- TOP
- > 仏検 > 合格者の声 > niveau2bis > 私のフランス語・決して敷居は高くない
私のフランス語・決して敷居は高くない
2024年秋季準2級合格
糸居 靖章
会社員・東京都
今年で65歳を迎えます。リカレント、生涯学習の一環でフランス語を学習しています。
私のフランス語との出会いは今から約40年前に遡ります。
フランス語の学習者の多くは、留学、海外赴任、文化、芸術活動などがきっかけになる事が多いと思いますが、私の日常ではそのような接点はまったくない環境にありました。
一方、誰もが外国語学習への興味はお持ちかと思います。私も例外ではありません。
仕事に慣れてきた20代の後半、世間はバブル期、海外旅行に行く機会が増えました。
この機会に英会話に挑戦してみようと教材を揃えて始めてみました。さてなかなか学習が定着しない自分に気づきました。そもそも、英語学習は中学時代から誰もが経験する領域です。
社会人となり改めて学習すると過去の学習歴、受験時代の苦い想い出など、英語学習はストレスの元となる自分を感じました。しかし外国語への興味は捨てられませんでした。
一層の事、言語を変えてチャレンジしてみよう。そう思ったのが始まりです。
第二外国語として一番手頃なフランス語が良いだろう。学習者も少なく下手で発音が悪くても恥ずかしくない、その位の気持ちでスタートしました。
週2回TV放送されるNHK教育番組のフランス語講座を2年間視聴しました。 当時はフランス人 タレントのジュリードレフュスさんなどが出演されていた時代です。 様々な対応シーン(旅行、買い物、食事、など)の寸劇がとても面白く、場面毎の会話を覚えることが楽しい、そんな事を鮮明に記憶しています。
一方、日常でフランス語を学習・活用する事はほぼ無く、渡仏することも多くはなく時は流れました(過去にフランス旅行2回、ニューカレドニア旅行2回、こんな程度、在住経験は無論ゼロです)。
仕事もハードワークで学習にリソース(時間・労力・カネ)を投入する余裕も無い時代が長く続き、ごく普通の国内企業戦士としてフランス語とは無縁な環境で働き、時は流れていきました。
令和の時代となりコロナ渦でテレワークの時間も多くなりました。還暦も過ぎ、親の介護問題も終結。学習環境も整い隙間時間を活用してもう一度フランス語をやり直してみようとリカレントした次第です。
2023年秋に仏検3級、2024年秋に仏検準2級に合格と着実に学習成果が見えてきた昨今です。
今回、準2級合格の決め手になったのは聞き取り、書き取りの練習に注力した事がポイントでした。最初は上手くできませんが慣れてくると、言葉を聞き脳が反応し指が自然と動く様になります。初見で楽器を演奏する様な感覚でしょうか。この速記技術の様なディクテーションは正解率が高くなると気分がいいものです。聞き取り能力向上は無論、文法理解にも繋がると感じます。その他、大切なポイントは出題傾向の単元を総てモレの無い様に反復学習する習慣を身につける事です。
検定対策の参考書以外ではYouTube動画の有効活用です。様々な動画コンテンツをヒントに本番試験での初見対応力を身につける。また、定期的にフランス人先生のレッスンを受け2次試験の面接対応の対策を取った事も重要なポイントとなりました。
現在は仏検2級(より実用的な会話力向上)を目標に進めています。
会社引退後はフランス人、フランス語圏の日本語専攻の学生のホームスティー誘致によるお友達作り、国際交流のネットワーク作りに繋げていく事を目標に活動したい思いです。
昨年、フランス人留学生との交流会・アクティビティイベントに参加し、鎌倉に遠足に行きましたが、フランス語での会話を通じて自分の実力がわかり、楽しく充実した経験をしました。
渡仏はハードルが高く、敷居があがると思いますが、日本にいても、年齢・環境・経歴にとらわれることなく、すぐ近くにフランス語を活用・学習するチャンスはたくさんあります。
国際言語であるフランス語を基盤に様々な発見や出会いに巡り合う事を楽しみに日々学習に励んでいます。