dapf 仏検

apef アペフ

  • サイトマップ

フランス語でつながる世界

2014年秋季2級合格
平栗 響子
大学生(お茶の水女子大学)・東京都


「なんでフランス語を学んでいるの?」

これは大学でフランス語を専攻している私に度々投げかけられる質問です。日本において接する機会の多い英語や中国語ではなく、あまり身近に感じないフランス語の世界に飛び込んだ理由はいくつかあります。

まず高校生の時から英語以外の言語を習得したいという想いがあり、その頃に偶然国際交流の場でフランス人の友人ができたことです。彼女は私にとって初めて接するフランス人で、彼女から聞くフランスの話はなにもかも新鮮なものでした。その後は何度も英語でメールのやりとりをし、遠く離れながらも友好を深めました。このような経験から、私は次第にフランスを身近に感じると共に興味を持ち、彼女と彼女の母国語で話をしたいと強く思うようになっていました。そして幼い頃から音楽や芸術、ファッションに関心があったため、それらとフランスの深い関わりや日本とフランスの関わりを大学でしっかり学びたいと考えていたこと、さらに花の都パリへの憧れが私の背中を押しました。

初めの1年間は幾度となく初歩的な困難にぶつかり、フランス語から逃げ出したい時もありました。基礎固めには相当苦労をしましたが、日々の授業や自習に必死に取り組むことで少しずつ自信をつけていきました。それから仏検に挑戦し、初めての合格時に文部科学大臣賞を頂いたことは、今までの努力が認められたような気持ちがして大変嬉しかったです。この受賞はフランス語へのモチベーションを高め、大学3年生の夏にはストラスブール大学でのサマープログラムに参加しました。約1カ月の滞在中にはパリ、ランス、コルマール、ドイツにも足を運びました。目に映る全てが美しく、フランス語を学んできて良かったと思える瞬間でもありました。

大学でも様々な貴重な経験が出来ました。その中でも特に印象に残っているのは、イタリア、ウクライナ、韓国、ギリシャ、ロシアなど世界各地から集まった生徒たちがフランス語で懸命にコミュニケーションをとろうと、辞書を使いながらも会話をしていたことです。英語ならば少しはスムーズにできる会話も、お互いを支え合いながらフランス語を使おうとしていた様子は、それぞれのフランス語習得への熱意を感じました。また彼らに「日本、東京から来た」と話すと、目を輝かせて日本について数えきれないほどの質問をしてくれたことも心に残っています。日本の文化がこれほどまでに世界で認知され、興味を持たれていることに驚きを覚え、将来は日本を世界に発信したいという気持ちが芽生えるきっかけとなりました。

あっという間に大学生活最後の年を迎えましたが、これからも努力を惜しまずに研鑽を積みたいと思います。そしてふらっと気軽にフランス旅行できるような女性になるためにも卒業後も継続的にフランス語に親しみ、仏検にどんどんチャレンジしたいです。