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1歳児と一緒に1級合格!~自分の夢を叶えるフランス語から、誰かのためのフランス語へ~

2022年度春季1級合格・在日フランス大使館賞
つの ゆいこ
絵本/紙芝居作家・東京都

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2020年の秋、6年間にわたりフランスでの紙芝居の活動ののちに東京に帰ってきたときには、第一子を妊娠していました。これから日本で子育てをしていくにあたり、紙芝居だけではなく何かフランス語を生かした仕事ができるようになりたいと思い、日本での語学力の証明にもっとも信用のある仏検に挑戦することにしました。

DALFのC1を取得していたので、目標は仏検1級。出産後、まずは腕試しに、2021年秋の準1級に挑戦しました。『仏検公式ガイドブック 1級・準1級』の過去問を隙間時間に解いて対策し、無事に合格。光栄なことに成績優秀者の表彰もいただきました。

準1級の合格がわかってから1級の勉強を始めたのですが、過去問を解いてみて愕然としました。準1級からものすごくレベルアップしていて難しい!特に時事の単語問題は、日本語ですら知らないものもあって、さっぱりわかりませんでした。同語異義問題も、フランス人の友人に問題を送っても、すぐにはわからなかった、と返事のあったほど。名詞化問題も、なんとなく知っていたようでいて全く覚えていなかったことがわかりました。これは大変だ、と、襟を正して真剣に勉強を開始しました。

当時子どもはちょうど1歳になるかという頃で、ますます目の離せない時期。保育園には行っていないので、一週間のなかで勉強に割ける時間は非常に限られていました。幸い私の住んでいる自治体には、1日4時間までの理由を問わない一時預かりのサービスがあったので、4月から週に一回そこに子どもを預けて、近所のカフェで週一回2時間ほどまとめて勉強するという生活をはじめました。

テキストとしては、準1級の時に使った『仏検公式ガイドブック 1級・準1級』に加えて、『フランス語名詞化辞典』と『仏検公式ガイドブック セレクション 1級』を購入。また、時事問題の語彙を増やすのと、口頭試験の対策として『La Croix』のオンライン版を購読することにしました。子どもを抱えながら語学学校の授業を受けることはできないので、一時預かり中の2~3時間と、日常生活のスキマ時間が鍵。そこで次のように計画をたてました。

1)4月・5月の一時預かり中は過去問を解く。
2)6月・7月は、マダガスカル人の留学生の友人に、一時預かり中に口頭試験の特訓をしてもらう。
3)家事をしている間は、YouTubeやRadio Franceのニュース番組や討論番組を流し聞く。
4)湯船につかっている間に名詞化辞典を読む。
5)毎朝の日課として、YouTubeの若者向けニュースチャンネルを見る。
 (「Hugo Décrypte – Actus du jour」というチャンネルで、毎日10分未満でその日のニュースをわかりやすくまとめています。)
6)その他、フランス語を忘れないために、日常的にフランコフォンのママ友と会ったり、フランスの友人と電話したりする。

口頭試験の対策も、2016年にDALF C1の対策でやったきりで殆ど忘れていたので、マダガスカルからの留学生の友人にはたくさん助けてもらいました。その甲斐あって、1級も無事に合格!しかも、すれすれでの合格と思いきや、なんとまた成績優秀者で表彰していただくことになり、本当に感動しております。
 
私はフランス語ができたおかげで、フランスの出版社から紙芝居や絵本を出版していただいたりと、自分の世界を広げ、夢を沢山叶えることができました。これからはそれだけでなく、フランス語を使って、もっと人のために貢献していけるようになれたらと思っています。自分の夢を叶えるだけでなく、誰かの夢を叶えられるフランス語へ。仏検1級の資格を取得できたことは、そんなフランス語との関わり方を始める上での、新しい切符のように感じています。