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フランス語の旅への第一歩

2015年秋季5級
橋井 美和子
会社員・愛知県

「じゃ、フランス語を習えばいいじゃない!」

私がフランス語を学ぶきっかけになったのは、友人のこの一言からでした。

実は私には3人の親友がおり、偶然にも全員が外国語(イギリス英語・イタリア語・スペイン語)を学んでいます。この4人のメンバーで欧州旅行をしたら楽しいだろうな~。でもフランス語が足りないか…なんて言ってしまったばかりに、友人が上記の言葉を発したのです。

恥ずかしながら語学は苦手でした。心の中でとんでもない失言をしてしまったと後悔しましたが、まずはフランスへ足を踏み入れてからと、早速パリ行きのチケットを手配しました。mh01これが丁度2年前のことです。初めての欧州そしてパリ、それは想像を超えた素晴らしさでした。子供の頃、社会の教科書で見たあの建造物や絵画を目の前にした時、自分が歴史の1ページに参加したような感動を覚え、その場に座り込んでしまったほどです。

「フランス人は冷たい」なんて言葉を何度か耳にしたことがありますが、あれは真っ赤な嘘です。手動扉のメトロを知らなかった私に、笑顔で扉を開けてくれた男性、迷子になった時に親切に声を掛けてくれた女性。そして何より私にフランス語習得の決断をさせてくれたのは、偶然入ったワインショップの店員さんでした。付け焼刃で覚えたフランス語にも丁寧に耳を傾けてくれ、そんな私の必死さに売り物のワインの栓を抜きご馳走してくださったのです。私がもっとフランス語を理解出来ていればきちんとお礼が言えたのですが、しどろもどろで上手い対応が出来ずじまいでした。mh02

帰国後すぐ名古屋市にあるアリアンス・フランセーズ愛知フランス協会という語学学校の門を叩きました。スケジュールが合わず継続して通うことが出来ない中、毎日テキストの付属CDを聞いて暗唱し、覚えた動詞の活用を一覧表にして部屋中に貼りました。また、数行でも日記を書き、先生に見て頂くようにもしました。

出来るだけ自然な形で日常生活にフランス語を取り入れたくて、自宅で聴くCDはフランス音楽にしています。最近までご縁がなかったフランス映画も今ではすっかり趣味の1つになっています。

フランス語を学び概算で1年経った時、ふと仏検のホームページを拝見しました。するとその日が2015年秋季の仏検申し込み締め切り日だったのです。これも何かのご縁と信じ、その場で申し込みをしました。試験日までは過去問題集と付属のCDを何度も確認しました。合格の通知を頂いた時は本当に嬉しかったです。

その後、自分へのご褒美として今年1月、2度目のパリ旅行をしました。mh03あの時全く聞き取れなかったフランス語もほんの少し聞き取れるようになり、暗記するほど聞き込んだフランス語CDのフレーズが口から自然に出て伝わった時は思わずガッツポーズが出ました。

次回は勿論4級を受けるつもりです。合格したら自分へのご褒美第2弾として、フランス語を学ぶ決定打になったあのワインショップへ行くつもりです。その日を楽しみに、フランス語の学習に励んでいます。

余談ですが、冒頭の親友たちが集まると話題は専ら自身が学ぶ言語の紹介大会となっています。勿論私はフランス語。親友4人で開催する小さな小さなEU会議は回を重ねるごとに白熱しています。

そう、私のフランス語の旅は始まったばかりです!

 

【仏検事務局より】 このエッセイは2016年9月にお寄せいただいたものです。掲載が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。橋井様はその後2016年度秋季試験で4級に見事合格されました。おめでとうございました!そして、Bon voyage !