。東京オリンピック開催年だったため関連の出題を想定していたところ、的中してよかったです。
*
どうにか取得できた仏検1級ではありますが、私にとって自信を持たせてくれる心の拠り所です。ただ、1級合格に満足し、フランス語のメンテナンスが怠りがちなのも事実です。再び錆びつかせてしまわないよう、たゆまぬ努力を続けていかねばと自戒の念を込めて強く思っているところです。まもなく人生の第2フェーズに入ろうとする中、仏検合格をこの先まだ続く人生の選択の幅を広げる糧にしていければ、と思っています。
2021年度 文部科学大臣賞団体賞 受賞のことば
立教大学フランス語教育研究室/フランス文学研究室
京都産業大学外国語学部ヨーロッパ言語学科フランス語専攻
早稲田大学高等学院
フランス語暗唱コンクール―初めてのハイフレックス開催―フランス語と私
松田 雪絵(埼玉県立伊奈学園総合高等学校)
[追悼]長谷川善一先生を偲ぶ
岩本 渉(アジア太平洋無形文化遺産研究センター所長・APEF常務理事)
岩本 渉(アジア太平洋無形文化遺産研究センター所長・APEF常務理事)
フランス語教育振興協会(APEF)前理事長の長谷川善一先生が2月21日、82年の生涯を閉じられました。ここに謹んで哀悼の意を表します。故人の思い出をつづるといっても、私は2015年長谷川先生が理事長を退任されるのと同時に本協会の理事になったので、協会での仕事よりも、二人の共通の職場であった文部省(現文部科学省)時代の話が多くなります。
長谷川先生は1962年東京大学教養学部フランス科卒業後文部省に入省され1966年から68年まで人事院長期在外研究員としてフランスに派遣されました。政府による同制度のフランス派遣の第1期生であり、ストラスブール大学、そして後半の1年を国立行政学院(ENA)で学ばれました。後年、私が当時の思い出を伺うと、ストラスブールの冬の暗い夜道を大学の帰途歩いていると、通りがかりの建物の窓から子供が「アジア人!」と言って物を投げてきたというような話を伺ったことがあります。またENA在籍の半分の期間は、Indres et Loire 県の副知事として県内を駆け回ったと懐かしそうにお話されたのを覚えています。一方、Mai 68 の社会の動乱を現地で体験され、「学生らが機動隊に殴打されるのを見て、国家権力の正体を見たような気がする」と話されたことがありました。
フランスへの2回目のお仕事は1975年から78年にかけて在仏日本大使館一等書記官、文化アタッシェとしてのご勤務で、我が国初のフランスの国宝級の展示、モナ・リザ展実現に向け現地で精力的に交渉にあたったのも先生でした。当時、国際交流基金からパリに派遣されていた故大塚本協会理事とは、ともにパリを舞台にして働いた戦友でいらっしゃいました。
私は、先生より15年後に生まれ文部省に入省しましたが、長谷川先生と言えば、省内の国際派の代名詞的存在でした。私が、文部省で長谷川先生以来13年ぶりにフランスへ行く在外研究員を志願した時に省内選考をしてくださったのも先生でした。また、最終選考合格後、フランスの大学から予備登録の回答がないと言ってやきもきしてご相談すると「君、フランスが相手だから心配しないでいいよ」と慰めてくださいました。いよいよ渡仏が近づくと、凱旋門から放射線状に伸びた avenue のどれを行けば大使館に行けるか、手配してくださったホテルにどう行くかを、きれいに地図にして教えてくださいました。語学研修を受ける Tours へは、普通一つ手前の St-Pierre-des-Corps の駅で降りて乗り換えなくてはいけないなどと教えてくださいましたが、そんな時には、ご本人も懐旧の念に浸っていらしたようでした。
私が大使館勤務になった時もたまに出張などでいらしてご一緒することがありました。その折、長谷川先生から言われた「フランスの官僚はどんなに忙しくても面会の申し込みがあると断らない、短時間でも会って話を聞いている、これが彼らの優れた仕事の秘訣だよ」という言葉は、今でも私の仕事に大変役立っています。
後年ユネスコを志望した私が、二国間の外交官の仕事と国際公務員の仕事の比較を先生に伺ったところ、「国際機関は普遍的な理想を追及はしているが、déraciné になるようで、僕は苦手なんだ」と言われました。自分のアイデンティティは守りたいとお考えだったような気がします。20年たった今、二人でこの点を議論しだしたら1日では足りないだろうと思います。
長谷川先生は、文部省退職後も多様なお仕事に就かれました。APEFには1998年から関わられました。2011年の公益財団法人化の実現は、役員、事務局一丸となった努力の賜物ですが、長谷川理事長の豊かな職務経験、卓越したリーダーシップと洞察力がなければ実現しなかったでしょう。フランス語に serein という言葉があります。長谷川先生はじっくり相手の話を聞き沈着に行動され、まさにこの言葉が打って付けの方だったと思います。
APEFの会議の後の懇親会などで、よく大塚理事とお二人戸外で喫煙し談笑されている姿を目にしましたが、私には、一幅の寒山拾得の画のように見えました。今頃天国からお二人はあの優しい眼差しで我々を見ておられることでしょう。
APEF前理事長の長谷川善一先生が2022年2月21日、82歳でご逝去されました。長谷川先生は文部省(現文部科学省)入省後、在仏日本大使館書記官、文部省学術国際局長等を歴任。日本芸術文化振興会、国連大学等でも理事を務められ、2012年にはフランス共和国から教育功労章オフィシエを受章されました。APEFでは1998年に理事に就かれた後、2004年からは理事長として2015年までの11年にわたり公益財団法人化を始めとする協会の発展に大きく寄与され、2015年から2019年までは評議員を務められました。謹んでご冥福をお祈りいたします。
松田 雪絵(埼玉県立伊奈学園総合高等学校)
2022年3月13日、慶應義塾大学三田キャンパス北館ホールで東日本高校生フランス語暗唱コンクールが開催された。今回は会場に足を運べない高校生のためにオンライン参加も可能にしてハイフレックス開催となった。北海道から神奈川まで21校35名の生徒が出場し、そのうち4校7名の生徒がオンラインで参加した。
このコンクールはフランス大使館が後援し、アンスティチュ・フランセ横浜(以下IFJ-横浜)、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(以下慶應SFC)、そして日本フランス語教育学会(以下SJDF)が共同で開催している。私はSJDFの初中等教育委員会の代表として運営に携わっている。準備は年度初めに日程を決めて会場を押さえることから始まる。今回はコロナ禍の対面実施ということで会場担当の慶應SFCの國枝孝弘先生は苦心して三田キャンパスに掛け合ってくださった。
会場を押さえたら次は課題選びである。フランコフォニー月間の3月に開催されるため、北アメリカ、西インド諸島、アフリカ(サブサハラ)、マグレブ、ヨーロッパの各地域から1つずつ、5つの課題が出される。テクストの種類も小説や詩、政治演説などバリエーションに富み、今回は新たにグラフィック・ノベルが加わった。標準フランス語の初級・中級レベルの語彙で150~250語で書かれているものが望ましい。この難しい注文に例年応えてくださるのが法政大学の廣松勲先生。複数の言語や文化をまたがって生きる苦悩や魅力、ジェンダー、人種差別など、まさに高校生に考えてほしいテーマを扱う素晴らしい課題を用意してくださる。ところが昨年度は廣松先生がサバティカル。そこへ獨協大学のジョルジュ・ヴェスィエール先生が新たに初中等教育委員会に加わり窮地を救ってくださった。ありがたいことに課題文の準備に加えて暗唱のモデル録音まで担当してくださった。これは第2外国語としてフランス語を学ぶ学習歴1~2年目の高校生が対象のコンクールである。初級者にもわかるように「ゆっくりはっきり」と、そして出場者がモデル録音に影響され過ぎないように「表現は控えめに」という要求に見事に応えてくださった。
課題文とモデル録音が揃ったら募集を開始。対面実施の準備をしていたのに年明けには新型コロナウイルスの感染者数が急増。昨年はビデオ審査だったが、結局今年もオンライン開催になるのかと思っていたら、國枝先生が高校側の意向を尋ねてくださった。都心と地方の高校どちらからも対面実施を望む声が圧倒的だったが、遠方であることや感染が不安、直前に濃厚接触者になった等の理由で会場に来られない高校生を切り捨てたくなかった。そこでIFJ-横浜のシビル・デクフレさんの提案もあり、対面とオンラインのどちらも可能にするハイフレックス形式で開催することになった。慶應SFCの宮代康丈先生と西川葉澄先生は検討すべき点を素早くリストにしてくださり、それをもとにオンライン会議も行った。直前にはSFCの先生方で下見までしてくださった。常に出場する高校生のことを最優先に考えて最善を尽くしてくださるIFJ-横浜、慶應SFC、そしてSJDFの方々とのこの協力体制をとても誇りに感じている。SJDFの私の役割は、募集要項やプログラム、評価シートなどの文書作成、そして運営者側や出場校、協賛団体との連絡調整役である。今回は複数の高校の先生方が助けてくださり、ありがたかった。さすがに先生方は手際が良く、例年よりも余裕を持って本番を迎えることができた。
当日、司会を務めたのは國枝先生。開会式から冗談を交えて高校生の緊張を解いていた。宮代先生はオンライン参加者の発表が少しでもよく伝わるように細やかな気配りでZoomの操作をしてくださった。審査員を務めたのはIFJ-横浜のデクフレさんとコリンダ=ガエル・ベオンさん、そしてSFCの西川先生、SJDFのヴェスィエール先生。笑顔と温かいまなざしでエールを送るようにひとりひとりの発表を見てくださり、結果発表後も出場者へ丁寧にアドバイスをしてくださった。
ところで、「フランコフォニーのテクストが課題だなんてとんでもない!」という声が時々聞かれる。そう考える方はぜひコンクール会場へ足を運んでいただきたい。高校生は大人の予想を気持ちよく裏切ってくれる。作品の背景を調べてテクストを解釈し、初級者ながらも見事にフランス語で表現している。コロナ禍で自分の力を試す機会が奪われてきたからか、今年は例年以上に意気込みが感じられた。会場の空気をつかんで生き生きと発表していたのが印象的だった。これだけレベルの高いコンクールとなるのは、出場者本人の努力に加えて、高校の先生方の日頃の熱心なご指導のおかげでもある。
コンクールは競い合いの場であるが、他にもさまざまな役割がある。まずは交流の役割。高校生が同じフランス語を学ぶ仲間と出会える場、そして高校教師同士、または高校と大学の教師が情報交換できる場となっている。今回も休憩時間に楽しそうに声を掛け合う高校生を見て、苦労して対面で実施した甲斐があったと感じた。また、コンクールは高校生の成長のきっかけにもなっている。まずは「初級者の自分がこのテクストを暗唱できた!」と自分に驚いた生徒は少なくないはずだ。人前で堂々と発表できた自分に自信を持てた生徒もいるだろう。悔しい思いをした生徒もそれもひとつの経験。私の生徒達も他の出場者の発表を見て自分に足りないところを認識し、秋に開催されるスケッチ・コンクールでは絶対にリベンジしたいと言っていた。人前での発表に怖気づいていた2人が大きな進歩である。さらには、フランス語学習に有益な情報を提供する場にもなっている。アンスティチュ・フランセやDELF、仏検の存在をコンクールで知る高校生もいる。また、賞品を通して各出版社が出版するフランス語の学習書を知ることにもなる。他にも慶應SFCの多言語入試や獨協の自己推薦入試などフランス語を活かせる入試も紹介されている。
このような有意義なコンクールを毎年開催できるのもAPEFをはじめ協賛団体に大きく支えていただいているおかげである。心より感謝申し上げたい。
文部科学大臣賞団体賞は2013年度に創設され、当年度における出願者数とその増加率および試験結果等を勘案し、年度を通じたフランス語教育への取り組みを総合的に判断した上で、特に優秀と認められた団体に授与されます。2021年度は、立教大学フランス語教育研究室/フランス文学研究室、京都産業大学外国語学部ヨーロッパ言語学科フランス語専攻、早稲田大学高等学院が選出され、APEF役員が各校にお伺いし表彰の場をもちました。表彰団体の先生方からお寄せいただいた受賞のことばをご紹介します。
このたびは文部科学大臣賞団体賞をいただき、誠に光栄なことと心よりお礼申し上げます。本学では2005年秋季の仏検より、準会場として団体受験を実施してまいりました。フランス語・文学を専門とするフランス文学専修の学生はもちろんのことながら、第二外国語としてフランス語を学ぶ他学部学生も、毎年仏検にチャレンジしています。名誉ある賞を頂きまして、仏検実施に携わる教員はもとより、フランス語学習に取り組む学生にとって大きな励みとなります。コロナ終息を見据え、学内の留学プログラム応募に必要な仏検等の資格合格に向けて、日々フランス語学習を頑張っている学生を、これからも応援できるような環境づくりを目指してまいります。有難うございました。
写真(後列左)関未玲先生・(前列中央)立教大学総長 西原廉太先生・(同中央左)澤田直先生・(同右)西澤文昭APEF理事長・立教大学の先生方と学生の皆さん・APEF職員
このたびは、文部科学大臣賞を賜り、京都産業大学外国語学部ヨーロッパ言語学科フランス専攻教員一同、大変名誉なことだと喜んでおります。本専攻は、優れたフランス語力を養成するために、1・2年次には週5回のフランス語の授業を設け、到達度の検証を仏検で行なっております。また、3・4年次においても上級合格を目指して指導しています。
本専攻の教育において、仏検は学生に目標・励み・達成感を与えてくれる不可欠の存在です。2020年度はコロナ禍で例年通り団体受験を実施できず大いに苦しみましたが、今回、やっと団体受験を再開できたところに思いも掛けない受賞となり、一層の喜びを覚えた次第です。改めて心よりお礼を申し上げます。
写真(後列左から)北村卓APEF副理事長・平塚徹先生・ブルーノ ティノ エリック先生・長谷川晶子先生・井上俊博先生・伊ケ崎泰枝先生・(前列)学生の皆さん
この度は文部科学大臣団体賞を賜り、早稲田大学高等学院の教員一同大変嬉しく、また光栄に思っております。早稲田大学高等学院の歴史は1921年大学予科に始まり、フランス語教育も予科の時代からの長い伝統を持っております。卒業生は原則全生徒が早稲田大学に進学する本学院では、第二外国語が三年間選択必修(独、仏、露、中のなかから一つ選択)となっており、第三外国語でフランス語を学んでいる生徒も含めると全校で500名近くの生徒がフランス語を学んでいます。
フランス語科では、「異文化理解にもとづいた豊かな人間形成」と「フランス語を活かした国際社会での活躍」といった目標をもとに授業を展開しております。これらの目標を達成するうえで、実用フランス語技能検定試験(仏検)は大変大きな存在となっております。
この場をお借りして今後も皆様からのご指導ご鞭撻をお願いすると同時に、さらなる仏検の発展をお祈りいたします。
写真(右から)野中純先生・大原宣之先生・中野茂先生・学院長 武沢護先生・西澤文昭APEF理事長・生徒の皆さん
2021年秋季準1級合格・ケベック州政府在日事務所賞
森川 奈緒美
主婦・埼玉県
大学時代に専攻だったのにもかかわらず中途半端な習得で終わってしまったフランス語と本気で向き合おうと、5年程前に独学で再び勉強を始めました。以来、全くの趣味ですが、家事育児の合間にフランス語を勉強することは私の生活の一部になっています。フランス語を話す、使う機会が欲しく、2年半前からは週に一度オンラインでの授業を受けています。
普段はフランス語の記事等を読み、書き写し(各単語の綴り、文の構造、動詞の活用の確認と新しく出会った単語の意味を頭に入れる為)、そしてインターネットラジオでフランス語を毎日聴いています。局や番組によっては過去の放送も聴けますし、放送内容を簡単にサイト上で文章化してくれているので聴力のトレーニングに放送時間が短めの番組も時々利用しています。(放送内容を見ずに何度か聞く→内容を自分の言葉で要約する→放送内容を見て自分の理解度をチェック!)
今までの努力の成果を試してみようと今回仏検受験に至りました。
1次試験に関しては、普段の勉強+対策本を通しての仏検に向けた勉強の甲斐あって満足出来る状態で試験に臨むことが出来ました。
しかし、週に一度しかフランス語を話す機会がない私にとって、2次試験に向けての対策は難を要しました。1次試験が終わって2次試験までの約2ヶ月間は長いようであっという間に過ぎていきました。まずは口述のテーマとなり得るだろう時事、社会問題、日本特有の文化に関する記事を(日本語で書かれたものだけでなく、フランス語で書かれたものも含めて)読みました。幸い、ネットで様々な情報を得ることが出来る時代です。フランス語で書かれた日本に関する記事に沢山触れ、知識と語彙を豊かにしました。そこから各テーマに対して自分の意見を持つよう意識しました。本番では(口述の)準備、口述ともに時間が限られているので、いかにその短い時間にテーマに沿ったアイディアを出して、論理的にまとめるかが鍵になります。オンラインのレッスンでも会話を重点的にみてもらいましたし、夜な夜なタイマー片手にひとりで何度も練習を重ねましたが、本番に向けて話す能力を上げていくのは難しかったです。理想を言えば、やはりこの練習には聞いてもらえる相手、訂正やアドバイスをくれる相手が必要だったと思います。
本番が終わった後になって、「こんな事も言えたのではないか」とか「論述としてテーマに対する最後の締めくくりが出来ていなかった」などといった気持ちもありましたが、私にとって、この2次試験は初めての場で、かつ初めて会う試験官の前でフランス語を話すという経験を得られたのと、今後のステップアップの課題を見つける良い機会となりました。また仏検合格という結果を目にした時、今まで勉強してきたこと、努力してきたことが初めて「形」になりました。
「言語は生きている」本当にそう思います。新しい単語が生まれることもあり、廃れていく単語もあり、また元々の意味から離れ別の意味を持って独り歩きする単語もあり。フランス語の学習に終わりはありません。だからこそやりがいを感じます。フランス語を母語とする人々と同じような感覚でフランス語を読んだり、話したりすることが出来たらどんなに素晴らしいだろうと思います。いつか日常的にフランス語を話す機会を持てることを夢見て今日も明日もフランス語の世界に浸る時間を堪能します!
公益財団法人フランス語教育振興協会・仏検受付センターは、大型連休に伴い、4月29日(金)~5月5日(木)を休業期間とします。つきましては、休業期間中にお寄せいただく仏検・翻訳・APEF青山フランス語プロフェショナルコースの各業務についてのご依頼・お問い合わせが5月6日(金)以降のご対応となりますことをご了承ください。
また、翻訳サービスにつきましては、連休直後に複数のご依頼が重なり、通常よりも翻訳工程に日数を要する場合が想定されます。
ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
2021年秋季5級合格・在日スイス大使館賞
堀田 悠惺
小学3年(Global Indian International School Tokyo)・東京都
ぼくは日本に住んでいて、英語を第一言語とするインド系のインターナショナルスクールに通っている日本人の小学生です。 フランス語を始めたのは3年前です。小学生になるときに学校の授業の第3言語にフランス語を選びました。その理由は2つあります。1つ目は、フランス語は英語と似ている単語があって楽しそうだったからです。2つ目は、ぼくは絵を描くのが好きなので、いつかフランスに絵の勉強をしに行きたいからです。
学校では、週に1回、フランス語の授業があります。フランス語の先生は、日本語は使わずにフランス語や英語で授業をします。そのため、自然にフランス語が聞き取れるようになりました。他にもフランス人の考え方や、日本の文化との違いをお話してくれることもあります。
2年生になって、もっと上手になりたくてオンラインで会話のレッスンを始めました。先生はフランス人でおしゃべりも楽しいし、フランス語を話すたくさんの国の文化も教えてくれます。3年生になって、文法が少しずつわかってきたのでフランス語検定の5級を受けることにしました。準備は2か月前から始めました。学校ではまだ習っていない文法もあったので、5級の本を1回読んでから、模擬問題を2回分解きました。わからないところは先生に聞いて、ぼくが理解できるまで教えてもらいました。おかけで無事に合格できて成績優秀者にも選んでもらうことができました。最近の楽しみは、外出したときにフランス語で書かれている看板の意味が分かるようになってきたことです。
次は4級を受験します。短い期間の目標として、フランス語検定を受けることはとても良いです。受かるととても嬉しいので、勉強を続けるモチベーションになるからです。
今のぼくの希望は、2024年にフランスのパリで開かれるオリンピックを観戦しに行って、美術館で絵を観ることです。その時に現地の人とフランス語でお話ができるようになれたらいいな。