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フランス語に対する考え方の変化

2023年秋季4級合格
三浦 俄
学生(中央大学)・埼玉県

私は、通っていた高校の学科が外国語科ということもあり、高校2年時より第2外国語を履修することが出来ました。ただ語形が英語に類似しており、習得しやすそうだという極めて浅薄な理由で始めたフランス語でしたが、当時の私にはそれが合わず、なんとなく学ぶような高校生活を送っていました。

時は過ぎ高校3年生になる間近、私は周りからの薦めもあり、『第10回東日本高校生フランス語暗唱コンクール』に参加しました。そこで私はバンド・デシネ作家とイラストレーターであるゼイナ・アビラシェドのグラフィックノベルの一部を暗唱しました。このパートは50年代のベイルートで西洋音楽とアラブ音楽の両方が演奏できるピアノの開発に挑戦した男性とそのひ孫である作家自身の生涯を著した物語ということで、1文1文の感情の入れ方に試行錯誤を重ねました。

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私自身、高校時代に校内英語スピーチコンテストに2回参加した経験がありましたので、スクリプトを暗唱したり公の場で発表することには自信がありました。しかし、英語とフランス語とでは語形が似ているとはいえ、発音やアクセントの位置に大きな差異があります。また、フランス語の学習年数は1年未満でしたので、英語と異なりスクリプトの内容を理解することに苦戦した思い出があります。結果として、他の参加者のフランス語の流暢さに圧倒され引けを取ったような苦い体験となりました。この経験が後の私のフランス語に対する考え方を変えました。

高校3年時、私は以前よりもフランス語の学習に時間を費やしましたが、高校2年時に基礎をおろそかにしたが故に、授業についていくことで精一杯でした。大学ではフランス語を基礎から学び直したい、そう考えたのが丁度この時期です。大学は高校とは違い、束縛される時間が減りますので、私は通学時や空きコマなどをフランス語学習に費やし、比較的有意義な大学生活を過ごしています。仏検4級に満点合格し、有り難いことに成績優秀者に選出された経験も、今後のフランス語学習の原動力になりますし、フランス語学習者の一員としてフランス語学習の益々の発展にも尽力していきたいと考えております。高校2年時のフランス語暗唱コンクールが現在の私を築き上げたという点において、子供心を忘れず好奇心旺盛に行事に参加することは自身を変える良い機会なのかもしれません。