2019年度 文部科学大臣賞団体賞 受賞のことば
文部科学大臣賞団体賞は2013年度に創設され、その年度における出願者数とその増加率および試験結果等を勘案し、年度を通じたフランス語教育への取り組みを総合的に判断した上で、特に優秀と認められた3団体に授与されます。2019年度は、学習院大学フランス語圏文化学科、福岡大学人文学部フランス語学科、神戸海星女子学院中学・高等学校が選出されました。
3月27日に開催を予定しておりました表彰式式典は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため中止のやむなきにいたりましたが、受賞団体にはAPEF役員より賞状と記念の楯をお渡ししました。難しい状況のなかで訪問をあたたかくお迎えくださった各団体の関係各位にこの場を借りて御礼を申しあげつつ、以下に表彰団体の先生方からお寄せいただいた受賞のことばをご紹介します。
学習院大学フランス語圏文化学科 大野 麻奈子 先生
この度は、栄えある賞に選出して頂き、心より感謝申し上げます。教職員一同、大変嬉しく思っております。本学科では一年次にフランス語の授業が週5コマあり、一年間で初級文法全体を終わらせるカリキュラムになっています。したがって、殆どの学生が大学からフランス語を始めるのですが(既修者は一年次から中級クラスに入ることができます)、一年次の秋から仏検を受験することもできます。一年生から四年生まで、それぞれのレベルに合った(または少し背伸びした)級に定期的にチャレンジすることは、日々の学びにおいても、より積極的になるきっかけとなっているようです。これからも、学生たちがフランス語を通じて世界の文化の多様性に対する理解を深めていけるようにサポートしていきたいと思います。(写真左より)水野雅司先生・大野麻奈子先生・西澤文昭理事長・鈴木雅生先生
福岡大学人文学部フランス語学科 山本 大地 先生
この度は、文部科学大臣賞団体賞を賜りましたこと、福岡大学人文学部フランス語学科教員一同厚く御礼申し上げます。福岡大学での受験会場は30年以上続いており、このような栄誉ある賞を賜ることができたのは、ご退職された先生方のご尽力あってのものです。受験会場としての運営には、学科教員だけでなく非常勤講師の先生方、そして事務職員の方々にも多大なご協力をいただいております。また、九州でフランス語を学び仏検を受験される学生、および地域の方々なくしては受験会場として成り立ちません。これらの方々への感謝を胸に、今後もフランス語教育振興のために一層の努力をして参ります。末筆ではございますが、今回福岡までご足労くださった北村副理事長、そして毎年春秋の試験を準備くださっているAPEFの職員の皆様に、心より感謝申し上げます。
写真(左より)フランス語学科1年 岡田明佳さん・Hélène De Groote先生・川島浩一郎先生・山本大地先生・北村卓副理事長
神戸海星女子学院中学・高等学校 川勝 直子 先生
この度は栄誉ある賞を賜り、教職員一同、心より感謝申し上げます。神戸海星女子学院はマリアの宣教者フランシスコ修道会のフランス人修道女によって創立され、当初からフランス語教育を行ってまいりました。その後前任の金森百代先生によって受け継がれ、現在は中3から高3までの選択科目となっております。修学旅行でフランスを訪ねることもあって生徒の学習意欲は高く、学年が上がるにつれ熱心さも増しています。なかでも仏検は全学年が挑戦し、学院祭の仏語劇やコンクール、DELFとともに達成感を得る大きな目標のひとつです。神戸海星女子学院大学 平田淳子先生のご尽力で続いてきた準会場受験は、中高生にとっての垣根を低くしています。
この受賞に際し、仏検が中等フランス語教育を支える存在であることを改めて強く感じております。フランス語教育振興協会及び仏検のますますのご発展をお祈りし、お礼のことばと致します。
(写真左より)川勝直子先生・糸井孝幸校長先生・北村副理事長