フランス語に感謝
2021年春季2級合格・文部科学大臣賞
赤城 みう
東北大学学生・宮城県
私は高校時代に1年間フランスへ留学をしました。非英語圏に行きたいなと考え、なんとなくフランスを希望しましたが、この経験は私に劇的な影響をもたらしました。
恥ずかしながら、私は Bonjour と Je m’appelle 〜 しか知らずに渡仏しました。その程度のフランス語力だったので、留学中には本当に苦労しました。言葉が話せないと、自分が赤ちゃんになった気分だったのを覚えています。伝えたいことがあっても伝えられないもどかしさと、みんなが話していることを理解したいという気持ちが、私のフランス語のやる気に火をつけました。初めは、よく耳に入ってくるフランス語をカタカナで書き取って、意味を後から確認することから始めました。フランス語を話せるようになればなるほど、留学先の高校の友達やホストファミリーとの距離が縮まって行くのを感じて、大きなモチベーションとなりました。フランス語は、私に留学先でのたくさんの素敵な出会いをくれました。フランス語という道具を通じてできた知った世界や、得た人々との絆は、私にとってかけがえのないものです。
現在、私は東北大学に在学しています。大学でも、フランス語の学びを継続しています。フランス語のおかげで大学でできた繋がりが2つあります。
1つは、一緒にフランス語を勉強する仲間たちです。高校まではフランス語を一人で勉強していたのですが、大学では、私たち学生のフランス語力向上のために尽力してくださる先生と、共に高め合える仲間がいます。とても心強いです。みんなが努力しているのを見て、私も仏検に挑戦しようと思えました。現在は、「日本の学生が選ぶゴンクール賞」のプロジェクトにみんなで取り組んでいます。フランス語の小説を読み味わうのは簡単なことではありませんが、とてもやりがいを感じています。
もう1つは、フランスからの留学生との出会いです。東北大学は留学生が多く国際性に力を入れている大学で、フランスの大学からの留学生も多くいます。コロナ禍にも関わらず、彼らのおかげで日常的にフランス語で会話をする機会を持つことができました。特に彼らとの会話を通して、フランス語に感情が乗るようになったのは大きな進歩です。前よりもずっと自分の言葉、気持ちとしてフランス語を話せるようになりました。また、日本で暮らしているフランス人から見た日本について考えを彼らから聞くのも、非常に面白いです。
私は、今年の夏からリヨンの大学に交換留学をします。この留学では「フランス語を学ぶ」だけでなく「フランス語で学ぶ」ことができるように頑張りたいと思っています。今からとても楽しみです。
留学以来ずっと私の人生を豊かにしてくれているフランス語に心から感謝したいです。そして、フランス語を通して私と出会い、良い影響を与えてくれた方々にもここで感謝したいです。ありがとうございます。Merci beaucoup !!
留学先、Evianで訪れたレマン湖畔