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仏(ホトケ)文学から仏(ふつ)文学へ

2023年度秋季3級合格・文部科学大臣賞
川畑 克行
青森県

大学を卒業したときの専攻が仏文科でした。
たしかにランボーで卒論を書きましたが、
あまりに自分がフランス語を勉強していないので、長らく、「オレの仏文は仏(ホトケ)文学」とうそぶいてきました。


しかしですよ、定年退職して自分の人生でやり残したことを取り返そうとすると
フランス語がでてくるわけですよ。
現役学生で青春で頭脳がピチピチだったときでさえ、覚えられなかったフランス語。いまさらやり直そうとしても、『また動詞の活用とか接続法とかでひっかかって
挫折させられてしまうんじゃないの』『同じ相手に二度負けるという屈辱のなかで人生の夕暮れを歩くんじゃないの』と不安になるわけじゃないですか。


ところがですよ、いまは親切な教材があふれているわけです。
youtubeではおフランスのネイティブが指導してるわ、リスニング教材はダウンロードできるわで
、勉強し放題な語学天国にいると知ったわけです。


では、ゆっくりと、めげないことだけに気をつけて、動詞の活用の発音にカタカナのルビを恥じることなく公然と振りながら、酔いが回ったあとにビールグラスに口をつけるようにちびちびと進んでいたら、なんということでしょう、
動詞の活用が予測できるようになっているじゃないですか! 変則的な数の数え方も60でリセットして、80でもう一回リセットするっていう法則性に慣れているじゃないですか! 年齢を重ねるということは、例外への寛容度も高まるということですか!

若いときの力まかせの闇雲な暗記方法をやめて、法則性を探してその茶室の入り口みたいな狭いところから、ごそごそと入っていくと、おっさんになってもフランス語は覚えられるんですね。
というわけで、無事、仏(ホトケ)文学を仏(ふつ)文学へと読み戻すことができました。
仏文学へお帰りなさい! Bon retour dans la littérature française!(自力ではムリなのでネットで訳してもらいましたw)というわけで、おっさんは希望まみれです。
いくぜ、2級。秋まで待ってろよ。