フランス語の思い出と想い
2014年秋季3級合格
坂田 和恵
会社員・東京都
この度は2014年度仏検成績優秀者表彰式にて、全国検定振興機構理事長賞、朝日出版社賞を戴き感謝いたします。大人になってからの受賞は大変嬉しいものです。
昔ピアノを学ぶ為、渡仏した際、音楽学校で学びながらソルボンヌ大学近くの公立小学校で大人のために行われる夜間授業に登録し週二回、フランス語の初歩を学びました。外国人のために行われる授業は様々な国の多様な職業の人で活気があり、約20人/クラスをフランス人の先生が熱心に教えてくださいました。
外国人と一緒に学ぶ大人の活気とは、大人でありながら学ぶ姿勢は子供のようで間違いを恐れず、間違えても先生の教え方によってユーモアに変わり自然に正解に導かれる。又、カードでのゲームも子供のように真剣にやり、コミュニケーションの練習をしながら明るく笑いのある雰囲気で積極的に学ぶ姿勢が身に付きました。
授業にスピード感があり、聞いて座っているだけのものでなく、質問が生徒よりドンドンなげかけられるので先生は答えるのが大忙しの授業でした。
日本に帰国し一年経たないうちに青年海外協力隊に参加し、北アフリカのモロッコで活動をしました。フランスで学んだ全てのこと、語学、音楽、食文化、衣服文化、気候の違いへの対応、外国人との習慣の違いの吸収やコミュニケーション能力を最大限活かしての生活。
あれから9年もの年月が流れ、オリンピックが日本にやってくる!という朗報を聞き、久しぶりにフランス語学習を再開。世界中の選手や人々が日本にやってくると思うと嬉しくてたまらない。
日常生活で全くフランス語を使わない日がほとんどとなり、仕事をしながら時間が無く勉強するのは大変でした。ただインターネットでフランスのニュースを見たり、iPhoneが出てからはフランスのラジオを通勤時に聞き、聞き取りは常にやっていたので試験の時幸いしたと思います。文法は一通りやり直し、予想問題集を1冊4回繰り返しました。
フランス語は私にとって芸術的な言語であり、言語文化(言葉の使い方・表現の仕方)の違いが魅力的なのです。常に肯定的な表現を使い、単語一つにしてもポジティフ・ネガティフのニュアンスを把握し言葉を選ぶ。フランスの大人の活気、元気、高齢者の威厳、動物を愛する心は今も強く印象が残っています。素敵な思い出をたくさん下さったフランスでお世話になった先生や人々に感謝しています。
過去の貴重な思い出を大切にしながらこれからもフランス語は継続し、仏検を通して勉強の課題として取り組んでいきたいと思っています。