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65歳の手習い

2015年秋季準2級合格
和地 一則
無職・兵庫県

今年2016年3月末に会社を定年退職、現在2級試験受験準備中の66歳。

フランス語歴は1977-78年度のフランス政府給費留学生だが、その後フランス語は錆びついた。2012年久しぶりのパリ旅行でそのことを実感し(あるレストランで注文したのとは違うデザートが出てきた)、ショックを受けてフランス語の学習を再スタートすることにした。

仏検受験を決めたのは昨年1月。それまでの思いつきフランス語勉強ではらちが明かん、と一念発起した。仏検については何も知らず、仏検を目指す仲間も周りにいなかった。使える時間は、平日の通勤時間と帰宅夕食後のせいぜい2~3時間、それに休日。

受験する級は2級にするか3級にするかで迷ったが、過去の問題集などを見て、準2級が当時の実力相応と自覚し、10月1日に申し込んだ。筆記試験11月15日、面接試験1月24日を経て2月18日に合格メールが届いた。

文法の基礎事項の復習には『シェーマ式フランス語文法』を繰り返し読んだ。

問題集は過去問題集のほかに、世評名高い『完全予想仏検2級筆記問題編』を3回繰り返した。これは問題数が多く、一回解き終わるまで一か月もかかった。繰り返しの効果をみるために、各エクササイズの正答数を問題種ごとにまとめ、繰り返しの効果が上がらない問題種や同じ問題種の中でも正答率が低いエクササイズを見つけやすいようにした。

NHKラジオ『まいにちフランス語』は録音して今も聴く。

初級編は『百合のFranceウォッチング』再放送。たった15分間の番組だったが、最後の1~2分間のPause-caféで講師のシルヴィさんが語るフランス情報は興味深く、ディクテの教材にした。  « papillonner »(ネットサーフィンすること、« pianoter »(携帯のキーをたたくこと)、などの表現はこの時に覚えた。

応用編は『ニュースで学ぶフランス語』と『ニュースで知りたいフランス文化』が、まさにこんな番組を聴きたいと思ったときに放送され、講師が区切って読んでくれるフランス語ニュースでディクテの練習をした。人種差別の文脈で現れる « xénophobie »(外国人嫌い)という語はこの時に覚えた。

独習に潜む危険は間違いに気付かないことだ。あるとき出合った一行 : « Je suis un régime. »「私はun régimeである」とは何のことだろうと思い辞書を繰り頭をひねった。suisが動詞êtreではなくsuivreであることに気付いたのはしばらく経ってからのことだ。

面接試験が終わった1月24日の日記に「仏検準2級試験終了。明日2級に向けて再出発」と書いた。

 (2016年9月15日投稿)

【仏検事務局より】 このエッセイは2016年9月にお寄せいただいたものです。掲載が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。和地様はその後2016年度秋季試験で2級に見事合格されました。おめでとうございました!