受験者のみなさま
本日は、2024年度秋季1次試験をご受験いただきありがとうございました。
正解および解答例を掲載します。
公開期間 2024年11月17日(日)〜2025年2月末日
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2024年秋季仏検 受験者のみなさま
11月17日(日)の仏検1次試験当日の緊急連絡先を下記のとおり開設いたします。
・試験を欠席される場合、事前連絡は不要です。なお、欠席された方への結果通知の発行は行いません。
・今季も試験終了後の正解例の配付は行いません。正解例は試験当日11月19日(日)の20:00過ぎに当ホームページにて公開予定です。
受験者のみなさま
2024年度秋季1次試験当日の2024年11月17日(日)は、京浜東北線の路線に伴い、
蒲田~品川駅間の全列車を運休するとJR東日本から発表がありました。
他鉄道会社への振替輸送が行われますので、受験される方はあらかじめ経路をご確認のうえ、
お時間に余裕を持って会場へお越しくださいますようお願いいたします。
詳細は、『JR東日本ニュース』をご覧ください。
平素はご利用いただきまして誠にありがとうございます。
現在、システムの不具合により、オンライン仏検出願システムにおけるコンビニ決済が正常に完了しない事例が確認されております。
その為、10月23日(水) 23:59 のインターネット出願締切まで、コンビニ決済のご利用を中止し、クレジットカード決済のみの受付とさせていただきます。
恐れ入りますが「2024年秋季 仏検インターネット申込」より「クレジットカード決済」をご選択いただき、ご利用いただけますと幸いです。
ご不便、ご迷惑をお掛けし申し訳ございませんが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
2023年度秋季準1級合格
山本 理沙
東京都
大学では偶然にもフランス文学科に入学しました。当初はおしゃれそうだなあ、という理由だけでなんとなく選んだ学科でした。
当時は多忙な体育系の大学の部活動に熱心に取り組んでおり、学業にはあまり力を入れず、はっきり言って劣等生で単位をいくつも落とすくらいでした。しかし、3年生に進級してから、「大学に来ているのにこれでは勿体ない」と感じ、やっと本格的に取り組むようになりました。同時に、週6日の部活動やアルバイト、大学の授業に忙殺され、体調を崩し、自信を失う日々もありました。そんな時、両親の勧めでフランスへの語学留学を決意し、これが私のフランス語人生を大きく変えるきっかけとなりました。
大学4年生になる前に1年間休学し、パリのソルボンヌ大学文明講座で勉強しました。全くいままで遊んでこなかっため、放課後は毎日のように友達と遊び、美術館にも行き、充実した日々を過ごしました。文明講座の授業では文法を徹底的に学び直しました。授業では文法に重点を置いて学び、学校の外では積極的にフランス語を使うことで上達しました。文法の基礎を固めたことが後に大いに役立ちました。成長する喜びを実感しながら、フランス語をますます好きになっていきました。フランス語留学を考えている方には、学校だけでなく外でのコミュニケーションも大切だと伝えたいです。
日本の会社に就職せず、結局大学卒業後もフランスに戻り、結果的に更に5年間パリに住みました。
今度はビジネスでのフランス語が自分にとっての大きな挑戦になりました。自ら直談判して面接を受けてもらったお菓子屋さんの販売員から始め、日仏系の会社の社長秘書も経験することができました。
初めはオフィスにかかってくる電話で相手が何を言っているかも分からず、悔しさのあまり涙がでてくることもありました。フランス語で上手く交渉ができず上司に怒られることもたくさんありましたが、くよくよしてはいけない、と仕事後はパリ市の夜間学校に通いました。また、フランスでは仕事において、特に論理的にフランス語を話すことが求められることに気づいため、フランス語そのものの勉強だけでなく、フランス人らしい文章の組み立て方、論理的な話し方を意識して勉強するようにしました。そのうちフランス語がメキメキと上達するのを実感しました。単に話せる、ではなく、フランス人との交渉スキルも身についたと思います。初めは分からなかった法的な文書や契約書なども読んで取り扱いができるようになり、前よりも自信を持ってフランスで仕事ができるようになりました。
また、フランスでは長期間のバカンスをもらえるので、休みがあれば旅行をしました。3週間かけて自転車でフランスの田舎を巡る旅もしました。もちろんフランスでの生活は楽しいことばかりではありませんでした。フランスには様々な肌の人がいますが、どれだけフランスに馴染もうとしても差別されていると感じることも多くありました。ストにより1ヶ月電車がほとんど機能しなくなったり、水道管の故障で1週間水が使えなかったりと、生活に不便を感じることも多かったです。ですが、そんなことには負けずに暮らす強さも少し身についたと思います。3年前に日本へ完全帰国しましたが、幸いフランス語スキルを活かして、日本に帰ってからも日仏系の会社に就職することができました。
そこでふと思い立って一年前に受けた仏検一級。TCFでもわりと良い点が取れているし、かなり話せる方だから楽勝だろうと軽い気持ちで受けましたが結果は10点足りず不合格。とても悔しい気持ちになりました。仏検対策をし直してみると自分の語彙力の浅さ、的確に前置詞が使えていないことなどに気がつき、まずは準一級で良い点が取れることを目指すことにしました。
仕事前に早く起きて毎日1時間の勉強を半年間しました。完全予想仏検準1級の練習問題を何度も繰り返し解き、フランス語名詞化辞典を丸暗記。通勤の電車の中では暗記アプリと、TV5Mondeの学習アプリを使って勉強しました。暗記アプリでしっかりと一つ一つ、着実に覚えることを意識して勉強しました。勉強が大変、というよりも、新しいことを覚える楽しさが大きかったです。気晴らしをかねて、動画配信サービスを使ってフランスのドラマ「Familly Buissines」を字幕なしで観たり、好きなコメディアンのラジオ番組の録音をSpotifyで聴いたりもしました。参考書をただ真面目にやるだけでなく、タブレットで学習アプリや配信サービスを利用しながら楽しく自らをフランス語漬けにしました。
その結果勝ち取った準一級の合格。成績優秀者にも選んでいただき本当に嬉しかったです。
もちろん一級合格が最終目標、いえ、欲を言えばバイリンガルに引けを取らないくらいのフランス語を話せるようになるのが目標ですです。
悔しさをバネに、そして楽しさをモチベーションに、これからもフランス語の勉強を続けていきたいと思います。なにより楽しんで続けたいと思います。
◯ 「学び始めて30年」
2023年春季1級合格・日仏会館賞 緒方 林太郎(2024/4/12掲載)
◯ 「還暦からのフランス語 きっかけはラグビーW杯」
2023年春季4級・5級併願合格 / 2023年度秋季3級合格 橋本 秋人(2024/4/19掲載)
◯ 「子育てを終えて、大好きなフランス語をもう一度」
2023年度春季準2級合格・在日フランス大使館賞 藤田 富美子(2024/4/26掲載)
◯ 「いずれは複数言語のガイドに」
2023年度秋季2級合格 村山 隆重(2024/5/24掲載)
◯ 「フランス語に対する考え方の変化」
2023年秋季4級合格 三浦 俄(2024/6/27掲載)
◯ 「仏(ホトケ)文学から仏(ふつ)文学へ」
2023年秋季3級合格 川畑 克行(2024/9/5掲載)
◯ 「悔しさをバネに、成長する楽しさをモチベーションに」
2023年秋季準1級合格 山本 理沙(2024/9/30掲載)
「仏検だより」を更新しました。ぜひご一読くださいませ。
「仏検だより」では、年に2回、APEFが全国のフランス語ご担当の先生方に
お送りしている協会誌『APEF通信』にお寄せいただいたエッセーご紹介します。
三浦 信孝(中央大学名誉教授、(公財)日仏会館顧問)
早いもので2018年4月に「APEF青山フランス語プロフェショナルコース」を開設して今年で7年目を迎えます。「フランス語プロフェショナルコース」をうたっているのは、フランス語を職業生活で使えるまで訓練するハイレベルのフランス語コースを目指しているからです。通訳コースが3クラス、翻訳コースが2クラスの5クラス編成で、日本人とフランス人の通訳・翻訳の第一線のプロ10人を講師に迎え、毎学期40人以上の受講登録をいただきコースを運営しています。
受講の目安を仏検のレベルで示すと、通訳コースの準備科が2級以上、基礎科が準1級、本科が1級、翻訳コースの基礎科が2級、本科が準1級となりますが、基本的にはリモート形式の入学テストを受けていただき面接でどのクラスが適当かを判断します。受講生には大学の学部生は少なく、大学院生か、すでにフランス語を使って仕事をしている20代後半、30代の社会人が大半を占めます。そのため授業時間は19時から21時までの2時間に設定しており、通訳準備科のみ土曜日の10時〜12時としています。
本コースは「APEF青山」というAAで韻をふむネーミングをブランド名にしています。実は30年以上前の1990年に、通訳エージェントの老舗サイマル・インターナショナル付属のサイマル・アカデミーにフランス語通訳者養成コースが開設され、英語同時通訳のパイオニア小松達也氏の依頼で私はその主任講師を務めていましたが、採算が合わなかったのか2017年度をもって閉鎖されました。フランス語通訳者養成コースを別の場所でなんとか存続させたいと思った私は、その昔、東大駒場の教養学科フランス科で同級だったよしみでAPEFの西澤文昭理事長に相談したところ、前向きに検討いただき、青山学院大学の文学部長だった西澤氏が青山学院の仏文科と交渉してラボ教室をお借りできることになり、2018年4月の「APEF青山フランス語プロフェショナルコース」開設に至ったのでした。
ところが2020年春に始まったコロナ感染危機により大学が閉鎖されたため、授業はオンラインのリモート方式に切り替えました。ようやくコロナ危機が明けた2022年春からは通訳本科のみ一部青山学院でのオンサイトとリモートのハイブリッド授業にし、それ以外はリモート形式を基本に授業を続けています。リモート形式にしたおかげで地方在住の方や海外在住の方にも受講いただけるようになりました。
【通訳コース】講師陣はサイマル時代から講師だった第一線の会議通訳者です。
◉カトリーヌ・アンスローさん(Catherine Ancelot)
掛け値なしで日仏会議通訳のナンバーワンで、井上靖から芥川龍之介まで
文芸翻訳の実績もあります。
日本語からフランス語への通訳授業を担当します。
◉宇都宮彰子さん
パリ政治学院に学びESIT(Ecole Supérieure d’Interprètes et de Traducteurs)
を卒業して会議通訳者になり、NHKBSのワールドニュースでFrance 2の放送通訳も
こなします。
◉小林新樹さん
東大数学科出身の理学博士なのにフランス語の魅力に耐えられず、
国立大学教師から会議通訳者に転業して40年のベテラン。
Le Monde紙の経済記事精読の授業は定評があります。
◉菊地歌子さん
学生時代に朝日新聞社のコンクール・ド・フランセで優勝してフランスに留学、
アテネ・フランセの名物教師を経て大学教授兼通訳者になった音声学博士で、
フランス語の発音にはうるさいです。
通訳準備科は菊地さんとクルーズさん、寺嶋さんの3人で指導します。
◉エリアーヌ・クルーズさん(Eliane Cloose)
ビジネスフランス語が専門のベテラン教師です。
◉寺嶋美穂さん
フランス生まれで幼稚園から大学までフランスで教育を受け、
ESITの翻訳科を卒業して来日、通訳の仕事を始めた若手バイリンガルの通訳者です。
世代交代の必要から最近、講師陣に加わってもらっています。
【翻訳コース】
◉ロドルフ・ディオさん(Rodolphe Diot)(翻訳コース本科)
日本語アグレガシオン(高等教育教授資格)をお持ちで書道に関する論文で博士号を
取得されていますが、日本でフランス語を教えている奇特な方です。
翻訳コースの本科では私とペアを組みます。
◉小野潮さん(翻訳基礎科)
スタンダールの研究者で、ツヴェタン・トドロフなど沢山の人文書を翻訳している
中央大学仏文科教授です。
◉カトリーヌ・ルメートルさん(Catherine Lemaître)(翻訳基礎科)
彼女のお名前は在日フランス商工会議所発行の日仏バイリンガル雑誌
Japon France Ecoの編集者として知っていましたが、エディターであり
翻訳者であり日本文化を紹介する著書もある方で、カトリーヌ・アンスローさん
の紹介で翻訳基礎科を担当していただいています。
かく言う私自身の自己紹介が遅れました。私は通訳コースと翻訳コースの両方を担当していますが、その昔、フランス留学中に通訳の仕事のおもしろさを覚え、帰国後、大学教師をしながら会議通訳を始めた最も古い世代です。最も緊張した仕事として記憶に残るのは、1982年春にミッテラン大統領が初来日した時に経団連会館での講演を逐次通訳したことで、折からの貿易摩擦で大統領の一語一句が注目され、翌日経済紙の一面に大きく報道されました。もう一つは、東京日仏学院に初めて同時通訳ブースが設置された1983年に哲学者ジャック・デリダの難しい講演をあえてひとりで同時通訳したことです。講演会の同時通訳は2人のペアでやるのがルールですから、ルール違反をしたことになります。その後は1984年以来一連の「日仏文化サミット」や日仏会館での学術講演会の同時通訳で自分の知的関心が広がり、通訳は「永遠の学生」たる私にとって最良の学校になりました。
通訳コースの授業では、時事問題を中心にさまざまなテーマを扱う適切な音源を教材に、日本語からフランス語、フランス語から日本語への両方向の通訳技術を学びます。各学期に1回、外部からゲストスピーカーを招いて、ライブ通訳訓練を行います。通訳にはスピーチ原稿がある場合とない場合がありますが、正確な通訳を行うためには、フランス語を正確に読む力と、それを的確な日本語に通訳する語学力と、テーマ毎の背景知識が必要です。ましてや日本語を私たちとっては外国語のフランス語に通訳する場合は、フランス人が聞いて自然なフランス語に通訳するだけの表現力を養う必要があります。
そのために私がお勧めするのは翻訳コースです。翻訳コースでは日本人の講師とフランス人の講師が毎週交代で授業を担当し、あらかじめ翻訳課題の文章を受講生に翻訳してもらい、それを講師が添削してお返しします。フランス語の表現力を身につける上で、自分の翻訳をフランス語ネイティブの講師に添削してもらうほどいい方法はありません。
日本の会議通訳市場は英語が95%で、残りをフランス語や中国語など「多言語」が分け合っています。日仏の同時通訳者は10人ほど、逐次通訳のみの通訳者を入れても30人ほどで、その大半は女性です。しかしフランス語通訳への需要はコロナ後復活、拡大しており、大きな会議が二つ重なると人手不足になってしまいます。世代交代を進め若い世代の通訳者を養成する必要がありますので、ぜひ「APEF青山フランス語プロフェショナルコース」の門を叩いて見てください。
栗原 唯(大阪大学)
大阪大学外国語学部フランス語専攻は1学年約27名、ネイティブ教員を含む専任教員5名と10数名の非常勤講師で運営しています。学生たちは、フランスに留学したい、国際機関・企業で働きたいなど明確な動機の他、映画や文学、絵画、バレエなどフランスの芸術文化に興味があった、入試の流れで図らずもフランス語を勉強することになったなど様々な動機を持って入学してきますが、入学後に少しずつフランス語圏の見聞を広め、フランス語の面白さを発見し、お互いに刺激し合いながら日々切磋琢磨しています。
フランス語の授業は27名、またはその半数ずつの少人数制で行われており、文法の授業を含めペアアークを多く取り入れ、学生が能動的に学習に取り組める形態をとっています。1・2年次は各年度文法、会話、講読、LL(発音・聞き取り)を内容とした5コマの必修科目があり、3・4年次はネイティブ教員による会話、作文、ビジネスフランス語などの授業が選択必修として設置されています。その他、フランス語圏についての歴史、社会、政治、文学、文化、言語などの講義・演習が日本語・フランス語で開講されています。これらの授業ではフランス語の題材やテキストを使用しており、フランス語圏の知識を深めるだけではなく、実践的なフランス語を身につけることができます。
ここでは私が担当している1年次の文法の授業での取り組みを少しご紹介します。授業は1コマ90分を週に2回、教科書は朝日出版社の『新·フランス語文法 四訂版』を使用し、一年間でフランス語の基本文法を網羅します。文法解説がメインの教材のため、本専攻ではオリジナルの補足冊子を作成し、練習問題の拡充を図っています。昨年から特に力を入れているのが、口頭の練習課題です。各文法項目ごとに、活用、代名詞のリストや言い換え文、型となる例文などを口頭で暗記してもらいます。制限時間や個数などの具体的目標を事前に設定し、次回の授業でクリアできたらスタンプカードにハンコを押すシステムは、クリアしたい・ハンコをたくさん集めたいという動機を与え、学習意欲を刺激しているようです。
口頭の練習課題は頭で理解した文法を、実際に口に出して使えるフランス語に繋げることを目指したものでしたが、思わぬ副産物がありました。一つは学生同士ペアで確認作業を行わせることで、学生間での励まし合い・教え合いが広がり、クラス一丸となってフランス語を頑張っていこうという機運が高まったことです。もう一つは、目標クリアに必要な口頭暗記のスピードのモデルとして配布している音源が、学生たちの発音向上に繋がったことです。LLの授業でも発音指導は行いますが、週に1コマしかなく、これまでどうしても取りこぼされてしまう学生が出てしまっていましたが、口頭の文法練習課題を取り入れてからは、フランス語特有の母音やリエゾンなどの基礎的な発音のマスターだけではなく、アクセントやイントネーション、フランス語らしいスピード、長い文でも途切れのない発声などを1年次の夏にはほぼ全員が身につけられるようになりました。
カリキュラム外でのフランス語実践の場は、主に3つあります。まずは交換留学です。留学先はパリ、リール、ストラスブール、グルノーブル、マルセイユ、ボルドーで、毎年3年次の後期から1年間10数名を派遣しています。留学に行った学生たちは、ネイティブの学生と席を並べて受けるフランス語力が大いに試される授業のほか、文化交流イベントや旅行を通して多くの刺激を受け、帰国後はフランス語に対する自信とさらなる意欲を持って、専攻の授業や卒業論文に取り組んでいます。国内に留まっていてもフランス語実践の機会はあります。外国語学部に限らず、大阪大学は多くの外国人留学生を受け入れており、留学生との交流の場として「多言語カフェ」を開催しています。英語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、中国語、朝鮮語(韓国語)の6つの言語を中心に、昼休みに集まって自由におしゃべりできる場が提供されています。カジュアルな会で日本語・英語厳禁というわけではないので、入学したての1年生でも参加できます。毎年新学期には「フランス語で挨拶できた!」「フランスの話を聞いてきた!」と嬉しそうに報告してくる学生がおり、国際交流の第一歩をここで踏んでいるようです。外国語学部のイベントとしては「語劇祭」があります。
日本語を含む25言語の専攻が、専攻語で劇を行うもので、演技を通して表現力を磨くだけではなく、それぞれの文化特有の社会問題、笑い、詩情などに触れることができます。2023年度はフランス語専攻は漫画『ベルサイユのばら』を題材に、2年生の学生たちだけでフランス語の台本を作り上げ、日本語のセリフをフランス語に翻訳する難しさに四苦八苦しながらも、素晴らしい舞台を成功させていました。
このような形でフランス語教育を進めていますが、仏検・Delfなどのフランス語能力試験は当然欠くことのできない要素です。仏検2級・Delf B1以上のフランス語能力が必要な留学のためにはもちろんですが、私は留学をしない学生にはより一層仏検受験を勧めています。大学での4年間という長い学びの中、留学などの具体的目標を持たない学生は、時に道を見失ってしまうことがあるからです。5級から1級まで7つの段階に分かれ、それぞれに必要な語彙・文法項目を細やかに設定してくれている仏検は、このような学習者それぞれに具体的な指標を与えてくれます。学年・クラス単位で設定される大学のカリキュラム内では示しきれないものを補ってくれる仏検はまさに、フランス語教育の両輪の一つであると言えます。そのような仏検を運営してくださっている事務局をはじめ多くの方々に御礼申しあげます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
郵便料金値上げにより、2024年10月1日以降、下記サービスの料金を改定いたします。
諸般の事情を鑑み、何とぞご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。
【改定前】一通あたり1,500円
【改定後】一通あたり1,600円
※速達ご希望の場合は300円(または300円切手)を同封ねがいます。
【改定前】300円
【改定後】390円
【改定前】レターパックライト:370円 レターパックプラス:520円
【改定後】レターパックライト:430円 レターパックプラス:600円
Nouveaux tarifs postaux en vigueur à partir du 1er octobre 2024
En raison d’une hausse des tarifs postaux de la Poste Japonaise, nous vous
demandons de verser les tarifs suivants à partir du 1er octobre 2024.
◉Le letter pack light : 430 yens ◉Le letter pack plus : 600 yens
「学習のツボ」を更新しました。
『第36回 つなぎの表現をマスターしよう(中級)』よりご覧いただけます!
準2級の問題を題材に、接続詞、副詞、副詞句など、文や言葉をつなぐ表現についてお届け
しています。
秋季試験申込も始まり、また仏検シーズンがやってまいりました。
フランス語学習の糧にぜひご一読くださいませ。
※「学習のツボ」では、フランス語教育の現場で日夜努力を重ねていらっしゃる先生方から、
フランス語学習のヒントをお届けしています。
過去の掲載は こちら からご覧いただけます。
お茶の水女子大学准教授 田中 琢三
今回の学習のツボでは、接続詞、副詞、副詞句など、文と文あるいは言葉と言葉をつなぐ表現にフォーカスします。つなぎの表現はフランス語の文章や会話を結ぶ接着剤、あるいはそれらを滑らかにする潤滑油と言ってもいいでしょう。つなぎの表現をマスターすることはフランス語の作文や会話の上達に欠かせませんが、仏検ではとりわけ2級や準2級の穴埋め問題においてつなぎの表現が問われることになります。それでは過去の問題を取り上げて、具体的につなぎの表現を見ていきましょう。
Henri:Si on allait ensemble au musée d’art moderne, demain ?
Thomas:Au musée d’art moderne ? Ça fait longtemps que je n’y suis pas
allé. ( 1 ), depuis quand tu aimes la peinture, toi ?
Henri:( 2 ). Ce n’est pas pour voir des tableaux que je veux y aller.
Thomas:( 3 ), c’est pour quoi faire ?
Henri:C’est pour voir une exposition spéciale sur l’hisoire des machines.
(準2級 2021年度 春季)
アンリがトマに「明日、近代美術館に行こう」と誘うと、トマが「近代美術館に?そこには長いこと行ってないよ」と言って、そのあと( 1 ), depuis quand tu aimes la peinture, toi ?「( 1 )、君はいつから絵が好きになったの?」とアンリに尋ねます。
(1)の選択肢は① Au contraire、② D’ailleurs、 ③ En effet となっています。
①のau contraireは「反対に、それどころか」という意味です。たとえばElle n’est pas malade, au contraire, elle est en très bonne santé.「彼女は病気ではない。それどころか、とても健康だ」のように使われます。
③のen effetは、Ⓐ「たしかに」とⒷ「実際~だから」の2つの意味があります。Ⓐの場合、c’est vraiやeffectivementと同じ意味になり、たとえば « Il fait froid. - En effet. » 「寒いね」「たしかに」のように使われます。Ⓑの場合、carやparce queと同じ意味になり、たとえばIl ne viendra pas : en effet, il est occupé ce soir.「彼は来ないよ。今夜は多忙だからね」のように使われます。
①と③はどちらも言葉がうまくつながりませんので、(1)の正答は②のd’ailleursになります。d’ailleursは、私は「付け足しのd’ailleurs」と呼んでいるのですが、先に述べた内容に何かを補足的に付け足す場合に用いられ、文脈によって「それに、そもそも、もっとも、ただし」などと訳されます。たとえばJe ne veux pas sortir, d’ailleurs, j’ai du travail.「私は外出したくない、それに仕事もある」のように使われます。この問題では、トマが自分の言葉に付け足して、D’ailleurs, depuis quand tu aimes la peinture, toi ? 「そもそも、君はいつから絵が好きになったの?」とアンリに質問しています。
なお、d’ailleursと似たつなぎの表現にpar ailleursがありますが、par ailleursは、前文の内容に何かを補足的に付け足すのではなく、前文の内容とは別の観点から何かを言う場合に用いられ、d’autre part「他方では」に近い表現です。たとえばMa maison est neuve, par ailleurs, elle est très petite.「私の家は新築だが、その反面とても小さい」のように使われます。
トマにいつから絵が好きになったのかを尋ねられたアンリが、( 2 ). Ce n’est pas pour voir des tableaux que je veux y aller.「( 2 )。僕がそこに行くのは絵を見るためではないよ」と答えます。ここはつなぎの表現ではありませんので選択肢の説明は省略します。(2)に入るのはTu te trompes.「君は間違ってるよ」です。
それに対してトマが、( 3 ), c’est pour quoi faire ?「( 3 )、何をするためなの?」と尋ね、アンリが「機械の歴史についての特別展を見るためだよ」C’est pour voir une exposition spéciale sur l’hisoire des machines.と応じています。
(3)の選択肢は① Alors、② Par exemple、③ Pourtantとなっています。
②のpar exempleは「たとえば」という意味ですが、文脈によっては「まさか、どんでもない」という驚きを表わす表現にもなりますので注意しましょう。③のpourtantは「それでも、しかしながら」という対立を表わす副詞で、et pourtantのように前置詞と組み合わせて用いられることもあります。
②と③はどちらも会話の流れに合致しませんので、(3)の正答は①のalorsになります。alorsは「そのとき、それなら、だから」などを意味する副詞で、会話でしばしば用いられます。ここではAlors, c’est pour quoi faire ? 「じゃあ、何をするためなの?」になります。「だから」という意味では、たとえばMa voiture était en panne, alors j’ai pris le train.「私の車が故障していた。だから電車に乗った」のように使われます。
以下では、日常会話でよく使用され、仏検にもよく出題されるほかのつなぎの表現をいくつか挙げておきます。
de faitは「実際、そのとおり」という意味で、Elle a beaucoup travaillé, et de fait, elle a réussi son examen.「彼女はとても勉強したし、実際、試験に合格した」のように、先に述べた内容と一致することを言う場合に用います。
en faitは「実際には」という意味で、On dit qu’il est gentil, en fait, il est sévère.「彼は優しいと言われているが、実際はとても厳しい」のように、先に述べた内容と対立することを言う場合に用います。de faitとのちがいに注意しましょう。
donc「したがって、だから」は、デカルトの有名な言葉Je pense, donc je suis.「我思う、ゆえに我あり」で使われているように、結果や結論を導く接続詞です。
c’est pourquoiはdoncと同じ「したがって、だから」を意味する表現で、たとえばJ’avais quelque chose à faire ; c’est pourquoi je ne suis pas allé chez elle.「私は用事があった。だから彼女の家に行かなかった」のように使われます。
そのほか、en plus「そのうえ」、loin de là「それどころか」、par contre「その代わりに」、comme ça「そうすれば」などのつなぎの表現もおさえておきましょう。
いずれにしましても、つなぎの表現をマスターするには、できるだけ多くフランス語の文章を読み、分からない表現が出てきたら、辞書や参考書でその意味や用法を丹念に調べることが大切です。フランス語学習の秘訣は何よりもこのような地道な努力の積み重ねなのです。
2023年度秋季3級合格・文部科学大臣賞
川畑 克行
青森県
大学を卒業したときの専攻が仏文科でした。
たしかにランボーで卒論を書きましたが、
あまりに自分がフランス語を勉強していないので、長らく、「オレの仏文は仏(ホトケ)文学」とうそぶいてきました。
しかしですよ、定年退職して自分の人生でやり残したことを取り返そうとすると
フランス語がでてくるわけですよ。
現役学生で青春で頭脳がピチピチだったときでさえ、覚えられなかったフランス語。いまさらやり直そうとしても、『また動詞の活用とか接続法とかでひっかかって
挫折させられてしまうんじゃないの』『同じ相手に二度負けるという屈辱のなかで人生の夕暮れを歩くんじゃないの』と不安になるわけじゃないですか。
ところがですよ、いまは親切な教材があふれているわけです。
youtubeではおフランスのネイティブが指導してるわ、リスニング教材はダウンロードできるわで
、勉強し放題な語学天国にいると知ったわけです。
では、ゆっくりと、めげないことだけに気をつけて、動詞の活用の発音にカタカナのルビを恥じることなく公然と振りながら、酔いが回ったあとにビールグラスに口をつけるようにちびちびと進んでいたら、なんということでしょう、
動詞の活用が予測できるようになっているじゃないですか! 変則的な数の数え方も60でリセットして、80でもう一回リセットするっていう法則性に慣れているじゃないですか! 年齢を重ねるということは、例外への寛容度も高まるということですか!
若いときの力まかせの闇雲な暗記方法をやめて、法則性を探してその茶室の入り口みたいな狭いところから、ごそごそと入っていくと、おっさんになってもフランス語は覚えられるんですね。
というわけで、無事、仏(ホトケ)文学を仏(ふつ)文学へと読み戻すことができました。
仏文学へお帰りなさい! Bon retour dans la littérature française!(自力ではムリなのでネットで訳してもらいましたw)というわけで、おっさんは希望まみれです。
いくぜ、2級。秋まで待ってろよ。
早稲田大学准教授 野田 農
外国語を学習していく中で、一通りの文法学習を終えると、辞書を引きながら、さまざまな文章の読解にチャレンジされる方も多いのではないでしょうか。母語に比べて日常的な経験が圧倒的に少ない外国語を理解する上で、文法的知識と語彙力というのは、外国語学習者にとってこの上ない文章理解の助けとなることは言うまでもありません。一方で日常生活の中で使う表現に関しては、実際の経験の中で、具体的な状況とともに自然と身についていく部分も多く、机の上の学習だけではなかなか学びづらいものでもあります。仏検2級の大問2では、そうした日常生活の中で慣用的に用いる表現に関する問題がよく出題されます。以下では、仏検の過去問を取り上げながら、こうした机の上の学習では学びづらいフランス語の自然な発想に基づく語彙力を磨くヒントに関して解説していきたいと思います。
2023年度春季の仏検2級では例年同様、あたえられた日本語の文の意味になるように( )内にもっとも適切な語を入れる問題が出題されました。
(1) « Chien ( ) » 「猛犬注意」
正解は Chien ( méchant ). 「猛犬」とりわけ「猛々しい」という意味を持つ日本語をどのようなフランス語に置き換えるかが問われる問題ですが、既にこうした標識や掲示を目にした受験者は méchant という形容詞がすぐに出てきたかもしれません。別解として dangereux や féroce も可能ですが、日本語の「注意」という語に影響されて attention とする答案が多く見受けられました。また英語からの影響でしょうか、形容詞 dangereux ではなく名詞の danger を書く答案も若干見受けられました。
(2) Elle a un ( ) pour le fromage. 彼女はチーズに目がない。
正解は Elle a un ( faible ) pour le fromage. この問題に関しても、日本語特有の「目がない」という慣用表現をどのようなフランス語で置き換えるかが問われていますが、( )の前に不定冠詞の un が入っていることで、この問題の難易度がより上がったように思われます。というのも、2級レベルの受験者にとっては、正解の faible は、名詞よりもむしろ形容詞として用いられるものというイメージが強いだろうと想像されるからです。ちなみに、名詞 faible は「弱み、弱点」という意味だけではなく「好きでたまらないもの」という意味にもなります。こうした慣用的な用法に関しては、日頃から辞書の用例に目を向けながら積極的に会話表現などで活用してくことも効果的な学習方法となるでしょう。
(3) Il peut ( ) à tout le monde de faire une erreur. だれでも、まちがうことはある。
正解は Il peut ( arriver ) à tout le monde de faire une erreur. 動詞 arriver には「着く、到着する」などの基本的な意味に加えて、とりわけ非人称主語の il とともに用いられることで、ある出来事が「起こる」という意味を表すことがあります。この問題に関しても、Il が非人称主語であり、de faire une erreur の部分が意味上の主語であることが分かれば、動詞 arriver を導き出すことができたのではないでしょうか。他方、「ある」という日本語に引っ張られて être や avoir と記した誤答が比較的多く見受けられました。
(4) Il ( ) nuit tôt en hiver. 冬は日が暮れるのが早い。
正解は Il ( fait ) nuit tôt en hiver. 「日が暮れる」あるいは「夜になる」という日本語をフランス語に置き換えようとするとき、tomber という動詞を使うことを考える受験生は多いようで、この問題に関しても tombe とする誤答がかなり見受けられました。tomber も同じ意味を表せる動詞ですが、主語を jour、soir、nuit などとして、La nuit tombe.「夜になる」といった形で使います。この問題に関しては非人称主語の il が入っており、しかも nuit は無冠詞で使われていることにも注意が必要です。こうした点に気づき、fait という正解を導き出せた受験者はそれほど多くありませんでした。
(5) Mon grand frère a la ( ) de la propreté. 兄は潔癖症だ。
正解は Mon grand frère a la ( manie ) de la propreté. 「潔癖症」という日本語の「症」の字から maladie や malade といった誤答が比較的多く見受けられました。日本語では症例や病として扱われる現象も、フランス語においては「熱中」や「偏愛」として捉えられるという違いを通じて、改めて国が違えば文化や習慣も異なることを感じさせてくれる問題でもありました。別解としては、folie や passion などが考えられます。
このように仏検2級の大問2では、辞書に記載されている単語の基本的な意味を知っているだけでは正解にたどり着けない問題が多く出題されています。語彙力を増やしていくことは、フランス語のより豊かな表現力を身につける上ではもちろん必須の事項ですが、ただ単に辞書の基本的な定義を覚えるだけではなく、それぞれの意味に対して記載されている用例にも目を向け、具体的なコンテクストを踏まえた上で単語の意味をおさえていくことが重要になってきます。また日本語での表現とフランス語での表現の違いにも目を向けながら、フランス語としての表現を学習していくことがより実践的な語学力の獲得に結びついていくと言えるのではないでしょうか。そうした意味で、フランス語の発想に基づく語彙力を意識した学習を日々心がけることが中級以上の学習者にとって重要だと言えます。
受講資格 をご確認のうえ、以下の要領でお手続きください。
前学期から継続受講希望の方は、事務局までお問合せください。
① 申込書(word)をダウンロードし必要事項をご記入の上、cours@apefdapf.orgまでメール添付でお送りください。折り返し受講対象クラス、入学テスト受験の要不要などをお知らせします。
② 入学テストは下記の要領で実施します。
2024年度 秋学期 入学テスト 実施要領 ●日 時: 2024年9月7日(土) 11:00 開始 16:00 終了予定 <筆記試験> 11:00~12:00 <面接> 14:00より順次 ●会 場:オンライン ●受験料:3,300円(税込み) ※銀行振込(下記参照)による事前支払い ※いったん納入された受験料は一切ご返金いたしかねます ● 出願期間: 2024年8月2日(金)~9月3日(火)まで |
<入学テスト受験料 振込先 > みずほ銀行 九段支店(店番号532) (普)1805436 (口座名義)公益財団法人 フランス語教育振興協会 教育口 |
※入学テストの免除について 2008年秋季以降の仏検1級、準1級(および対応するDELF・DALF)取得者で、「通訳(準備科)」、「翻訳(基礎科・本科)」を希望される方は入学テスト免除になります。免除を希望される場合は、申込書をお送りいただく際に当該レベルの合格証書またはディプロムの写しを併せて提出してください。 「通訳基礎科・本科」を希望する方への入学テスト免除はありません。 |
③ 入学テストの結果はテスト実施後3日以内にメールでご連絡いたします。
④ 入学テスト合格者およびテスト免除で受講決定の知らせを受けた方は 受講登録 にお進みください。
公益財団法人 フランス語教育振興協会 APEF青山フランス語プロフェショナルコース担当 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157 E-mail: cours@apefdapf.org |
2024年度も「通訳者養成コース(本科)」は、青山学院大学の施設とオンラインシステムZoomを使用し、フレキシブルな授業形態を目指す「*ハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)」の形式で開講します。「通訳者養成コース(準備科・基礎科)」「翻訳コース」についてはZoomによるオンライン授業のみの開講となります。
*ハイブリッド授業(ハイフレックス型授業)とは? 1つの授業を、対面方式とオンライン方式で同時に行う授業方法です。講師は対面で授業を行い、受講生は教室で授業に参加するか、リアルタイムで遠隔からオンライン授業に参加するかを選ぶことができます。教室で参加する方とオンラインで参加する方が、同じ授業を同じタイミングで受講し、相互にコミュニケーションが取れるシステムです。
フランス語は世界で30か国以上において公用語として認められており、話者の数は2億人を超えています。とりわけアフリカ諸国における顕著なフランス語使用状況からみて、高度なフランス語を使用することのできる日本人を養成することは、フランス語教育の振興だけでなく、フランス語文化圏との交流をさらに高いレベルで進めるうえで必要なことです。
公益財団法人フランス語教育振興協会(APEF)は、1981年の創設以来、実用フランス語技能検定試験(仏検)を実施し、受験者は95万人を超えています。そのうち仏検1級受験者は29,534名、合格者は2,935名、準1級受験者は43,680名、合格者は8,646名(2023年度まで)を数えています。この数字は10,000人を超える方がフランス語の実用技能においてきわめて高いレベルに達したことを示しています。APEFは、1級・準1級合格者がさらにその先のレベルを目指し、広くフランス語文化圏で活躍するためのフランス語のスキル獲得の機会を得るために、2018年4月より青山学院大学と協定を締結して、「APEF青山フランス語プロフェショナルコース」という教育事業を発足させました。
青山学院大学のご理解のもと、APEFが目指した高度なフランス語使用者養成の機会を確保することができました。経験豊かな講師陣と熱心な受講者そしてAPEFスタッフの共同作業の結果、これまで優れた実績を上げることができました。さらに、2021年4月からは青山学院大学文学部フランス文学科との協定に切換えて本コースを継続することが決まり、大学と大学院のカリキュラムとつながる新しい試みができるものと期待しています。
青山学院大学青山キャンパスは渋谷駅と表参道駅から近く、きわめて利便性の高い場所にあります。また、本コースの「通訳者養成コース」は、同大学の同時通訳者養成に対応した最新のシステムを備えて教室で行われます。このコースは、通訳者養成コース(準備科・基礎科・本科の3クラス)、翻訳コース(基礎科・本科の2クラス)からなり、フランス語を日本語に、日本語をフランス語に通訳あるいは翻訳する能力をプロフェショナルレベルに高めることを目的としています。そのために、現在フランス語会議通訳者として第一線で活躍している講師陣を招きました。
2コース5クラスと短期集中講座を開講します。
通訳者養成コース<準備科> *オンライン授業 | ||||||||||||||||||||
レベルの めやす |
仏検2級・準1級/ DELF B1・B2 | 定員 | 15名 | 講師 |
菊地歌子、Eliane Cloose 寺嶋美穂 |
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本格的な通訳訓練を始める前の準備講座です。動画を使った通訳練習(仏→日)や、短文の翻訳練習(日→仏)を取り入れながら、関連する文法演習と派生する語彙の整理、聞き取り練習とフランス語らしい的確な表現力を養成し、通訳に必要な基礎を強化します。 | ||||||||||||||||||||
通訳者養成コース<基礎科> *オンライン授業 | ||||||||||||||||||||
レベルの めやす |
仏検準1級/ DELF B2以上 | 定員 | 15名 | 講師 | 三浦信孝、Catherine Ancelot 宇都宮彰子、小林新樹 | |||||||||||||||
通訳者養成コース<本科> *ハイブリッド授業8回、オンライン授業7回の予定 | ||||||||||||||||||||
レベルの めやす |
仏検1級/ DALF C1以上 | 定員 | 10名 | 講師 | 三浦信孝、Catherine Ancelot 宇都宮彰子、小林新樹 | |||||||||||||||
ニュースや講演などを素材に仏日と日仏の両方向で逐次通訳の訓練を行います。要約練習、ノートテーキングやサイトトランスレーション、ゲストスピーカーを招いてのライブ通訳訓練を含みます。基礎科はエスコート通訳レベルをめざし、本科は会議通訳者をめざします。 |
翻訳コース<基礎科> *オンライン授業 (若干名 追加募集中) | ||||||||||||||||||||
レベルの めやす |
仏検2級/ DELF B1以上 | 定員 | 8名 | 講師 | 小野潮、Catherine Lemaitre | |||||||||||||||
翻訳コース<本科> *オンライン授業 (若干名 追加募集中) | ||||||||||||||||||||
レベルの めやす |
仏検準1級/ DELF B2以上 | 定員 | 8名 | 講師 | 三浦信孝、Rodolphe Diot | |||||||||||||||
新聞・雑誌の記事などを素材に仏日と日仏の両方向で基礎的な翻訳技術の訓練を行い、本科ではさらに高度な翻訳技術を磨きます。毎週課題翻訳を提出してもらい、次回講師が添削し模範訳例をつけて返却します。翻訳には文法と語彙の知識だけでなく広い教養と専門知識、調査能力が必要です。 |
「Le Mondeの経済記事精読」 *オンライン授業 | ||||||||||||||||||||
レベルの めやす |
仏検準1級/ DELF B2以上 | 定員 | 15名 | 講師 | 小林新樹 | |||||||||||||||
精読により、仏語センテンスの趣旨を具体的につかむ意義を実感してもらい、自ら実践できるようになることをめざします。 |
「日仏逐次通訳講座」 *オンライン授業 | |||||||||||||||||||||
レベルの めやす |
仏検準1級/ DELF B2以上 | 定員 | 12名 | 講師 | 寺嶋美穂 | ||||||||||||||||
フランス語を母語に持つ講師による、フランス語アウトプットを磨くための逐次通訳講座です。 聞き手にわかりやすい自然な訳出をめざして、日→仏の逐次通訳練習を集中的に行います。 |
担当クラス:通訳基礎科・本科/翻訳本科
1945年盛岡市生まれ、東京大学教養学科フランス科卒、同大学院仏文科博士課程満期退学、現在は中央大学名誉教授、日仏会館の学術・文化担当副理事長。1970年代6年半のパリ大学留学時代にフランス語通訳を始め、帰国後は大学教師を本業としながらフランス語会議通訳の第一線で活躍。1980年から東京日仏学院でフランス語通訳の授業を担当、1990年から最近までサイマル・アカデミーでフランス語コース主任講師を務めた。 著書に『現代フランスを読む:共和国・多文化主義・クレオール』、編著に『日仏翻訳交流の過去と未来』など。フランス語論文多数。APEF青山フランス語プロフェショナルコースでは、通訳と翻訳の授業を担当する。通訳はoralからoral, 翻訳はécritからécritへの転換作業だが、両方を学ぶことで相乗効果が出ると信じている。
担当クラス:通訳基礎科・本科
1983年パリのINALCO(国立東洋言語文化研究大学)修士卒、東京在住30年、日仏会議通訳の第一線で活躍し、井上靖や遠藤周作、円地文子などの文芸翻訳も手がける。1998年丸谷才一『たった一人の反乱』の仏訳で野間文芸翻訳賞を、2015年芥川龍之介の短編集『馬の脚』の仏訳で小西財団の日仏文学翻訳賞を受賞した。1994年から外務省のキャリア外交官のためのフランス語通訳研修にて講師を担当、現在に至る。授業では日本のニュース解説やトピックスを取り上げフランス語に通訳する。フランス語の正確さと分かりやすさにこだわりながら、基本的な語彙、専門用語、時事問題の基礎知識を身に着けていくことに焦点を当てる。授業で扱うテーマに関して事前に授業案内でお知らせしたうえで関連の新聞記事やリンク等で予習をしてもらい、クラスで録音音声や受講生による日本語の発表を使いながら日本語からフランス語への通訳の訓練を行う。
担当クラス:通訳基礎科・本科/Le Mondeの経済記事精読
理学博士(数学)。第二外国語に選んだ仏語に強く惹かれ、某大学在職中に念願のフランス留学を果した際には、数学より仏語学習に没頭。不惑の年を以て通訳に転身し、改めてパリ第三大学に留学後、同時通訳者として活動(詳細は こちら )。仏語の発言を聞いた際、その趣旨が明確につかめれば分かり易い日本語にできます。しかし実際には、既知の単語が並んでいると何となく理解した気になり、具体的に何を言いたいのか把握しないまま訳してしまうことがあります。その時、訳文はメモした単語の訳語を組み合わせただけになり、聞き手の頭にすんなり入るものとは言えなくなります。授業では、 Le Monde 紙の経済記事を精読し、「趣旨を具体的に把握する」とはどういうことか、実例によって体験していただきます。それをヒントに、日頃の学習でも具体的な趣旨を把握するよう心掛け、聞き手に分かり易い訳をアウトプットできる通訳になってください。
担当クラス:通訳基礎科・本科
サイマル・アカデミー フランス語コース受講をきっかけに通訳への関心が高まりパリに留学。パリ政治学院Certificat d’Etudes Politiques取得後、パリ第三大学の通訳翻訳高等学院Ecole Supérieure d’Interprètes et de Traducteurs (ESIT) で学ぶ。1999年同校卒業と同時に通訳業に従事し、フランス語会議通訳の第一線で活躍。大学等で通訳教育にも携わる。本コースでは、主にフランス語から日本語への通訳演習を担当。的確な要点把握と迅速で簡潔明瞭な訳出を目指し、そのために必要なプロセス解説と実践練習を行う。フランス語の聴解と並んで重要となる日本語の語彙や表現力強化にも取り組みたい。本科では、同時通訳練習も取り入れる。
担当クラス:通訳準備科
1974年朝日新聞主催フランス語弁論大会で優勝し、1975年からモンペリエ大学で教師養成コース及び学部、ストラスブール大学で修士課程まで、4年間留学。帰国後、1986年にストラスブール大学で音声学の博士号を取得。同時期にフランス語通訳業を始め、日仏会議通訳の第一線で活躍を続けている。フランス語教育では、2009年4月から2016年3月まで関西大学外国語学部教授。現在、同名誉教授。アテネ・フランセ講師として、初級の基本から上級の通訳・翻訳および教授法を担当している。授業では、ある程度長い期間話題になりそうなテーマを中心に、文字資料で構文把握の確認、語彙や背景知識を準備する。次に同じテーマで、France 2 のニュースを日本語に訳す練習をする。この過程ではメモの取り方を練習しながら、特に文脈に合った語彙の選択や日本語の明瞭さなどに注意して訳す。並行して、基本的な表現を素早く正しく日仏双方向で訳す練習や、間違いやすいフランス語の表現や基本動詞の使いかたなどの確認をする。
担当クラス:翻訳本科
1947年生まれ。東京大学教養学科卒、同仏文大学院博士課程中退。フランス政府給費留学。東京大学文学部助手などを経て、1990年4月から2018年3月まで中央大学文学部教授。現在、同名誉教授。2006年4月から2年間パリ国際大学都市日本館館長。 専門は18世紀フランス文学・思想史。著書に『ジャン=ジャック・ルソー-自己充足の哲学』、『菩提樹の香り-パリ日本館の15カ月』ほか、共編著に『ルソーと近代』、訳書にJ=J・ルソー『ポーランド統治論』、同『フランキエール氏への手紙』を初め、シャップ、プレヴォー、リュスタン・ド・サンジョリ、テラソン、コワイエほか、共訳書にP・ゲイ『自由の科学』、J・ドリュモー『恐怖心の歴史』、B・ベルナルディ『ジャン=ジャック・ルソーの政治哲学』。
1955年生まれ。東北大学仏文学専攻卒、東北大学大学院仏文専攻博士課程満期退学。石巻専修大学、北海道大学助教授を経て1999年より中央大学文学部教授。NHKまいにちフランス語講師(2009~2011年)。パリ国際大学都市日本館館長(2015~2017年)を務める。専門はフランス文学、とくにスタンダール。著書に『知っておきたいフランス文学』(明治書院)、『対訳《赤と黒》』(白水社)など。訳書にトドロフ『善のはかなさ』『屈服しない人々』(新評論)、『越境者の思想』『バンジャマン・コンスタン』『異郷に生きる者』『文学が脅かされている』(法政大学出版局)、ドリュモー『地上の楽園』『千年の幸福』(共訳、新評論)、マルク・フェロー『戦争を指導した七人の男たち』など多数。授業では翻訳基礎科を担当し、多彩な文章を読み解いていきます。とくに多様な用法を持った言葉をどのように区別しながら文章を読み進めるかに力点を置いて、解説を進めていきます。
Née à Paris, titulaire d’un master de Français Langue Étrangère et de gestion. Professeur de français au Japon dans plusieurs universités depuis 1989, spécialiste des affaires, en charge de cours de traduction depuis 1996, et jury d’examen de Delf et Dalf. Auteure du Français du Monde du travail, manuel de français des affaires. Mon enseignement repose sur les techniques d’écoute du français (phonétique), et la coordination de tous les outils (l’écoute, les connaissances grammaticales, le vocabulaire mais aussi la logique et l’imagination) pour pouvoir réussir à comprendre même ce qu’on n’a pas appris !
Au Japon depuis une vingtaine d’années, Catherine Lemaître est éditrice, traductrice et enseignante de FLE. Elle a traduit plusieurs livres sur la culture japonaise en français dont 「和食宝典」(Le grand livre de la cuisine japonaise, Ed. du Chêne et 「日本の庭と盆栽」(Jardins et bonzaïs japonais, Ed. de Paris). Elle est également l’auteur de「教室の中のアート」(Art en cours, 集英社・日仏学院) et de Japon (Ed. du Chêne, coll. Grands Voyageurs). Elle enseigne l’art de traduire depuis 2009 ans. Sa devise est “Traduire c’est écrire.”
担当クラス:翻訳本科
2016年、日本語の1級教員資格(アグレガシオン)を取得後、日本における書写・書道教育に関する研究論文を母校のパリ国立東洋言語文化研究所(INALCO)に提出し、博士号を取得。 また、お茶の水女子大学や立教大学を始めとして、20年以上大学のフランス語教育に従事しています。 翻訳歴も長く、これまで手がけた文章は岡倉天心や辻井喬のエッセイからアイヌ民謡などまで多岐にわたっており、目下、辺見じゅんの『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』のフランス語訳に取組中です。 授業ではニュース記事を中心に和文仏訳の練習を重ねていきます。
フランス生まれ。幼稚園から大学院までフランスで教育を受ける。2007年パリのINALCO (国立東洋言語文化研究大学) 日本語学科及び国際関係学士卒。パリ第三大学の通訳養成高等専門職課程 Ecole Supérieure d’Interprètes et de Traducteurs (ESIT) で通訳を学び、2012年に翻訳科修士卒。2017年より日仏会議通訳・翻訳業を始める。
APEF青山フランス語プロフェショナルコースTOP | 講師紹介 | コース・料金 | 受講登録
■ レベルのめやすは仏検準1級 / DELF B2動画を使った通訳練習 (仏→日) や、短文の翻訳練習 (日→仏) を取り入れながら、関連する文法演習と派生する語彙の整理、聞き取り練習とフランス語らしい的確な表現力を養成し、通訳に必要な基礎を強化します。 |
■ 授業はすべてオンラインZOOMを使用したオンライン授業です。授業日の1週間前に、担当講師より教材を配信しますので、各自準備をしてください。動画や翻訳など、講師により毎回様々なタイプの教材に取り組みます。詳しい授業案内はこちらをクリック |
■ 通訳基礎科へ進級春学期15回、秋学期15回の合計30回の授業です。 (春学期のみ、秋学期のみの受講もできます。) 各学期末には期末テストを実施。講師の推薦を受けた成績優秀者は、次学期より通訳基礎科へ進級することができます。 |
受講生の声 過去の通訳準備科受講生から寄せられた、受講のきっかけや期末テスト対策、基礎科へ進級した感想など、さまざまな体験談を掲載しています。詳しくはこちらをクリック |
入学テスト免除 2008年秋季以降の仏検1級、準1級 ( および対応するDELF・DALF ) 取得者で「通訳 ( 準備科 )」「 翻訳 ( 基礎科・本科 )」を希望される方は入学テスト免除になります。詳しくはこちら |
・対象レベル:仏検2級・準1級/DELF B1・B2 ・定員:15名 ・授業料:115,500円(税込み) ◆ 2024年秋学期 開講日程 【開講日程】毎週土曜日 全15回 (1) 9月21日 (2) 9月28日 (3) 10月5日 (4) 10月12日 (5) 10月19日 (6) 10月26日 (7) 11月9日 (8) 11月16日 (9) 11月30日 (10) 12月7日 (11) 12月14日 (12) 12月21日 (13) 2025年1月11日 (14) 1月25日 (15) 2月1日 【開講時間】10:00~12:00(2時間) 【授業形式】オンライン(ZOOM) 【申 込 受 付 期 間】2024年8月2日(金) ~ 9月3日(火) 【授業料 納入期限】2024年9月20日(金) ● 申込方法:下記申込書に必要事項をご記入のうえ、メール添付でお送りください。 |
公益財団法人 フランス語教育振興協会 APEF青山フランス語プロフェショナルコ ース担当 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157 E-mail:cours@apefdapf.org |
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受講資格 をご確認のうえ、以下の要領でお手続きください。
前学期から継続受講希望の方は、事務局までお問合せください。
>> 若干名 追加募集中! <<(2024年10月1日更新)
※途中入学もご相談に応じます。
※上記2講座は、入学テスト免除対象講座です。
① 申込書(word)をダウンロードし必要事項をご記入の上、cours@apefdapf.orgまでメール添付でお送りください。折り返し受講対象クラス、入学テスト受験の要不要などをお知らせします。
② 入学テストは下記の要領で実施します。
2024年度 秋学期 入学テスト 実施要領
※ ご要望に応じて、随時入学テスト(追試)を実施しています。まずはご相談ください。 ●会 場:オンライン ●受験料:3,300円(税込み) ※銀行振込(下記参照)による事前支払い ※いったん納入された受験料は一切ご返金いたしかねます ● 出願期間: 2024年8月2日(金)~9月3日(火)まで |
<入学テスト受験料 振込先 > みずほ銀行 九段支店(店番号532) (普)1805436 (口座名義)公益財団法人 フランス語教育振興協会 教育口 |
※入学テストの免除について 2008年秋季以降の仏検1級、準1級(および対応するDELF・DALF)取得者で、「通訳(準備科)」、「翻訳(基礎科・本科)」を希望される方は入学テスト免除になります。免除を希望される場合は、申込書をお送りいただく際に当該レベルの合格証書またはディプロムの写しを併せて提出してください。 「通訳基礎科・本科」を希望する方への入学テスト免除はありません。 |
③ 入学テストの結果はテスト実施後3日以内にメールでご連絡いたします。
④ 入学テスト合格者およびテスト免除で受講決定の知らせを受けた方は 受講登録 にお進みください。
公益財団法人 フランス語教育振興協会 APEF青山フランス語プロフェショナルコース担当 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157 E-mail: cours@apefdapf.org |
7月21日(日)の仏検2次試験当日、緊急連絡先を下記のとおり開設いたします。
【2次試験当日のお問い合わせ】仏検受付センターTEL:03-5778-4073 受付時間:7月21日(日)9:00~16:00 |
公益財団法人フランス語教育振興協会は、8月10日(土)より18日(日)までを夏季休業期間とさせていただきます。8月9日(金) 17時以降、休業期間中にお寄せいただいた各業務についてのご依頼・お問い合わせは8月19日(月) 以降のご対応となりますことを予めご了承ください。
ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
2023年秋季4級合格
三浦 俄
学生(中央大学)・埼玉県
私は、通っていた高校の学科が外国語科ということもあり、高校2年時より第2外国語を履修することが出来ました。ただ語形が英語に類似しており、習得しやすそうだという極めて浅薄な理由で始めたフランス語でしたが、当時の私にはそれが合わず、なんとなく学ぶような高校生活を送っていました。
時は過ぎ高校3年生になる間近、私は周りからの薦めもあり、『第10回東日本高校生フランス語暗唱コンクール』に参加しました。そこで私はバンド・デシネ作家とイラストレーターであるゼイナ・アビラシェドのグラフィックノベルの一部を暗唱しました。このパートは50年代のベイルートで西洋音楽とアラブ音楽の両方が演奏できるピアノの開発に挑戦した男性とそのひ孫である作家自身の生涯を著した物語ということで、1文1文の感情の入れ方に試行錯誤を重ねました。
私自身、高校時代に校内英語スピーチコンテストに2回参加した経験がありましたので、スクリプトを暗唱したり公の場で発表することには自信がありました。しかし、英語とフランス語とでは語形が似ているとはいえ、発音やアクセントの位置に大きな差異があります。また、フランス語の学習年数は1年未満でしたので、英語と異なりスクリプトの内容を理解することに苦戦した思い出があります。結果として、他の参加者のフランス語の流暢さに圧倒され引けを取ったような苦い体験となりました。この経験が後の私のフランス語に対する考え方を変えました。
高校3年時、私は以前よりもフランス語の学習に時間を費やしましたが、高校2年時に基礎をおろそかにしたが故に、授業についていくことで精一杯でした。大学ではフランス語を基礎から学び直したい、そう考えたのが丁度この時期です。大学は高校とは違い、束縛される時間が減りますので、私は通学時や空きコマなどをフランス語学習に費やし、比較的有意義な大学生活を過ごしています。仏検4級に満点合格し、有り難いことに成績優秀者に選出された経験も、今後のフランス語学習の原動力になりますし、フランス語学習者の一員としてフランス語学習の益々の発展にも尽力していきたいと考えております。高校2年時のフランス語暗唱コンクールが現在の私を築き上げたという点において、子供心を忘れず好奇心旺盛に行事に参加することは自身を変える良い機会なのかもしれません。
6月16日の仏検1次試験当日の緊急連絡先を下記のとおり開設いたします。
【1次試験当日のお問い合わせ】仏検受付センターTEL:03-5778-4073 受付時間:6月16日(日)9:00~16:00 |
・試験を欠席される場合、事前連絡は不要です。なお、欠席された方への結果通知の発行は行いません。
・今季も試験終了後の正解例の配付は行いません。正解例は試験当日6月16日(日)の20:00過ぎに当ホームページにて公開予定です。
フランス語を母語に持つ講師による、フランス語アウトプットを磨くための逐次通訳講座です。
聞き手にわかりやすい自然な訳出をめざして、日→仏の逐次通訳練習を集中的に行います。
◇ このコースはオンライン(Zoom)で開講します。
・対象レベル:仏検準1級以上/DELF B2 以上 ・定員:12名(最低開講人数 8名) ・受講料:20,000円(税込み) ※入学金不要 【開講日程】2024年8月4日(日), 8月18日(日), 8月25日(日), 9月1日(日)※全4回 【開講時間】10:00~12:00(2時間) 【会場】オンライン(ZOOM) ※ 最終日(9/1) の授業終了後、オンライン懇親会を予定しています。 12:00~13:00(参加は任意です。) ● 申込方法:下記申込書に必要事項をご記入のうえ、メール添付でお送りください。 APEF受講生の場合、申込書は不要です。 |
公益財団法人 フランス語教育振興協会 APEF青山フランス語プロフェショナルコース担当 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9680 FAX:03-3239-3157 E-mail: cours@apefdapf.org |
2023年度秋季2級合格
村山 隆重
会社員・北海道
2級を受ける5ヶ月前にちょっとした事件がありました。
退職したら何をしようとぼやいたら、昔の友人から「英語のガイド免許を復活させて通訳ガイドをやればいいんじゃない?あんたは物おじしないし、接客も出来そうだから」と言われたのです。
なるほど、昔学生の身分で英語のガイドを少しやったことはありました。
同年で今もバリバリの英語ガイドとして、外国人客を連れ全国を飛び回っている友人の熱い提言が心に刺さりました。翌週には古い免許の更新のためさっそく支庁へ。
「えーと、村山さんの申請は英語だけですか?」
はっ?…英語だけでは不遜なの?その瞬間凍りつきました。よし、フランス語を加えてやる!と。よくよく後で考えてみたら、英語だけか、それとも複数言語かで申請書類の書式が異なるためわざわざ聞いてきただけのことでした。
短気な自分はもう腹を決めてました。
やるしかない、と。
最後に好きな一句を。
Franchis le pas !
やるっきゃないですね。
【2024年度春季試験】 申込は終了しました ご出願ありがとうございました。
2023年度春季準2級合格・在日フランス大使館賞
藤田 富美子
主婦・千葉県
この度は大変嬉しいお知らせをいただきまして誠に有り難うございました。私は千葉市在住の藤田と申します。子育てを終えた2年前の春(2022年)からラジオ講座『まいにちフランス語』を聴いてフランス語を再学習しています。
フランス語は数十年前、大学の第2外国語で履修しました。在学中は休暇を利用してヨーロッパツアーに参加し、いろいろな国を巡りましたが、私にとってはフランスがどこより魅力的でした。しかし旅行中、私はフランス語をほとんど話せず聞き取れませんでした。そして卒業後はフランス語(入門レベル)をすっかり忘れてしまいました…。
そんな私が2年前、突然フランス語に目覚めました。フランス人演奏家のインタビューを聞いていた時に、フランス語の流れるような美しさを再認識し、もう一度学びたいと思ったのです。
NHKラジオ講座『まいにちフランス語』のテキストを購入し、講座を毎日聴くようにしました。講師の先生方がとても親しみやすく、ディアローグの音読暗唱が日課になって5ヶ月が過ぎた頃、家族から「フランス語検定を受けてみたら」と提案されました。独学なので学習のモチベーションになると思い、4級と3級の問題集を購入して勉強し、2022年秋季の3級を受けて合格しました。
3級から準2級は続けて合格している方も多いようなので、私もこのまま2023年春季の準2級に向けて学習を続けました。
『仏検準2級スピード合格』を購入して、前置詞、定型表現、動詞、代名詞を繰り返し勉強しました。長文は、過去問を解いてみたところ語彙力不足だったので、『クラウンフランス語単語中級』や、インターネットで検索した『総まとめ仏件単語帳』などで準2級に必要な単語を確実に覚えてから、再度過去問や練習問題にチャレンジしました。ディクテは、まず5級から3級までの単語をミスなく書けるように『仏検単語帳』などで練習しました。リスニングはラジオ講座と各種仏検対策本の他に、インターネットで「フランス語聞き流し」や「星の王子さま」を聞きました。
無事に1次試験に合格することができ、2次試験も毎日ラジオ講座を音読していたおかげで合格できました。合格証書を頂くのは1994年の英検以来なので、とても嬉しかったです。そして、2023年秋季の2級に向けて独学で勉強を続けて合格することができました。2年前には全く想像もしていなかった嬉しい出来事でした。2級の2次試験でフランス人女性の面接官の方から「これからもフランス語の勉強を続けてください」とお声がけを頂いたことが何よりの励みです。いつか準1級を受験できるレベルになることを願って勉強を続けたいと思います。
小野 潮(中央大学)
実用フランス語検定にはいろいろな形で関わってきた。「仏検」との初めての接点がどのようなものだったのかは記憶が曖昧だが、はっきりと憶えているのは、仙台でまだ大学院生をしていた頃、仙台会場の試験監督のバイトをさせていただいたことで、会場責任者は故佐藤房吉先生だった。まだ仏検が発足してまもない時期で、佐藤先生はおそらく問題作成にも携わっておられただろうし、その問題作成の会場は、今はもう存在しない欧明社近くのビルだったのだろうと思う。もっとも、これは公開されたことではなく私の推測に過ぎない。いずれにしてもすでにおよそ40年前の話である。 その頃から現在まで「仏検」は、日本のフランス語教育、日本人のフランス語学習において最重要のインフラであり続けている。「仏検」によって、フランス語は単に辞書を引いてそれを日本語に直せればよい言語から、実際に聞かれ、話され、読まれ、書かれる言語へと変貌を遂げてきたと言えるだろう。こうした変化はもちろん「仏検」のみによってなしとげられたものではなく、外国語を読んで情報を得るばかりでなく、自分たちが使える道具としなければならないという日本人にとっての時代の要請に「仏検」もまた棹さしていたということだろう。しかし5級の段階から聞き取り試験を課し、また読ませる文でも現代の日常生活に素材を求める出題は、日本人フランス語学習者の勉学に大きな方向づけをなしてきたはずである。「仏検」が果たしてきたもうひとつの大きな役割は、学習者に自分の学習の進展の道標を提供してきたことだろう。それぞれの級について、対応する学習時間の目安が示され、各級において用いられる語彙、文法事項、日常表現などについて安定したレベルが設定されることによって、学習者は自分が現在学習のどの位置にいるのかについての目安を立てられる。また、学習者は自分が「仏検」のどの級までを取得しているかを述べて、他者に自分の仏語学習がどの程度まで進展しているかを具体的イメージを伴いつつ知らせられる。現在ではフランス語の検定試験としてDELF/DALF、TCFといった試験もあるが、日本人の初級段階のフランス語学習者にとっては、やはり「仏検」が大きな目安となる。また上級者にとっても、DELF/DALF、TCFで要求される能力と「仏検」で要求される能力ではその性質に違いがあり、やはり「仏検」が果たす役割はそれなりに大きなものがある。
この学習の「目安」を立てるための「仏検」について言えば、大きな役割を果たしているのが『仏検公式基本語辞典3級・4級・5級』だろう。この辞典は、初級者がどの単語のどの用法をまず押さえるべきか、そしてその次の段階ではどの単語のどの用法を押さえるべきかを明瞭に示しているので、初級段階の学習者には、まことに便利なツールとなっている。 「仏検」のいわゆる「対策本」は、フランス語教育振興協会編になるもの以外にもいくつかの会社から出版されている。これらの出版物も日本人のフランス語学習に大きな役割を果たしていることは言うまでもないが、しかしそれもそれらが準拠しようとしている「仏検」の存在があって初めて成立するものであり、ここでも基礎インフラとしての「仏検」の重要性を改めて認識させられる。 筆者が勤務する中央大学でも、以上に述べたような「仏検」の重要性に鑑み、学生が普段勉強する多摩キャンパスに準会場を設置して学生の仏検受験の便宜をはかってきている。ここ数年、思わぬコロナ騒ぎで準会場設置が困難になり、これを中断してきたが、昨年の秋季から再び多摩キャンパスに準会場を設置し始めた。ここ数年、準会場設置を見送ってきており、学生が多摩キャンパスでの受験の習慣を失ったせいなのか、昨年秋季の多摩キャンパス準会場での受験者は、以前ほど多くはなかった。また、中央大学では法学部がと新キャンパスに昨年四月に移転をしたので、その影響もあったかもしれない。それに加えて、実を言えば、首都圏の多くの私立大学と同様に、首都圏の生活費の高騰、地方の学生保護者の経済困難も相まって、筆者の勤務する大学も首都圏出身者の割合が高くなってきている。多少大学から距離があっても自宅から通学する者が多くなっており、大学で受験するよりも、一般会場で受験するほうが会場が近い場合もままある。しかし、「仏検」というものをなるべくキャンパスで身近に感じられるように、準会場の設置は当面続けていこうと考えている。 現在、おそらく外国語学習を巡る環境は、再び大きく変化しつつあるように思われる。翻訳ソフトが出回り、その性能がますます向上し、スマートフォンが自動翻訳機代わりに使われるといった世界が、近い未来であるどころか、現実となりつつある。そのような状況下での外国語学習はどのようなものになるのだろうか。あるいはどのようなものになるべきだろうか。またそのような状況下で、外国語と楽しくつきあうためには何が必要になるのだろうか。これは単にフランス語、「仏検」の問題ではなく、大きくはすべての外国語学習の問題であろうが、フランス語学習、「仏検」もそのような状況に対処していかなければならないし、むしろそのような状況下でなお必要とされる語学力とはいかなるものかを示し、その語学力を自分がどの程度つけたかの目安を提供していかなければならなくなるだろう。まことに大きな課題ではあるが、「仏検」に携わる方々にこれに積極的に対処していただくようお願いし、また私もささやかながら、自分のいる場所で何ができるか考えながら歩んでいきたい。【テストページ】
受験要項・願書を入手ご希望の方は、必要事項をご記入のうえ「確認」ボタンを押してください。
仏検事務局から無料で要項・願書をお送りいたします。5月10日までにご依頼ください。
※ご登録から到着までには通常3~5日程度かかります。お早めのご利用をお勧めします。
※発送は日本国内に限り承ります。海外の方は 郵送申込 のページからPDF版をご利用ください。
【大学・学校等に宛てた要項等の発送について】
仏検では、学校・団体等に宛てて定期的(春季分3月下旬、秋季分8月下旬)に要項・ポスター等をお送りしています。今季分と併せて来季以降の自動送付を希望される場合は、資材送付申込書にご記入のうえ仏検事務局までFAXまたはメールでご送信ください。
仏検資材送付申込書(wordファイル) 仏検資材送付申込書(pdfファイル)
西澤 文昭 (APEF 理事長)
昨年の10月28日土曜日、石崎晴己先生の告別式に出席するため、自宅を出た。その3日前、青山学院大学のフランス文学科から先生が22日に亡くなったというメールを受けた。告別式は28日に行われるということだった。その日は高校の同窓会が予定されていて久しぶりに上田市に戻ることにしていたが、急遽取りやめた。当日、横須賀市から斎場のある越谷市へと向った。2時間ほどの車中で、あまりにも急なことに驚きながらも、同僚として過ごした30年に及んだ日々を振り返っていた。今回の記事では私とではなくAPEFと石崎さんのことを書くことになるが、私たちはフランス語教員としての同じ志、同じ使命感で最後まで繋がっていたと信じている。
私は2013年からAPEFで常務理事を務めた後、2015年に理事長になった。その時点で、石崎晴己先生の名前は新たに認定を受けた「公益財団法人」の評議員の中にあった。評議員会の議長として人事案件などを手際よく捌いてくださったという印象が第一に残っている。2019年5月に退任された。ただ、石崎先生のそれ以前のAPEFとの関わりは後述するが、私のおぼろげな記憶と財団法人の資料の中から探しあてるしかなかった。
そのことを述べる前に、APEFの歴史を簡単に記しておくのが適切だろう。
1966年 「日仏文化交流センター」として設立
1967年 第1回夏期フランス語研修旅行を実施(ソルボンヌ夏期講座に40人の学生と指導教授が参加)。続いてグルノーブル大学が加わり、さらにアンジュー、ヴィシー、カンヌ、ディジョン、ニース、ポー、モンペリエ、ラ・ロシェルに派遣先を広げた。
1970年 名称を「日仏文化センター」と改称
2007年 研修旅行(と留学支援事業)を廃止
(この40年間に派遣した研修学生は約12,000名、指導教授は約240名に上る)
派遣事業に加えて仏検の事業が1981年に始まる。
1981年 「実用フランス語技能検定試験」(DAPF)事業が始まる。福井芳男先生、田島宏先生が中核となった。私も第2回試験から問題作成に参加した。
同年秋 秋季試験実施(1級、2級、3級)、1307名の受験者
1985年 4級新設
1986年 「日仏文化センター」を「フランス語教育振興協会」
(APEF)として改組し、財団法人と仏検の「文部省認定」を申請し認可された
1994年 準1級、5級を新設
2011年4月 公益財団法人として新たに発足
さて、石崎先生とAPEFの2011年以前の関わりに入っていこう。派遣事業に陰りが見え始めたと思われる頃、また対照的に、仏検事業が成長を続け始めた頃、2002年に東京大学の加藤晴久先生が副理事長に就任にしている。それから10年ほど後のことと思われるが、私をAPEFに誘ってくださったのは、加藤先生と石崎先生だった。青山通りにあった鰻屋に誘われて、この顔ぶれだともしかしたらと思いながらついていくと案の定、そのような話になった。石崎先生がなぜその場におられたのか。想像できるのは1990年代の出来事に関係があるということしかない。自分の記憶をたどり、しばらく資料を漁ってみたところ、石崎先生は現在ある記録では、1998年から2008年5月まで常務理事あるいは理事を務めていたことがわかった。資料を見ているうちに、1990年代の自分のこと(実は1991年にサバティカルを終えて帰国した4月に、研究室で気分が悪くなり診療所に運ばれた。ストレス性高血圧と診断された。それから数年は超低空飛行の日々だった)と同時に、ややおぼろげながらも当時は4人の常務理事がおられたようだったとわかった。メンバーは加藤先生、石崎先生、慶應義塾大学の筑紫先生ともうおひとりだった。この先生方の顔ぶれから重要な出来事が浮き彫りになってきた。現在も活発に活動している「国際フランス語教授連合」(FIPF)という国際的な組織の存在だ。実は加藤、石崎、筑紫の3先生はじめ、日本フランス語教育学会のメンバーの方々は1996年にFIPFの世界大会を東京で開くという目標を掲げて活発な招致運動を展開していた。それはまず1992年7月スイスのローザンヌの第8回国際フランス語教授連合世界大会で、加藤先生が FIPFの副会長に選出されたこと、同時に、筑紫先生がアジア・太平洋地域を代表する理事に選出されたという事実に現れている。私が参照した1992年の報告書には次期世界大会の場所については記されていないが、1996年の報告書は世界大会が1996年8月25日から31日まで慶應義塾大学の三田キャンパスで開催されたこと、そこで行われた研究発表などを記している。
この出来事は日本のフランス語教育界にとって重要な分岐点となり、アジア諸国のフランス語教育事情に強い関心が向けられることになった。
石崎先生の名前がAPEFの資料に出てくるのは上に述べたような「センター」から「財団法人」になった時期以降、研修旅行の後期と仏検が重要な事業として機能しはじめた時期と重なる。当時の常務理事の一人として活動されていた様子が資料から見えている。それと平行するようにFIPFの東京大会の現場で重要な任務を果たされたに違いないと私は信じている。
ところで、話が少しずれるが、APEFのホームページの「仏検とは」や仏検実施要項の冒頭にある「フランス語はわたしに世界を開いてくれる」 Le français m’ouvre le monde. とFIPFの間につながりがあるという証拠を発見した。私たちの事務局には大きな大会ポスターと記念Tシャツが置かれている。実はTシャツには Le français m’ouvre le monde. が書かれているのだ。そしてポスターには、
Le français au 21e siècle / Tracer l’avenir / Cultiver la différence とあり、
「21世紀のフランス語は未来を拓き、違いを耕す」
という標語が見えている。21世紀のSGDsにつながる思いが主催者の中にあったことを示していると私には思える。
石崎先生、あなたと同じ大学で30年を同僚として過ごしたこと、今年で58年の歴史を刻むAPEFのために一緒に働くことができたこと、このことには感謝しかありません。先生が著した『ある少年H――わが「失われた時を求めて」』(吉田書店、2019)と『続 ある少年H――わが「失楽園」』(吉田書店、2023)という2冊の自伝は私にとっては何よりの贈り物です。とりわけ「集団疎開」で過ごされた日々の話は私を生まれ故郷へと掠っていったのですよ。安らかにお眠りください。
文部科学大臣賞団体賞は2013年度に創設され、当年度における出願者数とその増加率および試験結果等を勘案し、年度を通じたフランス語教育への取り組みを総合的に判断した上で、特に優秀と認められた団体に授与されます。2023年度は、国際教養大学、白百合女子大学、カリタス小学校が選出され、APEF役員が各校にお伺いし表彰の場をもちました。表彰団体の先生方からお寄せいただいた受賞のことばをご紹介します。
この度は文部科学大臣賞団体賞の栄誉を賜り、誠にありがとうございます。本学では、フランス語の授業が創設された2008年秋以来、毎回準会場として仏検を実施しております。100分の授業を週2回行い、4月に始めて6月に5級~4級、11月に4級~3級に挑戦します。本学では全学生に1年の海外留学を義務付けていますが、フランスやベルギー、カナダ等のフランス語圏に留学した学生を中心に、2級や準1級、1級にも挑戦しています。
仏検のために勉強することで、学生たちは、授業でカバーしきれない語彙の補強や、文法項目の予習・復習を行うことができます。本学において仏検は、合格の喜びが得られる試験であると同時に、優れた学習支援ツールとなっています。
写真(右より)熊谷嘉隆副学長・磯貝健副学長・中田俊介先生・Monte CASSIM学長・西澤文昭APEF理事長・APEF職員
このたびは文部科学大臣賞団体賞を賜り、大変光栄に存じます。本学科では、2023年度に向けてフランス語カリキュラムを見直し、入学後にフランス語を学び始めた学生は1年次の秋に仏検4級受験が必須となる、というプランを導入しました。受験した1年生からは、フランス語力を初めて客観的に捉えることができ自信に繋がった、合格を経て次の目標が明確になった、といった声が聞かれ、仏検受験が1年次の学びにおいてよい刺激となったことが感じられました。
今回の受賞が、さらなる高みを目指し学び続ける学生たちの大きな喜びや励みとなることは間違いありません。教職員一同心より感謝申し上げると共に、仏検の益々のご発展をお祈り申し上げます。
写真(前列右から3席目より)髙山貞美学長、西澤文昭APEF理事長、川井扶佐子教務部長(前列左右2席)学生の皆さん(後列右より)村中由美子先生、アン・ソフィーTA、佐藤クリスチーヌ先生、海老根龍介先生、辻川慶子先生、大塚陽子先生、学生さん、小川美優さん、善本孝先生
この度は文部科学大臣賞団体賞を頂き、大変光栄に思っております。ご選出いただきましたフランス語教育振興協会の皆様に心よりお礼申し上げます。このような栄誉ある賞を頂くことができましたのは、これまで子どもたちを指導してくださった先生方のご尽力のおかげと感謝しております。カリタス小学校はカナダのケベック州にある修道女会を母体としており、創立当初より、フランス語教育を行っております。2014年からは全ての児童が1年生から、英語とフランス語を学習する複言語教育を少人数授業で行っております。
子どもたちにとって「仏検」へのチャレンジは、学習意欲を高めるきっかけとなっています。この賞は子どもたちのフランス語学習の大きな励みとなるに違いありません。今後も「仏検」がたくさんのフランス語学習者の皆様の目標として末永く存続し、ますますご発展されることをお祈りしております。
写真(左より)小野拓士校長先生・秦麻美先生・荒井久美子先生・西澤文昭APEF理事長
2023年春季4級・5級併願合格 / 2023年度秋季3級合格 橋本 秋人 FP・埼玉県
2019年、日本中が熱気と感動につつまれたラグビーワールドカップ。興奮も冷めやらぬなか、「2023年はフランスに行くぞ!」と決めました。
予定を立ててみると、試合会場はパリ、トゥールーズ、ナント、マルセイユの4都市、1ヵ月近いフランス滞在に。仕事を休む段取りを考えながら、せっかく長く滞在するのだからフランス語でコミュニケーションできればもっと旅を楽しめそうと、フランス語の学習を思い立ちました。こうして還暦からのフランス語学習は、ワールドカップのチケット購入に先立ちスタートしました。
始めはNHKのラジオ講座とスマートフォンの外国語アプリでの独学でしたが、偶然書店で早稲田大学オープンカレッジ「フランス語〔入門〕」の案内を見つけて、2022年7月夏期講座から通い始めました。講座では、フランス語の文法を体系的かつとても丁寧に教えていただけるので、独学よりもずっと理解が進みました。宿題が出たり講義中は指されたりと学生時代以来の緊張感もありますが、受講者の多くは私よりもご年配の方々、元気とやる気を分けてもらいながら、今も毎週水曜日に通っています。
2022年秋には無事チケットも購入でき、その後、フランス語も少しずつ習得してきたようなので、今度は学習の成果を確かめてみたいと、2023年春季の仏検5級と4級を同時に申し込みました。 教材は「仏検公式ガイドブック3級・4級・5級」と「仏検公式基本語辞典3級4級5級」。特に基本語辞典は、3級までの単語に絞っているためコンパクトで持ち歩きやすく、その後受検した3級までこれだけで間に合いました。 結果は5級100点、4級94点と自分でも驚く出来で合格。少しの自信も得て、 いよいよ9月、フランスに出発。
フランスでは、前半は妻と新婚旅行以来35年ぶりにパリを訪れ、トゥールーズで観戦。後半はいつものラグビー観戦の友人たちと合流して各地で4試合を観戦。試合の合間には、モンサンミシェル、レンヌ、リヨン、ニースなど各地の観光も楽しみました。
心がけたのは、とにかくフランス語を使うこと。ホテルや多くのレストランでは英語でも対応してくれますが、拙いフランス語で話しかけても優しく応えてくれます。始めはなかなか聞き取れず、何度も聞き返したりあきらめたりもしましたが、少しずつ理解できることが増えてくるとうれしくなり、ますますフランス語でコミュニケーションするようになりました。 現地で仲良くなったフランス人が、これさえ覚えておけば大丈夫と教えてくれたフレーズが、 “Tant mieux!゛”Tant pis!゛ それから、ことあるたびに使いまくったのは言うまでもありません。 語学は旅の楽しさと思い出を何倍にも広げてくれることを実感しました。
帰国後には勢いで11月の3級に申込み、91点で合格することができました。
さて、次は2027年、ラグビーワールドカップ・オーストラリア。 あらたな目標は英語の上達、そして、フランス語も今よりも少し上達すること。 そして日本が勝ち進み、みんなでこう言い合えたら幸せかも。 ”Tant Mieux!!゛
・開催に関する最新の情報は「 2024年度春季試験の開催について 」でご確認ください。
・今季は以下の受験地の不開催が決定しました。何卒ご容赦ください。
・会場名は開催の見通しが定まったところから随時発表しますが、告知後に変更される可能性もあります。最終的な会場のお知らせは受験票の発行をもって行います。
・各会場への直接のお問い合わせは絶対におやめください。
地域 | 都道府県 | 受験地コード | 受験地 | 予定会場 | 実施級 備考 |
北海道 | 北海道 | 011 | 札幌 | ||
東北 | 青森県 | 021 | 弘前 | 弘前大学 | 1級は実施せず |
岩手県 | 031 | 盛岡 | 岩手大学 | ||
宮城県 | 041 | 仙台 | 仙台国際センター | ||
秋田県 | 051 | 秋田 | 秋田大学 | 1級は実施せず | |
福島県 | 071 | 福島 | 福島学院大学 福島駅前キャンパス | 1級は実施せず | |
関東 | 栃木県 | 091 | 宇都宮 | 栃木県教育会館 | 1級は実施せず |
群馬県 | 101 | 群馬 | 群馬大学 荒牧キャンパス | 1級は実施せず | |
埼玉県 | 111 | 草加 | 獨協大学 | ||
千葉県 | 121 | 千葉 | 千葉大学 西千葉キャンパス | ||
東京都 | 131 | 東京 | 青山学院大学 | ||
北陸・中部 | 新潟県 | 151 | 新潟 | 1級は実施せず | |
富山県 | 161 | 富山 | 富山大学 五福キャンパス | 1級は実施せず | |
石川県 | 171 | 金沢 | 北國新聞会館 | ||
山梨県 | 191 | 甲府 | 山梨大学 甲府西キャンパス | 1級は実施せず | |
長野県 | 201 | 松本 | 信州大学 松本キャンパス | 1級は実施せず | |
岐阜県 | 211 | 岐阜 | 岐阜大学 | 1級は実施せず | |
静岡県 | 221 | 静岡 | 静岡駅前会議室LINK | ||
愛知県 | 231 | 名古屋 | 愛知大学 名古屋キャンパス | ||
近畿 | 京都府 | 261 | 京都 | 京都外国語大学 | |
大阪府 | 271 | 大阪 | 大阪大学 豊中キャンパス | ||
奈良県 | 291 | 奈良 | 奈良女子大学 | ||
中国 | 島根県 | 321 | 松江 | 島根大学 松江キャンパス | 1級は実施せず |
岡山県 | 331 | 岡山 | 岡山大学 津島キャンパス | ||
広島県 | 341 | 広島 | 合人社ウエンディひと・まちプラザ | ||
四国 | 香川県 | 381 | 高松 | アイパル香川(香川国際交流会館) | 1級は実施せず |
愛媛県 | 391 | 松山 | 1級は実施せず | ||
九州・沖縄 | 福岡県 | 401 | 福岡 | 西南学院大学 | |
長崎県 | 421 | 長崎 | 長崎外国語大学 | 1級は実施せず | |
熊本県 | 431 | 熊本 | 熊本大学 | 1級・2級は実施せず | |
大分県 | 441 | 別府 | 別府大学 | 1級は実施せず | |
鹿児島県 | 462 | 薩摩川内 | 薩摩川内市国際交流センター | 1級は実施せず | |
沖縄県 | 471 | 沖縄 | 琉球大学 |
地域 | 都道府県 | 受験地コード | 受験地 | 予定会場 | 実施級 備考 |
北海道 | 北海道 | 011 | 札幌 | ||
東北 | 岩手県 | 031 | 盛岡 | ||
宮城県 | 041 | 仙台 | |||
関東 | 群馬県 | 101 | 群馬 | 1級は実施せず | |
東京都 | 131 | 東京 | 1級・2級実施 | ||
準2級実施 | |||||
北陸・中部 | 新潟県 | 151 | 新潟 | 1級は実施せず | |
石川県 | 171 | 金沢 | |||
静岡県 | 221 | 静岡 | |||
愛知県 | 231 | 名古屋 | |||
近畿 | 京都府 | 261 | 京都 | ||
大阪府 | 271 | 大阪 | |||
中国 | 島根県 | 321 | 松江 | 準2級のみ実施 | |
岡山県 | 331 | 岡山 | 準2級のみ実施 | ||
広島県 | 341 | 広島 | |||
四国 | 香川県 | 381 | 高松 | 1級は実施せず | |
九州・沖縄 | 福岡県 | 401 | 福岡 | ||
長崎県 | 421 | 長崎 | 1級は実施せず | ||
熊本県 | 431 | 熊本 | 準2級のみ実施 | ||
沖縄県 | 471 | 沖縄 |
公益財団法人フランス語教育振興協会・仏検受付センターは、大型連休に伴い、4月27日(土) ~ 5月6日(月) を休業期間とします。つきましては、休業期間中にお寄せいただく仏検・翻訳・APEF青山フランス語プロフェショナルコースの各業務についてのご依頼・お問い合わせは 5月7日(火) 以降の対応となりますことをご了承ください。
また、翻訳サービスにつきましては、連休直後に複数のご依頼が重なり、通常よりも翻訳工程に日数を要する場合が想定されます。
ご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
2023年春季1級合格・日仏会館賞
緒方 林太郎
衆議院議員・福岡県
今回、フランス語検定1級に合格し、更には成績優秀者として表彰の栄に浴する事が出来ました。恐縮の限りです。
外務省に奉職する事が決まった31年前(20歳)、割り当てられる専門言語の欄に「フランス語」と書いてあるのを見て愕然としたことを思い出します。一度も触れた事のない言語だったからです。その後、1995-97にフランス、1997-1999にセネガルで勤めました。フランス在住当初、スーパーの量り売りでいつも正しくモノが買えなかったのは懐かしい思い出です。
フランス語を学び始めて30年余。光陰矢の如し、です。ただし、19年前に32歳で外務省を退職してから、日常的にフランス語を使う環境に居た事はほぼありません。最後にパリに行ったのは20年前です。今は福岡県北九州市から国政に送り出していただいています。
※2017年京都大学にて開催された Fédération internationale des professeurs de français(国際フランス語教授連合) の IVe Congrès régional de la Commission Asie-Pacifique(第4回アジア太平洋大会)での講演
特に地方都市での日常生活において、フランス語に触れ続けるというのは簡単な事ではありません。ただ、昨今はウェブで良質なコンテンツに触れることは容易です。私は平素からスマートフォンで「Radio France Internationale」を聞くようにしています。また、ル・モンド、フィガロ等の活字媒体にも触れるようにしています。ただ、媒体やコンテンツの種類を増やせば、より上達するかと言えばそうではないでしょう。なので、「これ!」と決めた媒体にアクセスし続ける事で良いように思います。陳腐ですが「継続は力なり」です。
フランス語検定1級合格に向けたテキスト等については、他の方の体験記に譲るとして、私が「日本人が最も苦手としている部分」と思っている事を挙げます。それは「日本語に無い音」への対処です。フランス語は日本語に比して、母音の数も、子音の数も多いですので、その違いを常に意識した方がいいです。特に日本人にとっての難関は「ou」の発音です。強く発する「ウ」の音です。これは日本語にはありません。なので、大半の日本人話者が正しく発音できていません。実は「monsieur」、「toujours」という極めてよく使う言葉を正しく発音するのは、日本人には一定のハードルがあります。ここを留意いただき、鍛錬するだけで、フランス語の発音は劇的に変わります。学び始めはどうしても「r」の発音が気になると思いますが、あれはやり続ければ身に着きます。それよりも「ou」の音を始めとする母音の発音を意識した方がいいと思います。
あえて、フランス語検定1級についてコメントするなら、「国立大学の二次試験を受けた経験があるかどうか」が影響しそうな気がします。問題の作り方が似ています。その経験があるかないかは、点数に一定程度影響するはずです。なので、試験の観点から重要なのは「過去問をやって問題のスタイルに慣れる」という事です。過去問ほど、最善の問題集はありません。
ちなみに「フランス語だけ出来る」というのは、残念ながら日本社会ではあまり得をしません。しかし、「フランス語と英語が出来る」となると、とても、とても得をします。「英語が出来る」の比ではありません。そして、日本語、フランス語、英語くらいが出来るようになると、フランス人が好きな「多様性」という言葉の意味がより深く分かるようになります。日本のメディアは結構アングロ・サクソン系の見方に影響されていますが、フランス語メディアの視点から見る力を持つと、世界情勢を見る能力が格段に上がります。それくらい、同じ事象に対して、フランスとアングロ・サクソンでは見方が異なります。また、フランス語と英語がある程度できるようになると、言葉の習得において相乗効果がどんどん上がっていきます。
最後に一言。
私はフランス人に以下のような事をよく言います。
「フランコフォニー(フランス語共同体)という言葉は複数形なのではないか。フランス共和国のフランス語、北アメリカのフランス語、カリブ海のフランス語、アフリカのフランス語、インド洋のフランス語、南太平洋のフランス語、一つの概念で纏められない。多様性という観点から複数形でいいと思う。」
世界には多種多様なフランコフォニーがあります。「シャンゼリゼ」、「モンマルトル」、「モン・サン・ミッシェル」、「ヴェルサイユ」といったステレオタイプ的なフランコフォニーに籠るのは勿体ないです。そして、つまらないです。是非、多様性の塊であるフランコフォニーに関心を持ち、その扉を開くツールであるフランス語の学習を頑張ってください。
「仏検存続のための寄付金」制度は、コロナ禍による2020年度春季試験の開催中止を受けて2020年6月4日に開始されました。2024年3月末までに合計1,549件のご寄付のお申し込みをいただき、総額25,056,546円となりました。創設当初の メディアの反響 もあり、非常に多くの方々が苦境に立つ仏検を支えてくださっています。また、ご寄付とあわせてお寄せいただいたメッセージも、コロナ下で開催を再開し、安定的な継続を目指す仏検の現場にとって大きな励みとなりました。皆さまの温かいお志に心より御礼申し上げます。
ご賛同者の中から公開にご同意くださった方々のお名前を下記に記載いたします。
APEFでは2024年以降も「仏検存続発展のためのご寄付」を募集しております。これからも多くの方のご賛同をお寄せいただけますようお願い申し上げます。
2020年度(PDFファイル)
2021年度(PDFファイル)
2022年度(PDFファイル)
2023年度(PDFファイル)
【事務局より】
ご寄付をいただきながらお名前やご連絡先が不明のため受領書をお送りできない方がいらっしゃいます。恐れ入りますが銀行振込・郵便振替にてご入金のお手続きをされる前に、お申込みフォームへのご記入または寄付申込書のご記入ご送信をお願いいたします。なお、ご芳名の公開についてご希望のご変更やお気づきの点がありましたら仏検事務局までご連絡ください。
ご寄付の受領書について郵便でのお受け取りを希望された皆さまには、例年12月末~1月初旬にお送りしています。万一未着の場合は、恐れ入りますがメールにて仏検事務局までお問い合わせくださいませ。
La section de traduction sera fermé du samedi 27 avril au lundi 6 mai 2024. Nous reprenons notre service à partir du mardi 7 mai. Nous vous remercions de votre compréhension. |
L’APEF vous propose des traductions sur différents supports de communication dans divers domaines : non seulement pour les documents habituels pour obtenir des visas*, mais aussi pour la sphère privée ou celle des affaires. N’hésitez-pas à nous contacter pour plus de détails. L’établissement d’un devis est gratuit.
*Depuis le 21 septembre 2012, la vérification par l’Ambassade n’est plus nécessaire pour les traductions établies par l’APEF. En tant que traducteur reconuue par l’Ambassade de France, l’APEF est habilitée à délivrer des traductions certifiées.
Nos tarifs sont toutes taxes comprises (de 10 %, à partir du 1er avril 2024).
Copie de registre de l’Etat civil, Acte de naissance, Fiche d’enregistrement de domicile Etat civil avant l’informatisation (+1 100 yens) |
à partir de 4 400 yens pour 1 personne (+2 200 yens/pers à partir de la 2e personne) |
Attestation de fin d’études Attestation scolaire |
à partir de 4 400 yens |
Bulletin, Relevés de notes (jusqu’à 15 disciplines) |
à partir de 11 000 yens (+110 yens/discipline à partir de la 16e discipline) |
Attestation bancaire |
à partir de 4 400 yens |
Certificat d’identité (permis de conduire, passeport etc.) |
6 600 yens |
Attestation fiscale |
à partir de 7 700 yens |
Carnet de santé |
à partir de 8 800 yens |
C.V. |
à partir de 7 700 yens |
Déclaration de mariage/divorce (format A3) (+110 yens /mentions supplémentaires) |
à partir de 9 900 yens |
Certificat de réception de déclaration de mariage/divorce (format A4) |
4 400 yens |
Déclaration de naissance / décès (format A3) |
11 000 yens |
Diplôme, Attestation |
à partir de 6 600 yens |
Etat civil (Acte de naissance etc.) |
à partir de 6 600 yens |
Bulletin, Relevé de notes |
à partir de 11 000 yens |
● Demande simultanée de plusieurs exemplaires : 550 yens / feuille à partir de 2e exemplaire
● Réduction possible pour la reprise de demande du même document
Formulaire de demande (Word) Formulaire de demande (PDF)
Faites nous parvenir la transcription des noms propres présents sur votre passeport ou votre carte d’identité. Si les noms propres sont en katanaka, indiquez-nous la transcription en alphabet latin, ou s’ils sont en alphabet, merci de nous communiquer la transcription en katakana officiellement enregistrée auprès des autorités japonaises.
*Pour une traduction assermentée, nous vous prions de nous envoyer l’original.
N.B. Merci de nous confier les documents préalablement apostillés si besoin.
Cf) « What is an Authentication (of official seals) / Apostille? » (Informations par le Ministère des Affaires étrangères du Japon, page en anglais)
Sumitomo Mitsui Banking Corporation Agence : Iidabashi Numéro de compte : futsu 5061932 Titulaire : Koekizaidanhojin Furansugo Kyoiku Shinko Kyokai Mizuho Bank, Ltd. Agence : Kudan Numéro de compte : futsu 8034171 Titulaire : Koekizaidanhojin Furansugo Kyoiku Shinko Kyokai |
Contact : Miyuki AWANO Section traduction Association pour la Promotion de l’Enseignement du Français au Japon Kudan 101 bldg., 1-8-1, Kudan-kita, Chiyoda-ku, 102-0073 Tokyo, Japon TEL : 03-6268-9534 FAX : 03-3239-3157 E-mail: honyaku@apefdapf.org |
Page en français(Service Traduction de l’APEF)
大型連休に伴い、翻訳サービスは 4月27日(土)~ 5月6日(月) まで休業いたします。 5月7日(火)より 通常営業をいたします。何卒ご理解いただけますようお願い申し上げます。 |
*2012年9月21日より、当協会による翻訳はフランス大使館での翻訳査証が不要になりました。 フランス大使館の認定を受けて翻訳証明を行います。
表示価格は消費税10%込みの料金です(2024年4月1日改定)
戸籍謄本・抄本・住民票 改製原戸籍(+1,100円) |
1人目 4,400円~ (2人目以降は1人につき+2,200円) |
卒業証明書・修了証明書・在学証明書 | 4,400円~ |
成績証明書(16科目以上は1科目につき110円を追加) | 11,000円〜 |
身分証明書(免許証・パスポート等) | 6,600円 |
所得証明書(納税証明・源泉徴収票・給与証明等) | 7,700円〜 |
残高証明書 | 4,400円〜 |
履歴書 | 7,700円〜 |
婚姻* / 離婚届(記載事項証明書、A3版) (追記情報は1件につき110円を追加) |
9,900円~ |
婚姻 / 離婚届(受理証明書、A4版) | 4,400円 |
母子手帳 | 8,800円〜 |
出生届(出生証明書を含む、A3版) | 11,000円 |
死亡届(死亡診断書を含む、A3版) | 11,000円 |
*フランスへの婚姻転記には、アポスティーユ付「婚姻届記載事項証明書」が必要です。
Diplôme, Attestation | 6,600円〜 |
Etat civil (Acte de naissance etc.) | 6,600円~ |
Bulletin, Relevé de notes | 11,000円〜 |
※同じ書類を同時に複数部ご依頼の場合、2部目からは翻訳文1枚につき550円で承ります。
※同じ書類を再度ご依頼いただくと、翻訳料が割引になる場合がございます。ご依頼の際にお申し出下さい。
ご依頼の書類 (*) をFAX、郵便、またはメールの添付ファイルでお送りください。 その際、送付先住所及び連絡先(電話番号、メールアドレスetc.)を
翻訳依頼申込書(wordファイル) 翻訳依頼申込書(pdfファイル)
あるいは任意の用紙にてお知らせください。
書類は原本のコピーを取っていただき、記載されている名前(ご本人、ご家族、市区町村長名、学校長名等)や住所表記などの固有名詞にはフリガナを振り、ご本人とご家族のお名前はパスポート表記のローマ字を記入してください。 別紙にお書きいただいても結構です。
*法定翻訳には、原本をお送りください。複数部ご希望の時は原本も同部数必要です。
【注意】提出先により書類に公文書証明が必要な場合は、先に外務省でアポスティーユを付けてもらった原本をお送りください。 Cf) 「公印確認・アポスティーユとは」(外務省のページ)
振込先 : 三井住友銀行 飯田橋支店(普)5061932 みずほ銀行 九段支店 (普)8034171 (口座名義)公益財団法人 フランス語教育振興協会 |
出来上がった書類は郵送いたします(当協会窓口でのお受け取りは無料)。
レターパックライト(370円)、レターパックプラス(520円)、 EMS(国際スピード郵便)等、ご希望の送付方法の特殊取扱料金を翻訳料と併せてお振り込みください。
公益財団法人 フランス語教育振興協会 翻訳部(担当:粟野) 〒102-0073東京都千代田区九段北1-8-1 九段101ビル6F TEL(直通):03-6268-9534 FAX:03-3239-3157 E-mail: honyaku@apefdapf.org |