芸術の国フランスへの旅立ち
2018年春季4級・5級併願合格
K.K.
画家・京都府
きっかけは2018年の春頃、フランスへ旅行したいと思いたったことでした。私は絵を学んでおりますが、日本の美術館ですと、海外の限られた名品がまとめてみられる機会が少ないのを感じており、フランスで美術をみることが必要と考えるようになりました。
フランスへ行くならまずはフランス語を多少は話せるようになりたいと思いました。
フランス語教室へ通い始めたのが4月からでした。フランス語は知らないことだらけで、戸惑いながら、発音の美しさや、フランス語を勉強することで相手の国の文化をも知ること、そして、フランス語文法の特殊なルールがなにやら謎解きのようで、それらすべてが楽しく、とても意欲的に学べたことを思い出します。徐々に単語や文法を覚えていきながら、フランス人講師となんとなくではあっても会話が通じつつあることがうれしくありました。
フランスに旅立ったのは、5月末でした。なにもかもが新鮮の連続で、勉強したフランス語が、街中のあちこちに溢れているのが楽しかったのを思い出します。
美術館はルーブル、オルセー、オランジュリー、ポンピドゥーセンター、ドラクロワ美術館、マルモッタン・モネ美術館を見ることができました。そのどれもが日本の美術館にない充実度で、ルーブルでは古典の作品、ダ・ヴィンチやすぐれた彫刻群たちをみることができ、オルセーでは近代の作品、オランジュリーではモネの睡蓮の大作、ポンピドゥーでは数多くの現代美術を楽しむことができました。
美術館に行くためにパリのメトロを活用しました。学んだフランス語を活用する機会は残念ながらさほどなく、ちょっと街角で立ち寄ったチェーン店系カフェなどでは店員さんに「観光客だな」と思われたのでしょう、英語で話しかけられてしまったのには笑ってしまった覚えがあります。
また、美術館の入場券売り場で « Un ticket, s’il vous plaît ! » など間違えたフランス語を使ってしまったのも、恥ずかしいがいい勉強となりました。そんなことがありながら、楽しい7日間のフランス滞在も過ぎていきました。滞在中に感じたことは、これだけ美術館の充実ぶりをみても、素晴らしく美術の理解が深い国なのだから、今後もフランスを訪れるような機会を作りたいし、そのためにはなにより今回の滞在で話せなかったフランス語をいつかは話せるようになり、フランス人と意思疎通をしていつかはフランス人と芸術の話ができるくらいになれれば、と思いました。
帰国してから、フランス語教室に戻り、レッスンの際土産話をしまして、たいして話せない自分でも、少しずつ少しずつ話せるようになっていったことが楽しくてしょうがなく、フランス語の勉強がなんて楽しいことなんだろうと感じていました時に、フランス語教室で、仏検受験申込案内書をふと目にしました。それまでは仏検なんて、私には無理だろうと考えていたのですが、こんなに楽しいことなら、自分の実力はどれだけのものか、試すつもりで、駄目でもいいじゃないかと、挑戦することにしました。
受験対策は公式ガイドブックを繰り返し頭のなかで解いていくのを繰り返しました。仏検の勉強をすることは、フランス語教室でテキストに沿って会話していったり、フランス現地で生でフランス語に触れることに加えて、さらに原点にもどって文法的なことを学ぶことが大事だと感じました。あらためて文法書籍を読んだり、公式ガイドブックを読みながら、いままで気づかなかったことを新たに発見していって、そういった発見の喜びが楽しかったように思います。
そうして、6月に仏検4級・5級を併願受験しました。あまり自信がなかったのですが、試験終了時に配られた正答で自己採点すると、5級がまさかの100点。まさかとはおもいましたが、学んで2ヶ月でこの結果を出せたことが嬉しかったです。4級も、90点で合格できました。
今度は、3級の合格を目指してフランス語の勉強を楽しみながら頑張っています。そして、2019年10月に再度フランスに行くことにいたしました。いままではツアー会社のツアーに頼っていただけでしたが、今度は完全に自己責任での旅行のため自分のフランス語力も問われると思います。今度こそはきちんとしたフランス語を現地で話せるようにと、今から楽しみです。
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