教材の配信
授業の1週間前に、APEF事務局より配信します。
教材の一例
菊地講師 |
クロズ講師 |
寺嶋講師
使用する教材は、日本でも話題になっているテーマを選びます。
フランス語のニュースなどから、適当な長さで比較的分かり易いサイトを選択します。
同じ内容を扱った日本語資料、サイトにあるテキストなどを参考にして、効率よく準備してください。
例)教材の配信日が2023年1月30日で、授業がその1週間後と仮定すれば、以下のサイトが候補になります。
Réforme des retraites : des mairies fermées mardi 31 janvier en soutien à la mobilisation
テーマやサイトの選択基準は以下の通りです。
1. 話題の継続性
同じニュースが、1週間後からそれ以降まで繰り返されることが予想される
2. 日本語での内容把握の可能性
日本語でも同じ内容のニュースが数多く見つかる
3. 発展性
上記の例では、年金改革に反対する理由を調べ、改革案の進捗状況をフォローするきっかけとなる
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< 授業の進め方 >
授業当日は、事前にお知らせしたサイトのフランス語を、日本語に訳す準備ができていることを前提に進行します。ただし、事前に準備した日本語の訳やメモは見ずに、改めてメモを取りながら、聞こえた部分を訳していきます。フランス語の聞き取りや構文の把握に関する、基本的で重要な間違がある場合には、解説したり練習問題を使うこともあります。
通訳準備科の菊地講師の授業は以下を練習の課題とします。
1. 通訳業務における準備の重要性の理解と実践、資料収集、語彙の準備
2. 逐次通訳でのメモの取り方
3. あらたまった表現で凝縮された文で訳す
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Programme type d’un cours de préparation à la traduction
( 1 ) quelques lignes de traduction en faisant attention à tous les détails.
ex. :
( 2 ) un point de grammaire de niveau supérieur détaillé.
ex. : les articles
( 3 ) une transcription d’un extrait de reportage télé ou radio par exemple :
ex. : C’est quoi, une info ?
( 4 ) une fois par semestre, une traduction.
ex. : 明るい⻘が濃くなった フランス国旗の⾊、マクロン⽒がひそかに変更?
(2021年11⽉27⽇朝⽇新聞デジタル)
三⾊旗(トリコロール)として知られるフランス国旗の⾊がマクロン⼤統領によって変更されていたことがわかり、「国の象徴がひそかに変えられてしまった」と話題 になっている。マクロン⽒が 変えたのは⻘⾊の部分で、それまでの明るい⾊から濃紺になった。フランス⼤統領府は16 ⽇、「マクロン⽒はフランス⾰命直後に採⽤された 当 時の三⾊旗の⾊に戻したかった」と説明した。濃紺の旗は 2018 年から使い始め、年末恒例の⼤統領テレビ演説でも新しい旗を掲げていたという。AFP 通信によると、昨年からは⼤統領府でも濃紺の国旗が掲げられていたが、メディアも気づかず、話題にされていなかった。 |
準備科では通訳理論を交えながら通訳の基本プロセスを見ていきます。別言語への単語の置き換えではなく、話し手の言わんとしている意味を抽出して、聞き手の言語文化に合わせたメッセージを伝えることに重点を置きます。AI翻訳・通訳機能の発展が目覚ましい昨今、生身の通訳者しかできない背景知識に基づいた咄嗟の判断力、そして抑揚やジェスチャー、プレゼン力と言った非言語的な要素も求められています。最終的に目指すのは言葉にとらわれず、双方の文化的背景を把握した自然な通訳です。
時事問題からより「軽い」内容のテーマまで、新聞記事や動画、ラジオなど様々な媒体を使いながら練習していきます。
単語の置き換えでは通じない例 |
▶ 俵型のおにぎり
boulette de riz en forme de sac de riz ではフランス語ネイティブには通じないかも知れません。En forme cylindrique は正しいですが、en forme de botte de foin あるいは en forme de tonneau (de vin) だと直ぐにピンと来ます。
▶ 頭が真っ白になる
la tête devient toute blanche では白髪になったのか何なのか良く分かりません。Avoir un blanc は同じ「白」を使っているので一見良い訳に見えますが、一時的な物忘れ(記憶障害)のことで、日本語の意味にある「極度の緊張やショックにより、思考が上手く働かず、正常な判断ができなくなること」というニュアンスが含まれません。この場合は、例えば perdre tous ses moyens, bloquer の方が忠実です。 |
< 授業の進め方 >
授業は基本的にフランス語で行います。
冒頭10~15分間、事前に配信した教材についてブレーンストーミングをします。
見つからなかった訳語、分からなかった概念など、他の受講生と意見交換をしながら通訳演習前の最終確認を行います。
仏→日、そして日→仏の逐次通訳にも挑戦します。
演習後、10分ほどフィードバックの時間を設けています。
後日復習用のプリントを配信する場合もあります。
主な目的
1. 事前準備(言語及び非言語的知識)の重要性の認識
2. 聞き取り、分析力の強化
3. ネイティブが問題なく理解できる自然な通訳スキル
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