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フランス語は自分を発見させてくれる言葉

2017年春季準2級合格
久保 結子
中学生/カリタス女子中学校・神奈川県


私は小さい頃、どちらかというと恥ずかしがり屋でしたが、唯一歌ったり踊ったりすることが好きでした。

とりわけ、フランス語の本や歌が大好きでした。
フランス語の歌は、そのなんだかふしぎな発音や繰り返しがおもしろくて、母とよくふざけながら歌っていたことを覚えています。

「イレテ タン プーティナビーエ 〜」が、
《 Il était un petit navire... 》だったり、
「ソーンネレ マティーヌ 〜」が、
《 Sonnez les matines... 》のことだったと知ったのは、つい最近のことです。

「フランス語をしゃべれるようになりたいなあ」とはじめて思ったのは、9歳のとき、ルルドへ行ったときのことでした。
世界中の言語で、一日中祈りの言葉が流れる村で、私は唯一知っていたフランス語の「あめのきさき」を歌いながら、たいまつ行列に参加しました。

Ô Vierge Marie
Le peuple chrétien
À Lourdes vous prie
Chez vous il revient.
Ave, ave, ave Maria...

スペインとの国境、ピレネーの山々にこだまするハーモニーの美しさと、村中にあふれる清らかな雰囲気に、心が震えるような感動を覚えました。

私のフランス語の原点は、ここにあるような気がします。

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その後、仏検やDELFに少しずつ挑戦しはじめた頃、私の家にリヨンから高校生がやってきました。

彼女はお姉さんのように接してくれ、数学を教えてくれたり、ヴェルレーヌの "Chanson d'automne" やアポリネールの "Le Pont Mirabeau" などの詩を暗唱してくれたりしました。

私は彼女と過ごすうちに、小さい頃に感じたフランス語の魅力を思い出しました。
フランス語にはなぜ、発音しない文字がたくさんあるのだろう?などとふしぎに思っていましたが、それがまさに独特の情感を表しているのではないかと、彼女の静かな、流れるような話し方を聴いていて気が付きました。

とはいえ、フランス語の勉強はどんどん難しくなり、複雑な文法や時制にうんざりしてしまうこともあります。
そんなとき、私は好きなフランスの歌手の歌を聴いたり、ポッドキャスト(「Chocolat」や「1jour1actu」など)でファッションや映画の話を聴いたりするのですが、そうすると気分が変わり、また違った角度からフランス語の素敵さが見えてきたりします。

「英語でさえ、まだこれからだというのにフランス語だなんて…」と思ったり、今は将来のことをいろいろ悩んでいます。
この時代、世界のコミュニケーションはほぼ英語ですし、フランス語は急いで身につけなければならないわけでもないからです。

でも、はじめにフランス語から入ったことは、英語の学習の理解を助けてくれるところがあるのかなという気もしています。
なによりも、フランス語は、また違う自分を発見させてくれる言葉のような気がするのです。

そんな意味で、まるで遊びのように楽しくフランス語に触れさせてくださった幼稚園、小学校の先生や、もっと本格的に教えてくださる中学の先生方には感謝しています。

今はやっと入り口に立ったばかり、これからが本番だと思います。

できるなら将来、私は、ルルドで見たたくさんのボランティアの方たちのような、また、テロや紛争で傷つく人々の助けになれるような、フランス語を活かしてなにかに貢献できる人になれたらと思っています。