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向上心をもち、フランス語を楽しむ

2014年春季4・5級合格
梅本 郁乃
都内小学校教諭・神奈川県

私の母は大学でフランス文学を専攻し、フランス語の勉強をしています。子供の頃からそんな母の姿を見ていた私は、遊び半分でフランス語の発音を真似てみたり、フランスという国について興味をもったりするようになりました。

大学では第2外国語を迷わずフランス語にしました。母に鍛えてもらったおかげで何とか単位を落とすことなく、2年間フランス語を学ぶことができました。

大学卒業後、都内の公立小学校で有償ボランティアとして働き始めた私は、ある先生と出会いました。その方は長年教員をしている超ベテランの素敵な先生で、時間に余裕ができると、フランス語の参考書を片手に勉強していらっしゃいました。話を聞くと、「仏検を受けようと思うの。仕事が終わった帰りにカフェで勉強するのが楽しいのよ。趣味をもつのは大事よ。」とおっしゃいました。教員というのは、常に向上心をもって、自分を磨くことが大切なのだなぁ、と知った出来事でした。そして、いつか余裕ができたら、仏検を受けてみようかな。そんな想いが自分の中に出てきたのも、その時でした。

勉強のお供。ラデュレのノートでモチベーションを上げていました。

無事に小学校の正規の教員として採用され、仕事にも慣れて余裕が出てきた昨年の春、私は仏検の受験を思い立ちました。以前から「5級を受けてみれば?」と言われていたのですが、なかなか気持ちに踏ん切りがつかず、受験をためらっていました。しかし、近年のフランスブームに触発され、フランスに実際に行ってみたい、という想いを抱くようになった私は、「今年(2014年)の夏休みにフランスに行く!」という計画を立て、その前哨戦として、同じく仏検1級合格を目指して勉強している母と一緒に仏検を受けることにしたのです。受験を申し込んでから参考書を買い、仕事帰りに時間を作ってカフェへ行き、勉強しました。憧れの先生と同じように行動できている自分が、なんだか信じられず、嬉しかったのを覚えています。

仏検5級と4級を同時に受験し、結果は両方合格。5級では満点をとることができました。そして夏休みには母と2人で6泊8日のフランス旅行を敢行。仏検を経て僅かながら理解できるようになったフランス語をフル活用し、パリの文化を満喫することができました。

私は現在、小学校の教員という、フランス語とはあまり関係ない職に就いていますが、教養としてフランス語を学ぶ機会を得られたことや、それをきっかけに異文化を見聞きする機会を得られたことを嬉しく思っています。フランス語の単語や文章の意味がわかるようになってから、街中に溢れるフランス語を見るのが楽しくなりました。また実際にフランスに行ったことで、フランスや日本、またそれ以外の国にも興味をもち、それぞれの国の良さを知ることができました。フランス語をはじめ、言語を学ぶことで、人生を豊かにし、自分を磨くことができると思います。今年も私は仏検3級を受験します。またフランスに行ける日を夢見ながら、カフェでの勉強を楽しみたいと思っています。

 

【仏検事務局より】 このエッセイは2015年5月にお寄せいただいたものです。その後、2015年度春季試験で、梅本様は3級に、お母様は1級にそれぞれ見事合格されました。おめでとうございました!エッセイの掲載が遅くなりましたことをお詫び申し上げますと共に、ますますのご活躍を陰ながら応援しております。