Dialogueの大切さを実感
2024年春季2級合格・文部科学大臣賞 斎藤 紘丈 医師(東新潟病院)・新潟県
この度は仏検2級合格だけでなく文部科学大臣賞という栄誉ある賞を頂きありがとうございます。私は母にClaude Lelouchの”Les uns et les autres”(邦題『愛と哀しみのボレロ』)という映画を見せられて育ち、第二外国語はフランス語を選択しました。大学のフランス語の授業は毎日が新しい発見で、英語に似ているようで異なる部分が多いフランス語の世界に魅了されていきました。
大学4年生、2008年の初めての渡仏後に「もっと現地の方とコミュニケーションを取りたい」と思い、2010年秋季に仏検準2級に、2024年春季に2級に合格しました。フランス語圏在住経験のない私が2級対策として取り組んだのは『NHKまいにちフランス語応用編』の全文書き取りです。2級2次試験では、事前に対策していた旅行に関する質問を頂き、直近のベトナムへの旅行について拙いながらもお話ししました。
2級のための学習を通じて特に接続法の知識が深まったと感じています。2016年に日本で公開された”Les Héritiers”(邦題『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』)を先日久しぶりに見直したところ、先生が生徒たちにレジスタンスと強制収容に関する弁論コンクール参加を促す場面での J’aimerais beaucoup qu’on fasse ce concours de manière collective, tous ensemble. 「私はみんなでコンクールに参加してほしい(参加したい)」 という接続法現在形を用いた台詞を初めて理解することができました。
2025年は6年ぶり(フランスに宿泊するという意味では14年ぶり)に渡仏し、トゥールーズ、パリ、ストラスブールに滞在するプランを立てています。自分のフランス語が現地の方にどのくらい通じるか、また自分がどのくらい聞き取れるか緊張しますが安全に気を付けて楽しんできたいと思います。
多くの情報をインターネットから得ることができるとはいえ、COVID-19パンデミックによる隔離状態を経験した後では対話というコミュニケーションの大切さをますます感じるようになっています。 Bien qu’on puisse obtenir pas mal de renseignements sur Internet, je sens de plus en plus l’importance du dialogue après avoir vécu les confinements pendant la pandémie de la COVID-19.
仏検2級に合格しても理想と現実の自分の間にはまだギャップがあり、知っている単語や表現でもすぐ思いつかず、フランス語を実際に話すことには尻込みしてしまいます。フランス語圏を旅行するのに困らない力をつけるために、毎日少しずつ語学アプリ、ニュース動画、ディクテなどフランス語に触れて語彙や表現力を磨いていきたいと思います。
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