夏に合格通知を受け取り、自分なりに目的はなんとか達成したと思っていたので、テレビ出演のお話は、望外のご褒美。11月に制作の方が大阪大学に二度打ち合わせと撮影に来られ、非常勤出講先の奈良教育大学でもフランス語の授業風景を撮影された(残念ながら放映ではカットされたのだが、ご協力いただいた職員・学生の皆さんにこの場を借りてお礼を申し上げたい)。その後、年が明けて2月11日に六本木ヒルズのレストラン「L’Atelier de Joël Robuchon」で世界的シェフのロビュション氏にインタビューを敢行、3月5日に麹町の日本テレビでのスタジオ収録。こちらは「簡単フランス語講座」として、お菓子やパン、ワイン等を用いて、カタカナフランス語や鼻母音の初歩を紹介した。かくして3月17日、『笑ってコラえて3時間スペシャル』で、午後8時過ぎから30分弱「検定試験の旅」のコーナーが放映された。
3月25日、日仏会館での成績優秀者表彰式では、文部科学大臣奨励賞とTHALES賞とで壇上に呼ばれたうえに、合格者代表としてフランス語スピーチの機会まで与えていただいた。満員の晴れやかな会場と錚々たるご来賓の方々を前に大いに緊張した。フランス語学習のきっかけから1級受験にいたる経緯、或いはテレビのことにも触れて、APEFのホームページにある« Le français m’ouvre le monde »(フランス語はわたしに世界を広げてくれる )という標語が、まさしく自分自身が実際に経験しているものだということを強く実感しながらの言葉となった。
スピーチの最後に述べた « J’espère continuer à découvrir et à redécouvrir, et si possible transmettre aux autres, ce plaisir d’apprendre le français, cette langue qui nous ouvre le monde. »(わたしたちに世界を広げてくれる言語、フランス語を学ぶ喜びを、これからも見出し続けていきたい、そして可能であればその喜びを他の人たちにも伝えていきたい)という言葉は、今の自分の偽りない気持ちだ。ミルフィーユやクロワッサンが入り口ならば、そこから入ってゆくことのできるフランス語の世界はもっと楽しく、もっと深くて広いものなのだから。その魅力をいかに伝えるか、考え、試し続けること、スキルを磨いてゆくことを、これからの課題としたい。